じゅう
そこは真っ暗な廊下だった。
絨毯はいつもよりふかふかしていて、なんだか足元がうねっているような気がする。
私は手燭を持ち、廊下を夢見るように歩いている。
一つの明かりもついていない廊下は私の周囲を残してすべてのったりとした闇に飲み込まれ、どこまでも永遠に続いているように思われた。
ふらふらと歩き続けていると、前方にわずかな明かりが見えた。縦長の隙間から煌々とした光が漏れている。
吸い寄せられるようにその明かりに近づいていくと、もう大丈夫だという安堵感が沸き上がってくるので、足取りは自然と早くなった。
光が漏れ出ている隙間は、ドアがわずかに開いているために生まれたものだった。
私はランプを足元において、そっとその隙間を覗き込む。
部屋の中は昼間のように明るく、暖かそうだった。壁一面に本棚があり、視点を部屋の奥に移すと立派な書き物机が見える。書類の山に埋もれるようにして、机に向かう人影があった。
父だ。
私はすかっり部屋の中に入ってしまうつもりだったのだが、父の仕事の邪魔をしてはいけないと思い直し、けれどここ以外に行くところもなくて、ドアの前で途方に暮れてしまう。
しかたないので蝋燭を吹き消し、その場にうずくまった。
私の体は小さく頼りなくて、まるで七歳の女の子みたいだった。そして父が私に気づいて、招き入れてくれないだろうかと淡い期待を抱いた。
アウレリア。
名前を呼ばれた気がして、気が付くと光に包まれていた。
顔を上げると私の期待が通じたのか、仕事をしていたはずの父がドアを開けて、私を見下ろしている。
眩しくて目を細める私に、父は手を差し出した。
父の顔はぼんやりともやがかかったように判然としないのに、やっぱりそれは父以外の何者でもないのであった。
「怖い夢を見たの」
父は何も言わず微笑んだらしかった。
そして私を部屋に招き入れ、自分の膝にのせてくれた。
父はいつも忙しくて、難しい顔をしていて、だからこんな風に優しく膝にのせてもらうなんてことは本当に久しぶりのことだった。
きっと兄だって膝の上にのせてもらうなって滅多になかっただろう。
そう思うと父と真夜中の秘密を共有しているような、得意な気分になれた。
「ねぇお父様、この文鎮触ってもいい?」
父がうなずいてくれたので、私は机の上にあったガラスの文鎮に恐る恐る手を伸ばす。
大きな水滴のような美しい流線形を描くガラスの塊は、ひんやりしていて硬質なのになぜか柔らかいと感じる。
「私ね、ずっとこれに触ってみたかったの」
扁平な形の文鎮を手のひらの上でごろんごろんと転がしてみると、歪曲したガラスの中の世界がぐるぐると渦を巻く。
お前がもう少し大きくなったら、それはお前にあげよう。
夢中になっている私に、父がそう言った。
「本当?」
ああ、大切にするんだぞ。そして大事なものは、ちゃんと自分の目の届くところに置きなさい。常に目の届くところだ。わかるね?
