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小説ネタ集  作者: うしろ
9/81

使えそうで微妙に使えない治療魔法

思考実験っぽくなった

現代日本、ある日突然、サラリーマンの私に治療魔法が使えるようになった

色々検証した所、以下が判明

 ・使用するとクールタイムがきっかり10日、その間は使用出来ない。一秒でも早くてもダメ。

 ・治療出来るのは肉体損傷・病気のみ、精神病は治療出来ない。

 ・肉体損傷・病気に軽重はない。かすり傷治癒から手足の欠損復元まで可能。

 ・使用方法は、対象者に直接接触し(服の上からはダメ)、治れと念じる。

 ・治癒が発動すると、かすり傷であれば2秒程度、重症者は概ね1分で完治する。

 ・老化(若返り)に対しては効果はない。ただし腰の曲がった老婆がシャキッとしてスタスタ歩いたことから老人に対して何らかの作用が有った模様。

 ・自分の薄くなった頭が髪の毛ふさふさになった事から、ハゲには効果あり。隠ぺいするために五分刈りしたけどな!

これらは障碍者の後ろにこっそりと立ち、偶然を装って接触して使用し、障碍者が治る様を観察した結果。

完治した人たちが奇跡だ奇跡だと騒いでいるが、幸いまだ私のせいだとバレていない様子。


さて、これで何が出来るだろうか? 何をするべきだろうか?

治癒魔法を公表したとして。

不治の病を治療する事が出来るので社会貢献ができるだろう。

しかし年間36人しか治療ができないので、治療しなかった人たちからは恨まれるだろう。

では黙っておくか?

それはそれでもったいない、人を救えるのに。

ならば何か隠れ蓑を使ってこっそり治療するか?。

 ・黙って治療

   →そのうち足が付いて、サラリーマンの私は医師法違反で捕まって会社首。

 ・宗教の教祖になって奇跡と称して治療をを行う

   →10日に一回の奇跡なんてだれも信じてくれなさそう、詐欺師と思われる。

 ・マッサージ師となってこっそり治療

   →やっぱり10日に一回がネックであまり繁盛しなさそう。下手をしたら潰れて借金生活。

うーむ、碌なことが無い・・・

誰か政財界に太いパイプ持ってる奴いねーかなー。

そしたらその伝手で後ろ盾になってもらって治療しつつ自衛が出来るかも知れない。

親戚はみんな一般民だで伝手がなさそうだし、みんなお喋りだから秘密に出来ないし。

友人知人学生時代の友達も一般民だし、先生教授連中にはケンカ売ってたし。

そうだ、会社の社長を頼るか?

ああ見えても人脈はすごいらしいから。

社長もハゲてるし、治療したら信用されると思うし。

よし、決定!


日本財界の親族を治療したり

アメリカ行って富豪の娘を治療したり

南米犯罪組織に拉致されて幹部を治療させられたり


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