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鎮魂歌
何処かへ行ってしまった貴方へ
遠く光る海の彼方へ
虹のように朧気な空の彼方へ
あぁ 時を告げる鐘が真夜中に響き渡る
時計の針を巻き戻しては
鏡に映る素顔を隠しては
行ったり来たりする
手のひらに触れる冷たい境界線
貴方と私を隔てている
時間が降り積もる
私は埋もれた雪のよう
そっと影を落として
人知れず此処に横たわる
誰かに見つかるまで
誰かに触れられるまで
いつしか雪が溶けた時
抱きしめてほしい
教えてほしい
深い深い深海のような真っ暗な夜空を見上げていた
流れ星と瞬く間に さよならする
吸い込まれて行く夜空
ずっとずっと今よりも遠い遠い地平線の彼方へ
今日も眠れないまま手をのばす
星の涙みたいな
貴方とも私とも分からない
心のゆらぎ
静かに揺れる湖面を ずっと土の底から見上げていた
美しい月明かり
あの時 君は
目には見えない真実を口にした
それがこの海辺の夜の静かな砂浜にいると
聞こえる 聞こえるんだ
君の声が響いていた
海へ 空へ
美しい夜の月