本当はよくわかっていなかったのだが、私は大きく頷いた。父が言うのだから、きっとそうなのだと思った。
するとガラスの塊が手の中でどろりと溶けてしまった。
「あっ!」
それが合図だったかのように、本棚が、天井が、机が、すべてがあいまいに輪郭を失って溶けていく。
怖くなって父に縋り付こうとしたのに、父は跡形もなく消えてしまっていた。
「お父様?」
そして私は唐突に父の顔も声も匂いも、なにもかも思い出せないことに気が付いてパニックに襲われる。
「お父様!」
ガクンと段差を踏み外したような衝撃。
足元が消え失せて、深い底へ落ちていくと同時に、水面へ浮上するような感覚。
ずっと目を開いていたはずなのに、私は閉じていた瞼を開いた。
朝日に見慣れた部屋の天井が仄白く光っていた。
「……夢?」
なんだ、夢かぁ。
こわばっていた体が脱力し、ベッドに深々と沈んでいくようだった。
父の温かさや書斎の様子などはまるで現実のものみたいだったのに、やっぱり父の顔も声もなにもかもぼんやりとしていて思い出せない。
「お父様」
そう呟くと、無性に悲しくなった。
まだ背中に父のぬくもりが張り付いているような気がしているからかもしれなかった。
「良い夢でも見たか?」
朝食の席で私の顔を見るなり、魔王はそう言った。
彼はいつもの青年貴族らしい仕立てのいいシャツではなく、簡素な上にマントを羽織ればいますぐにでも旅に出られるような恰好だ。
「夢なら見ましたけれど」
どうしてわかったのかと尋ねると、魔王は顔色がいいとかなんとかぼんやりとした理由を述べる。
そんなものだろうか。
「でも良い夢かどうかはちょっとわからないです」
夢の中の私はまだ父のことが好きな小さな子供で、父の膝に乗せてもらったときは本当に嬉しいと感じた。
だが目覚めて感じるのは寂しさや懐かしさといった、父へのやるせない気持ちだけだ。
「それよりもどうしてそんな恰好をしているんです?どこかへお出かけになる予定はなかったはずですけど」
「ああ、ちょっと砦に行ってみようかと思ってな」
「砦って、もしかして襲撃事件のあった?」
頷いて魔王はテーブルの上に地図を広げた。
「王都から砦までは普通なら三日はかかるが、この街から馬車じゃなく馬で夜通し走れば二日でつくだろう。往復で四日かかるとして、決闘がある一週間後までにもどればいいから何かトラブルが起こってもギリギリ間に合うはずだ」
「……本当に決闘するんですか?」
「心配しているのか?」
「だって決闘ということは、衆人の場で戦うってことですよね。そんな場所じゃ魔王様はあの触手みたいなの出せないでしょう?」
にょろにょろと触手の真似をするとなんだそれと気持ち悪そうな顔をされた。
気持ち悪いものを出しているにはそっちだろうに。
「失礼な奴め。ユリウスなんぞデコピン一つで倒せるわ」
魔王がデコピンしようと手を近づけてくるので、私は慌てて両手で額を防御した。
「暴力反対です」
「馬鹿者。俺がお前にそんなことするわけないだろ」
魔王はデコピンしようとしていた手で私の頭を軽く撫でる。そして何がおかしかったのかむふむふと笑った。
彼がこの変な笑い方をするのは、ものすごく機嫌の良い時だと決まっているので、つられて私も嬉しいような気持になる。
それにしてもこんな風に笑っているということは、決闘に関しては何か考えがあるということなのだろうか。でもこの人、けっこう行き当たりばったりなところあるんだよなぁと不安にならないでもない。
彼は人間とは根本的に考え方が違っているためか、それともやはり魔王だからか、どんな相手がどんなことをしてきても自分を傷つけられるはずがないと思っている節があるのだ。それで誰かが死んでも、不幸になっても、彼には関係ないし理解する必要もない。
なんて憎まれ口を叩いてはみるが、私はたぶん本当は彼のことを信じていたいのだと思う。
そうじゃなかったら、こんな風にうじうじ悩んだりなんかしない。
「それで砦に行こうと思っているんだが」
魔王が地図上に記された砦のマークをトントンと指で叩いて、その音で私はぐるぐるする思考から引き戻される。
時々答えのでない考えに沈んでしまうのは、きっと私の良くないところだ。
「お前の父親が残したとかいう証拠も全くの手掛かりなし。だいたいあるかどうかも疑わしいわけだ」
父が残した証拠に関して、何も役に立てていない自分が情けなくなったが、魔王は特別それを責める様子は見せなかった。
「それでどうして砦へ?」
「事件当時、砦にいた兵士に話を聞きたい。あとはいくつか調べ物だな。資料を取り寄せてもいいが、その場合正しい内容が無事に俺の手元まで届くとは限らんだろう」
となると自分から出向いて、自分の目で確認するのが一番だ。
そう締めくくって魔王は大きく伸びをした。ポキポキと骨のなる音がする。
「人間の体は不便だなぁ。一晩資料を読んでいただけで、あちこちが固まって動かなくなる」
ぐるぐると肩を回して、魔王は形のいい眉をひそめる。
死体でも徹夜したらつらいんだなぁと思って、勇者の死体に魔王が入って動かしているという状況をごくごく当たり前に受け入れている状況の異様さにいまさらながら気づく。
あれ?ちょっと待てよ。
私は魔王に抱きしめられたりキスされたりしていると思っているが、本当は死体としているということになるのでは?
