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004 謎の店
私がたまに通る道にある店がある
そして今日も私はその店の近くまで歩いてきていたのだ
そこは飲食店ではあるのだが店の外観は見たこともない字で埋め尽くされておりどこの国の店かわからないのだ
不安でもあると同時に好奇心も刺激されるのだがまだ一度も入ったことはない
だがそのうち入ろうと思っているのだ
そもそも外観以外でも入り辛い部分があるのだ
例えば扉だ
扉は奥まっておりなんだかとても入りづらいのだ
入ろうと決意したとしても五歩は歩みを進めないと店の中へは入れないだろう
だがいつかは入ろうと思っているのだ
さらに言うなら店の中の様子も窺えない
店の窓にはよくわからない模様が装飾されており隙間はあれど中の様子は絶妙にわからない
だが一度は入ってみようと思っているのだ
そして私は今日も店の前を通り過ぎた