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再会の日

「リゼッタ、その髪飾りキレイだね。どこで買ったんだい?」


私の髪留めをみて、レレイさんが尋ねてきた。


「これは、貰い物なんです」

「え!そんな高価なものをかい?」


驚いたレレイさんは、ますます髪飾りを凝視する。


「私も驚いたのですが、失敗作だからと…」

「失敗作?」


レレイさんの眼差しが「これが?」と言外に伝えてきている。


「ええ。この街に、ドワーフの方の工房があるじゃないですか、そこのドワーフさんが…」

「あの頑固者が!?」


ますます驚いたようで、レレイさんは考えこむように頭を抱えた。


「あ、内緒にしてくださいね。多分、私が物欲しそうに見てたから厄介払いに下さっただけだと思うので」

「はぁ…でも、なんだってその工場に行ってたんだい?」

「いえ、工房ではなくて本を返しに行くときに、少々遠回りをしまして…」

「…(迷ったんだね)」


レレイさんは渋い顔をして黙ってしまった。


「その時に、しおりを落としてしまって、たまたまその工房の前に落ちたのを拾った時に声をかけられまして、流れで…」

「流れで、ねぇ…。まぁ、何にせよトラブルに巻き込まれてなくて良かったよ」

「はい。ありがとうございます」


レレイさんは困った顔をして、厨房へと戻っていった。

私は、昼休憩を済ませて、再びホールへと戻る。

「リゼッタ!まだ出てくるな!」

レレイさんの叫びに動きを止めたが、もう遅かった。

私の前にはドワーフの方がいて、その方はじっと私を見つめていた。

その横には、工房のドワーフさんがいてこういったのだ。

「我らが主人に、あなたは見初められました」


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