起請誓紙
神々が住まう国日本。
神々の庇護によって、十九世紀の東南アジア・中東の様に西欧列強国に植民地にされる事無く二十一世紀を迎える。
それどころか、東南アジア・中東の独立運動に自らの血を流して助力し、各国が独立した後は東南アジア・中東の盟主となる。
植民地を失って怨み骨髄の欧州連合はこれまで散々嫌がらせをしてきたが、今回は日本国に対して不正競争違反・独占禁止違反と言って一方的な制裁金一兆ユーロを課す。
流石に頭に来た日本国は欧州に対して荷留を行う。
折しも大熱波と大干ばつが欧州に到来、気温は連日連夜五十度を越え、川の水温は四十度にもなる。
欧州の大地は干からび、作物は全て涸れ果て、家畜は死に絶える。
十月になっても大熱波と大干ばつは収まらず、大量の餓死者と熱中死者を出す。
どうしようもなくなった欧州各国首脳は日本に来訪。
皇に謁見し、制裁取り消しをするので輸出禁止を解いて欲しいと懇願。
皇はこれを聞き入れ、欧州各国首脳と起請誓紙を取り交わす。
輸出禁止が無くなって欧州はなんとか輸入再開出来て大熱波を乗り切ったものの、欧州人口のおよそ一割が死亡する事態となった。
当然、欧州各国の内閣はその責任を取って総辞職、議会解散となった。
十一月に総選挙が行われ、左派から保守派(右派)に政権が替わる。
そして欧州連合は皇と交わした契約書は前内閣が勝手に行った物だから無効と言い張り、不正競争違反・独占禁止違反で再び制裁金を課す。
その直後、欧州に大寒波が覆う。
十一月と言うのに雪が降らないはずのスペイン南部を含めて欧州が猛吹雪となる。
日中でもマイナス三十度を下回る。
更には日本国は再び荷留を行い、欧州は食料と原油が輸入出来なくなった。
この大寒波は翌年の四月まで続き、欧州は大量の餓死者と凍死者を出すこととなった。




