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召喚されし勇者の帰還
お約束のナーロッパ世界。
そしてお約束の魔王討伐依頼。
魔王が倒されないと元の世界に戻らない、という国王の言葉を信じて死ぬ目に合いながら魔王を殺す。
国民は国を挙げての祝賀。
それに反して貴族は通夜状態。
「なんなんだ?」
「魔王が死んで嬉しくないのか?」
訝しがる勇者。
城内で暗い祝賀会が終わった翌日。
この世界に来た時の服装に着替えさせられ、地下の召喚陣がある場所に案内される。
国王が貴族をぞろぞろと引き連れ、約束通り元の世界に戻すと言う。
そして勇者が国王に促されて召喚陣の中央の円陣に立つ。
と、国王と四人の老齢の貴族が召喚陣の五隅の円陣に立つ。
国王による帰還の儀を行う宣言をした次の瞬間。
騎士の剣が一閃。
五人の首が転がり、首から血しぶきが飛ぶ。
血が召喚陣にかかった瞬間、召喚陣が光り輝く。
勇者は悟った。
帰るには命という代償が必要という事を。
そして勇者は元の世界に帰還する。