いやでもそれをしているのは魔王であって、でも外側というか器は勇者の死体であって。
……深く考えるのはやめておこう。事によっては人間として大事なものを失ってしまう気がする。あと勇者の恋人だったリーゼにも申し訳ない気持ちになってくる。
「一時間後には出るから、早く支度しろ」
「え、一時間後!?」
聞いてないと心の中で叫んで、私は時計を見た。
というか私も一緒に行くのは決定事項なのか。
それは、ちょっと、あれじゃない?横暴じゃない!?
「もう!なんで昨日の夜言っといてくれなかったんですか!」
「すまん、忘れてた」
けろりと言い放って、自分だけちゃっかり支度を済ませているらしい魔王は悠々と紅茶に口をつけた。
往復で四日かかるということは六日分の用意はしておいたほうがいいだろう。となるとかなり急いで支度しなければならないし、魔王の支度だってちゃんとできているか確認しなければならない。
絶対後で仕返ししてやる!と果たせるのか実に微妙なことを誓って、私はダイニングを飛び出したのだった。
自分の荷物をまとめて、忘れ物がないか確認する暇もなく馬車に飛び乗った私たちは、ひとまず王都から一路王都と砦のちょうど中間にある街へ急いだ。私と魔王が出会った街が魔物たちの住む森にあるので、王都を挟んでちょうど真逆の方向である。
昼食はゆっくり食べる時間すら惜しんで、馬車の中で適当に買ったパンとチーズをもそもそとかじって済ませた。
そういえば魔王に拾われて初めて食べさせてもらったのは、パンと干し肉だった。凄く久しぶりに食べたまともな食事だったからか、今思い出してもあれほどおいしいパンと干し肉はそうそうないに違いないと思われた。
息が詰まるという理由で開けっ放しにされた窓からは、枯れ草の匂いがする風が吹き込んできている。私たちの乗った馬車が通った後も、これから通る先も、あくびが出るようなのどかな田園風景が広がっていた。
規則正しい蹄の音に耳を傾けているうちに、そのリズムに合わせて自然と鼻歌を歌っていた。
三つ子の子猫、黒い手袋なくして泣いていた。
四本指の黒い手袋なくして泣いていた。
二本脚の机、引き出し叩いて笑ってた。
四本指の黒い手袋なくして泣いていた。
母さん猫に、大事なものから目を離しちゃいけないって言われてたのに。
「変わった歌だな」
「数え歌です。小さいころに父に教えてもらって」
今朝見た夢みたいに、一度だけ父が膝にのせてくれたことがあった。
その時父に教えてもらったのだ。
あんな夢を見たせいか、ずっと忘れていたのにひょっと思い出したのだ。
「数字の順番がバラバラだから、数え歌にはならんだろう」
目から鱗だった。
いや確かに数え歌なわけがない。だって出てくる数字は三と四と二だけだ。
「え、じゃあなんの歌でしょう……」
「ただ童謡じゃないのか?」
「でも、数え歌だって教えてもらったような」
自信がなくて語尾をごにょごにょ濁して言うと、ふーんと不思議そうな顔をされた。
「お前の父親はどんな人間だったんだ?」
風にそよそよと前髪を揺らされ、眠たそうな顔をした魔王は唐突にそんなことを言う。
数え歌の下りから、父の話題に興味を持ったらしい。
とはいっても、私の中の父と言えば書斎にこもる気難しそうな後ろ姿。
私は言葉を探して、黄金色に変わり始めた緑の地平線を眺めた。
「父のことはよく知らないんです」
「知らないことはないだろ。一緒に暮らしていたんだから」
