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小説ネタ集  作者: うしろ
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アイテムボックス・ストレージ・異次元収納・収納魔法 その2

前回の収納は有効範囲がチート過ぎたので制限

・有効範囲

  変更前:自分を中心に半径90cmくらいの物品

  変更後:体に接触している物のみ


◇◇◇ ◇◇◇


例によってナーロッパ

例によって異世界召喚

例によって城から追放

例によって街は衛生的


召喚時、収納というスキルが出来て喜んだものの、周囲からは「役立たず」と冷淡な声が。

そんな事は無い、収納はチートだと主張したが、城を追い出される。

城外で検証したら、本当に役立たずだった。


まず容量が小さい。

砂を入れて出してみたら、およそ30cm×30cm×30cmで小さい。

しかも自分ではどのくらいの量を収納したか判らない。


更には1種類しか入らない。

砂を入れた後、石を入れようとしたが入らない。

砂を出した後、石を入れると入るが、今度は砂が入らない。

他にも色々試したが2種類目が入らないのだ。


手から離れた物は収納出来ない。

ではと足で触っても収納出来ない。

靴と靴下を脱いで直接触ると収納出来た。

肌が直接触れないと収納出来ない様だ。


この手のファンタジー小説に付き物の鑑定も複製も無い。

収納を知っている人たちに向かってチートと主張した自分が恥ずかしい。

とは言え、この異世界で生きていくには、このスキルしか頼る物が無い。


◇◇◇ ◇◇◇


ファンタジー小説にお馴染みの冒険者ギルドが有ったので冒険者登録しに行く。

登録はガバガバだった。

身元保証とか身辺調査とか無し。


ファンタジー小説のお約束であるアウトロー冒険者に絡まれる事無く、無事登録した。

名前と特技、公開してよいならスキルを受付窓口に申請、受付窓口が代筆。

特技とスキルは仕事斡旋の時に有利になるからと言われて申告。

正直に収納と申告したら残念な顔をされた。

そして収納の残念機能を聞かされる。


暫くしてギルド証が渡される

衛兵からギルド証を提示を求められたら提示しないといけない、無い場合は留置場行き、という注意を頂く。

なお、一般市民も身分証を持っている。


冒険者ギルドで仕事を斡旋してもらう。

とは言っても、ファンタジー小説で定番の初心者ご用達、城壁外の草原に生えている薬草を採取してくるだけの簡単なお仕事。

城を追い出される時に、文官らしい人から銀貨一枚貰ったが、どうやら宿一泊分しか無いらしい。

明日の宿代の為にサクッと稼ごう。


◇◇◇ ◇◇◇


ファンタジー小説で定型化された門番のお小言を頂いて草原まで歩く。

感覚的に2時間歩いて草原まで来た。

早速薬草を摘み始める。


薬草がどんなのか判らなかったので、無理を言って冒険者窓口で薬草の見本を見せて貰っていた。

受付窓口によれば、こういうことを要求するのは稀との事。


似た草を地面から親指一個分上の箇所で摘んで収納する。

ファンタジー小説の説によれば根ごと取るのはいけないそうだ。

あとは草をひたすら摘んで収納していく。


と、収納出来ない草が。

全く同じなのに収納出来ないという事は、別物なのだろうか?

その草を放り投げて再び薬草を摘んでいく。

五回に一回の割合で収納出来ない草がある。


だいぶ時間が経った後、ふと思う。

捨てていた草なのだが、実はその草が薬草だったりして。

慌てて捨てていた草を見つけだして手に掴み、収納していた草を一旦全部放出して袋にまとめる。

そして手に掴んだ草を収納した後、採取した道順を戻りながら地面を手で触りながら収納を繰り返す。

これで2種類の草を分別出来た。

冒険者窓口で両方見せて窓口の人に判別させれば良いだろう。


太陽がだいぶ傾いてきたので帰るとするか。


◇◇◇ ◇◇◇


で、冒険者窓口で両方の草を見せた所、量の少ない方が薬草だった。

危うく金を捨てる所だった。

分別出来ていたので色を付けて貰って銀貨一枚に銅貨十四枚となった。


冒険者窓口で新人冒険者が泊まれ、かつ個室の宿を幾つか紹介してもらう。

冒険者ギルドに近くから遠くまであるが、遠くの方が安いと予想して遠くの宿屋へ行く。

夜朝食事つきで一泊銅貨五十枚=銀貨半分との事なので、二泊分として銀貨一枚を渡す。


食事を終えて個室で藁むき出しの寝台に横になりながら考える。

どうすれば稼げるようになるだろうか?

