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燈籠巡り






日の沈んだ山の麓


黒い影に誘い込まれる


夜の川


夜露を弾く草の葉からポツリ


また一雫の水滴が 川に流れて行く


あの日見た燈籠には ユラユラと揺らめいて


炎の明かり


もう一度 会えやしないかと


願いを込めて その手を離した


まるで岩の中に潜む小魚のように息を殺して


見て居た その蛍の様な重なる光


それが 川から夜空に昇るのを


星になるのを いつまでも


顔を上げて見て居た 君の手紙をみる様に


今夜は雪が降る 夜の川


燈籠の灯火は想い出に隠れて しんしんと


いつか生きたこの手を見ても


貴方はまた 懐かしいと言ってくれるだろうか


この川の流れ着く場所


貴方の棲む島國へと


海を超え空を超え 何度も重ねた言の葉


届くだろうか 


私はきっと 此処に居る


貴方は そっと そこに居る


夢幻の燈籠


いつか見た映画


君の名前を尋ねて


この夜の川を渡って


君の名前が与えられし街まで


ボンヤリとお月様が浮かぶ


水面のような夜の静寂


風は凪いでいて


どこまでも 何処までも


美しく光って居た


まるで ついさっき生まれたばかりの


忘れることのない 君のように









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― 新着の感想 ―
いちさんの、儚げで繊細な詩が特に好きですわ~。 明るい詩も好きですが、この詩のような寂寞の夜って感じの詩が良いんですよね~雰囲気があって✨ キュンとしました☆彡
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