幕間・物語の裏側で、それは嗤う
…………書いてて思ったの…………アニス達は今のところほのぼのしてるのに、外野の人達はシリアスじゃね?って……。
ちなみに、25部に割り込みしたので……今日は幕間は2個だよ‼︎
よろしくねっ☆
どこでもない、暗い暗い世界。
右も左も、上下もないその場所で。
それは大きく舌打ちをした。
『あぁ……こんなことになるなんて……折角、少しずつ侵食していたのに』
予想ができなかった。
まさか、こんなことになるなんて。
折角、ほんの少ししか使えない力を行使して……少しずつ、少しずつそれらを操って。
追い詰めて、絶望させて、堕としてしまおうようとしていたのに。
なのに、アレとの繋がりが強くなった所為で、自分との繋がりが細まってしまった。
どうしてこうなったのか。
どこからおかしくなったのか。
そこでそれは……ふとある考えに至る。
『…………もしかしなくても……誰かが、邪魔してる……?』
そう考えれば、今回の件が起きた理由も納得できる。
それに……彼女に対する侵食の進度が遅かったことにも。
何者かが邪魔をして、彼女を守るために動いていたのならば。
こうなったのも納得できる。
『…………はぁ……仕方ない。遠回りになるが……もう一度やろうか。ここまできて、諦められるモノか』
暗い暗い世界の中で、それは嗤う。
そして、ケラケラと声を出しながら……手を伸ばして。
『待っててくれよ、我が依り代になりし乙女。我はお前を手に入れる』
そう、愛しい人へと語るように……そう呟いた。