どうすれば収納を有効活用できるだろうか?


地球の砂場には砂鉄や砂チタンがあるが、この異世界も同様だとしたら、それを収納して鍛冶屋に卸せないだろうか?

いや、鍛冶屋があるかどうかは疑問だし、そもそもどうやって最初の砂鉄や砂チタンを収納するのだろうか?


◇◇◇ ◇◇◇


翌朝、宿の裏にある井戸から水を収納し、壁外の北側に位置する荒野に来た。


器に四分の一ほどの砂を入れ、器一杯に水を放出する。

木の棒で攪拌して暫くした後、慎重に上澄みを捨てる。

それを二十回ほど繰り返し、器に残った黒っぽい土を持ってきた木の板に撒布する。

暫くすると黒っぽい土が半乾きになったので、木の板を小刻みに揺すって小石を転がり落とす。


これで砂鉄っぽいのが抽出できた。

黒っぽい土を指で掬って収納してみる。

ほんと、鑑定が出来ればどんなに助かる事か。


右手で砂をかき集め、次に左手に砂を当てながら収納を繰り返す。

ある程度収納したら、木の板に収納した砂鉄っぽいのを半分ほど放出する。

そして再び収納を繰り返した後、木の板の砂鉄っぽいのを収納する。

自分では容量が一杯になったかどうかわからないのだ。

収納と放出を繰り返して、収納容量が一杯になったかどうかを確認してく。

夕方ごろ、収納容量が一杯になったらしく、これ以上は収納出来ないようだ。


見本として少量の砂鉄を小さな器に入れる。

元々使っていた器は水洗いしたあと、木の板に残っていた黒っぽい土を器に移す。

木の板はそのまま放置し、器を持って街に戻る事にした。


◇◇◇ ◇◇◇


壁内に戻り、門番に鍛冶屋を尋ねて鍛冶屋を訪ねる。

鍛冶屋に入り、砂鉄の買取が出来ないか聞く。

返答は「出来るが量が無いなら出来かねる」との事なので、遠慮なくタライみたいな器に砂鉄を全て放出する。

量として10kg程か、驚く店員、どや顔の主人公。


計量すると地球換算で11kgあった。

この量なら地球換算で鉄が2kgは出来るとの事。

以外と少ない量でショボーンとする主人公。


結局砂鉄の買取価格は銅貨二十枚との事。

全然少ない事に更にショボーンとする主人公。


では器にわずかに残っている黒い土は何かと尋ねたら軽鉄という。

鉄より軽く強くさびにくいとの事。

正しくチタンの事だ。

軽鉄の買取価格を聞いた所、地球換算で1kgが銀貨一枚との事。

がぜんやる気を出す主人公。


次回買い取り依頼に来る事を告げて宿に帰る。


◇◇◇ ◇◇◇


翌日は軽鉄の回収に勤しみ、一日で銀貨一枚銅貨三十五枚を手に入れる。

安定収入だが、結局採取とほぼ変わらない収入。

ならば依頼達成出来て冒険者ギルドに貢献できる採取の方がマシか?

