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四月一日
スタートライン
一歩超える
静かな校庭
誰もいない
引かれた白線
後ろを振り返る
春の風が吹いて
桜の花びら
粉雪みたい
いつも眺めてた窓際の席
誰かの声が通り過ぎる
白紙のノート
握り締めた鉛筆
言葉にすれば
届くんだろうか
誰かに 誰かに
誰もいない校舎の廊下
リノリウムの床と上靴の底が擦れる音
雨粒の跡と
誰かの足跡
そっと階段を降りる
下駄箱に手紙とか
思い出とか
指先をみつめる
曇り空みたいな不安
雨上がり
ローファアが冷たい 足先に感じた
ガラスの扉を開くと
窓際に吹いていた春の風が
後ろ髪を靡かせる
少し冷たいような温かいような
グラウンドに転がるボール
雨が流れた跡がみえる
四月
嘘じゃない
また今日も見上げていた空の向こう
雨上がりの空
校舎の時計が動いてる
まるで歩みださないといけないような
一歩
またスタートラインに立つ
踏み越える
歩き出した
春の風にスカートの裾が揺れて
肌に触れるのを感じた