だらけきった姿勢で魔王はつまらなそうに言った。背もたれにちゃんと背中をくっつけていないせいで、長い脚が随分と窮屈そうなことになっている。
「そう、ですね」
ずっと一緒に暮らしていたんだから、知らないわけない。確かにそうだ。
だから、きっと。
「私たち家族はお互いにあまり興味を持っていなかったんだと思います」
もしかしたらメイドとかの方が一日のうちに話す回数は多かったのかもしれない。
ふと私はこんな屋敷さっさと出ていこうと思っていたことを思い出した。
こんな冷たい家族のところから逃げ出して、早く優しいユリウスのところで暮らしたい。なんて思っていたのだ。
私は知らず知らずのうちに自身が家族へ抱いていた感情を美化していたことに気が付いた。
「それなのに、不思議。そんな家族でも死んでしまったときは心にぽっかり穴が空いたみたいになって、胸が痛くなるんです。何もしてあげられなかったなって」
たぶん私は守られていたのだと思う。
父はあの屋敷で、なに不自由ないように、恐ろしいものたちの存在すら知らないでいられるように私たちを守ってくれていたのだ。
まぁ今の私も魔王に庇護される存在であって、何も変わっていないじゃないかって言われると何も言い返せないのだが。
手紙のことを話せば、少しは役に立てるだろうか。
でも手紙のことを話せば、すぐに言わなかったのは信頼していないからだと思われやしないだろうか。それで彼は傷つくだろうか。怒るだろうか。
「寂しい?」
直球な質問だ。
私は苦笑いしつつも、素直に頷いた。
魔王の頭がずるずると倒れてきて、私の肩にずっしりとした重みを預ける。
「アウレリアが寂しいと俺もなんだか寂しい」
あまりにいじらしいことを言うものだから、一瞬息が止まる。
それが本当かどうか知る術は私にはないけれど、そうだったらいいなと思った。
「じゃあ、寂しくありません」
「じゃあってなんだ」
「魔王様が子供みたいでお世話が大変なので、寂しいと思う暇もないって意味です」
「ははは!俺はお前が千回生まれ変わるよりも長生きなんだがな」
私が千回生まれ変わるほどの時間。それは気の遠くなるような時間だ。
それだけの時を魔王は生きてきたのだと言う。
この世界で唯一の存在で、誰よりも強くて、
「魔王様は寂しくなかったんですか?」
「寂しくなかったよ」
そう即答して、魔王はもう一度寂しくなかったよと自分自身に確認するみたいに繰り返した。
「自分以外の存在と過ごすことなんて知らなかったし、しようとも思わなかった。気の向くままに、何にも縛られずにいることが俺の在り方だ。だから寂しいなんていう概念がなかったんだな。……でも今思えば、たぶん寂しかったんだろうなぁ」
彼がどんな顔をしてそんなことを言ったのか、肩を貸している私には知る由もなかった。
「もっと早く出会えればよかったのに」
気が付いたらそう言っていた。
「なぜ?」
何かちゃんとした考えがあって言ったことではなかったので、なぜと聞かれてもとっさに答えられなくて口ごもる。
もっと早く出会っていれば、私はふわふわした疑うことを知らない少女で、魔王のことも無条件に好きになっていただろう。
もっと早く出会っていれば、魔王はその分だけ孤独ではなくなっていただろう。
私が言葉を見つけられないでいると、肩の重みがゆっくりと消えていった。
魔王はだらけた姿勢を正して、うっすらと微笑み私を見つめた。
「もっと早く出会っていれば、俺はお前を殺していたかもしれないよ」
だからこれでいいと彼の目は言っていた。
凄く怖いことを言われているはずなのに、私はとても悲しくなってしまった。