鍛冶屋店主に無理を言って粘って粘って弟子が習作で作った短剣を銀貨一枚で譲り受ける。


宿屋店主に銅貨五十枚払って一泊延長を告げる。

夕食後、チクチクする麦わら寝台に横になりながら考える。

一回の採取で銀貨半分くらいの稼ぎは出来るが、雨が降ったり魔物が出現したら、途端に収入が無くなってしまう。

いざという時の為の貯蓄は必要だ、せめて銀貨十枚は貯めたい。


いずれは枯れた鉱山に入って金銀を回収出来れば良いな。


◇◇◇ ◇◇◇


冒険者ギルドを訪れ薬草採取の仕事を受注する事にした。

前回の薬草採取は一日頑張っても銀貨一枚、つまり今の宿の半日分にしかならないので、別の実入りの良い薬草採取が無いか尋ねる。

在るには在るが、徒歩移動に四分の一日の草原で、もう既に四分の一日が過ぎている、すると採取時間は四分の一日となり、稼ぎが半分になるとの事。

暗にもっと早く来いと言ってる様に聞こえる。

なお、四分の一日とは日の出日の入りを四分割した時間で、地球換算で3時間相当らしい。


取り合えず、今日は採取は諦めて、その場所に行ってみる事にした。

採取場所の地図を見せてもらう。

とは言っても道一本なので迷う事はないらしいが。

勿論、受付窓口にお願いして採取する薬草の見本を見せてもらい、銅貨十枚で買い取りする。

これでもうお金が無くなった、薬草採取しないと今日の宿泊費をねん出出来ない。


採取場所へ行く途中、催してきたので道を逸れて用を足す。

今は良いけど、魔物がいる森に行く場合、用を足す時は無防備になるので見張り役の仲間が必要になるな~とつらつらと思う。


採取場所に着いたが、目印が無いのでよく判らない。

が、あちこちに丸まった冒険者がいるで、多分ここだろう。

良く見ると、身なりのキチンとしたベテラン風の冒険者が二人三人いる。

多分護衛だ。

しかし新人冒険者に護衛を頼むだけの金銭はないと思われるので、冒険者ギルドが雇った護衛か、郎党なのだろうか。


自分も他の冒険者同様に丸まって、短剣で草を刈り収納を試みる。

何回か草を刈って収納した後、放出すると、何本か出てきた。

しっかり薬草が採取出来た様である。

夕方まで粘って採取する。


冒険者ギルドに戻り、薬草を売却すると銅貨五十一枚となった。

なんとか今日の宿泊分は確保できた。

いつもの宿屋に戻り、銅貨を渡して一泊宿泊を告げる。


◇◇◇ ◇◇◇


採取初日。

日の出より少し遅れて(起こす人がいなかったので寝坊して)宿を出発。

四分の一日で草原に到着。

草刈りをしつつ収納を行い薬草を回収する。

他の冒険者が帰り支度を始めたので、自分も採取を止めて帰る事にする。

一緒に引っ付いて帰ると寄生と思われるのが嫌なので、早足で先に歩くことにする。

冒険者ギルドで換金すると銀貨一枚に銅貨五十三枚。

最初の薬草採取よりは良いが、それでもわずかの増加だ。


二日目。

頑張ったが成果は銀貨一枚に銅貨七十一枚。

やはり銀貨二枚にはならない。

これは無理。

冒険者をやっていくにはあれこれ必要で、もっと稼ぎを良くしないと金が貯まらない。

或いは薬草に付加価値を付けるか。

時間停止が有れば鮮度を保つことができて高く売れそうなのに。


二日目の夜。

どうやって薬草から薬を作るのか想像してみる。

 1)薬草を磨り潰す

 2)水か湯を加えて布で薬草を絞り出す

 3)液体を煮詰める

 4)追加のく薬を加える

 5)分量を量って瓶詰して出来上がり

薬草から直接原液を抽出する事が出来れば、1)~3)の工程が無くなって高く売れるのではないか?