そういうあり方しかできない自分に、彼自身が深く傷ついているように見えたからだ。
魔王はおもむろに私の髪の毛を一房掴んで、指にくるくると巻きつけた。
そして巻きつけた髪に口を寄せて、低い声でささやいた。
「神の手が二人を引き合わせ、魂を揺らした。彼は一目見てこの乙女こそ、神が自分に遣わした贈り物だと気が付いた」
なまじ顔が整っているだけに、そういうことをされるとドキドキしてしまうというもので。心臓が破けてしまいそうだった。
私はどもりながら、ケルル騎士団ですかとかすれた声で尋ねた。
魔王はその問いに肯定も否定もせず、物語を読み上げるようにつづけた。
「神は贈り物などしない。あれはそういう質じゃない」
「前言っていた自称神様のことですか?」
「違う。正真正銘の創造主」
いつもと雰囲気が違う。
人間でも、化け物でもなく、まるで神様みたいな。
「つまり俺がお前を見つけたのは神の起こした奇跡じゃないし、俺がアウレリアを好きだと思ったのも俺が勝手に思ってるだけのこと。だから俺から逃げたくなったら、いつでも逃げていいよ」
そう言いながら彼はするすると顔を近づけてきて、私は魔法にかかってしまったみたいに少しも動くことができなかった。
コツンと額がくっつく。
吐息がかかるほどにすぐ目の前に魔王の顔があった。
隙間から忍び込む冬の空気のように冷たい息。
伏せられた長いまつげはふるふると震えている。
この人が別の人間の体で同じことをしてきたとして、私はまたこんなふうにときめいてしまうのだろうか。
「逃げたりなんかしません」
「どうだか」
あまり信じていないといったふうに、鼻で笑われてしまう。
逃げたいと思ったことなんてない。
無条件に魔王のことを信じていいのか、頼っていいのかは、まだ迷っているけれども。
もう誰にも裏切られたくないから。
「時々、お前を食べてしまいたくなる」
「え……嫌です」
「だろうな。俺も嫌だよ」
ふふっと何がおかしいのか魔王は笑い声を漏らす。
「じゃあ食べなければいいじゃないですか」
「でも、食べたくなっちゃうんだ。困ったね」
その食べたいという感情は、どういった経緯で生まれてくるのだろう。
嫌と言いつつ、食べられたらどうなるんだろうと私は考えた。
もし彼が私を食べたら、そうしたら私はもう彼のことを疑ったり、怖がったりすることなく、ずっと一緒にいられるのかもしれない。でも食べられたらそこで私は死んじゃうわけで、それは一緒にいるとはまた少し違っていて、たぶん彼の一部になるということなのかもしれない。
魔王はさらにぐっと口を近づけて、唇の端に軽くキスした。
そしてぱっと体を離して、物憂げな雰囲気から一変、いたずらっぽい笑みを浮かべる。
「ドキドキした?」
なんだかからかわれたような、もてあそばれたような気分になって、私はぶっすりと黙り込んだ。
「……してません」
「そんなに顔が真っ赤なのに?」
「してませんったら!というか勝手にキスするのやめてください!」
「口にはしてないから、キスじゃない」
「へ、屁理屈……!」
悔しくてたまらなくなって、めちゃくちゃに腕を振り回すと、彼は大げさに怖がってみせる。
少年のように無邪気に笑う姿がどこからどう見てもただの人間なので、私もただの女の子になって一緒に笑ったのだった。
思いがけない忙しさに追われ、更新が遅くなってしまいました。残りおそらく五話ほど(とか言いつついつも増える)ですが、なんとか完結できるよう頑張ります。