しかも煮詰める時に薬が蒸発して効能が悪くなるかも知れない。

原液ならそんなことも無く、効能が高まるかも知れない。


三日目の夜。

宿屋の部屋で作業開始。

昼間に回収しておいた草を全て放出。

草を爪で引っ搔いて磨り潰す。

出てきた汁を指で掬い取り回収、出来た

そして草から直接汁を回収、出来た。

宿屋から借りてきた三十リットルは入りそうな大きな器に汁を放出、量としてはざっくり八分の一ほど。

青汁っぽい。

舐めてみたが凄く苦い。

汁を回収。


◇◇◇ ◇◇◇


原液売却一日目の朝。

冒険者ギルドに行って、この薬草から出来る薬を聞き出す。

薬を作成する人を紹介して欲しかったのたが「ギルド間協定でダメ」との事。

雑貨屋に行き薬が売られている事を確認し、どうやって仕入れているかを聞いたら、薬師ギルドから仕入れているとの事。

作成者である薬師にたどり着くのは無理っぽい。

雑貨屋で薬師ギルドの場所を聞いたら情報料を請求されたので、五リットルくらい入る器と蓋を購入しただけで貨屋を出る。

もう一度冒険者ギルドに戻り、薬師ギルドの場所を聞いたら教えてもらえた。


原液売却一日目の昼。

器に汁を放出して蓋をして器を抱え、冒険者ギルドと比較したらこぢんまりとした薬師ギルドの建物に入る。

受付っぽい窓口で買い取りを願いしたら「買い取りはしない」との回答が。

雑貨屋の店主の名前を言ってここで買い取りしてもらえると嘘をついて薬草汁の入った器を見せる。

「なんだこれは」と聞かれたので薬草の原液と答える。

受付窓口の人は慌てて奥に行き、老人を連れて戻ってきた。

老人はこの薬師ギルドの副会長らしく、原液を鑑定(鑑定スキルではない)したら興奮して「今すぐ売れ何が何でも売れ拒否しようが売ってもらうぞ」と言い始める。

なんでも純度が高く、この薬草からは本来なら初級回復薬となるはずが上級回復薬に匹敵するとの事。

価格は、冒険者ギルドでは薬草採取一日分として標準価格銀貨1枚なのだが、これは冒険者救済価格であり薬師ギルドの発注価格は銅貨五十枚なのでこれを基準に、薬師の手間削減で十倍、更に上級回復薬になる事から中級三倍上級三倍の銀貨四十五枚となった。

次回、収納の容量一杯の原液を売れば…ポク…ポク…ポク…チーン、金貨三枚になる。

良し、予想以上に金になる。

副会長からは「どうやって原液を抽出した!?」と聞かれるが、飯の種なので教えないと拒否。

その代わりに次回取引の約束をする。


原液売却一日目の夕方。

薬師ギルドの副会長の紹介状を持って商業ギルドを訪問。

商人登録をし、今まで稼いだお金の半分を商業ギルドの資産保管に預け入れる。

保管料は取られるが、大金を持ち歩く必要が無くなるので安心安全だ。

ついでに税金の事も聞いてみた。

すると簿記を作成し、年一回徴税官が査定して商人税の金額を決めるとの事。

やべー、直接取引した分は脱税になるじゃん。

聞くと脱税は鞭打ち、巨額になると死刑だとか。

そもそも冒険者は文字が書けないので代わりに冒険者組合が税金を納め、、税引き金額を冒険者に渡しているので問題ないとの事。

慌てて商業ギルドで簿記と筆記用具一式を購入して帳簿に記載しようとして筆が止まる。

文字が判らない…

商業ギルドで会計士を紹介してもらい、代わりに簿記を付けてもらう事にした。


原液売却二日目の朝

商業ギルドの一室で会計士と面会、手数料を払って薬師ギルドの直接取引(冒険者分を除く)を申告して簿記を付けて貰った。

鍛冶屋の直接取引は銀貨一枚程度なので黙っておく。

これは文字を覚えないとダメだな。

簿記のやり方はチンプンカンプンだが、少なくとも数字に不正が無い事は確認出来ないと不味い。


原液売却二日目の昼

薬師ギルドに突撃し、文字を教えてくれる教師役を紹介してもらう。

商業ギルドで紹介して貰えなかったのは、会計士の飯の種を奪う事になるから紹介しないらしい。

薬師ギルドの職員が無料で文字を教えてくれる事になった。

上級回復薬の原液を持ち込むので、VIP待遇なのだろう。

その日は文字を教えてもらう事で終了。

自分の席の後ろで副会長がウロウロとして原液を早く持って来いとプレッシャーを掛けるので、明日は原液を採取しよう。


原液売却三日目

原液を売却せずに残しておいた原液を回収。

草原に来て、草を刈りながら原液を回収、草刈り回収、草刈り回収、草刈り回収。

昼を過ぎた頃にどうやら回収出来なくなったようなので、撤収。

宿に戻って三十リットル入る器と蓋を持って薬師ギルドに移動。

薬師ギルド手前の家の裏で、器に原液を放出するが、一日頑張っても器の四分の一もない。

器に蓋をし、両手に抱える様に持って薬師ギルドに到着、足で扉を開けて受付窓口まで行く。

受付窓口の人は直ぐに奥に行って副会長を連れてきた。

副会長の原液鑑定で前回と変わらない品質の評をもらう。

結果、銀貨六十枚となったが、目論見の金貨三枚は全然届かなかった。

とはいえ、銀貨一枚半が銀貨六十枚になったのは大変良い事だ。

受付窓口の人に中級の宿屋を幾つか紹介してもらう。

幾つかの宿屋を回って一泊銀貨二枚の宿屋で過ごす事にした。


◇◇◇ ◇◇◇


以降は原液採取しながら、偶には冒険者ギルドに顔を出し、土地借用(土地は領主の物、王都なので国王の物)してそこに住み、地球換算で年収一億相当の生活をする。


◆◆◆ ◆◆◆


草から汁を回収するのもチートか。

言うなれば、水の入ったペットボトルから水だけを回収するようなもの。


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