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16.ご想像にお任せします♪

凱視点

 名古屋から帰って来た翌日。俺は超ご機嫌で登校した。


 当然と言えば当然。目標としていた、昨日までに小町さんをオトすというミッションをクリアしたからだ。


 ただ、完璧にオトせたとは思っていない。俺が卒業するまでは担任と生徒という関係のままなのだから仕方がないんだが。


 ああ、早く大人になりたい。っていうか、もう、18になったら速攻で婚姻届に印を押させてやる。絶対に逃がさないからな。


「・・・凱、なんか、良いことあった?」


 そんな俺のうかれ具合に気付いた智宏が首を傾げる。意外と敏いんだよなぁ、智宏って。


「ああ、うん。・・・無事、小町さん・・・深山先生をゲットした」


「「「「「「なにぃいぃいい!!?」」」」」」


 智宏に対してこっそりと報告しただけのつもりが、クラスの連中は聞き耳を立てていたようで、その中の数人が叫び声をあげた。


 たぶん、小町さんを狙ってた奴等だ。


 俺はニッコリと笑ってそいつ等に忠告する。


「小町さんは俺のだから。もう、婚約発表もしたし。・・・手ェ、出すなよ?」


「・・・うわぁ・・・俺様発動してる・・・」


 ビビる連中と、隣で遠い目をしている智宏。


 良いじゃないか。ここで釘をさしておかないと、俺が動いたんならって、誘発されたヤツからアタックされそうなんだよ(もちろん、小町さんが、だ)。


「前々から狙ってたもんな・・・良かったじゃん」


「ああ、ありがとな、基紀(もとき)


 クラスメイトの井民基紀(いたみ もとき)から祝福される。あんまりクラスじゃ目立たない方なんだが、それなりに仲良くしているから素直に嬉しい。


 っていうか、祝福してくれるのって基紀だけかよ!!ひでェな!!!


 そう不満をもらすと、智宏が苦笑いをうかべる。


「いやいやいや・・・相手が担任だし、ちょっと複雑なんだろ。目の前でクラスメイトと担任がイチャつきだしたらって思うと・・・なぁ?」


 智宏が周りに視線を向けると、肯定する連中がちらほらといる。


「・・・やらないっつーの。小町さんに逃げられるだろうが」


「余裕、ないね」


 無口&めんどくさがりの颯太が珍しく話に加わってくる。さすがに担任だから気になるのか。


「あるわけないだろ?ちょっとでもしくじったら逃げられそうな立場なんだから」


「確かに。担任と生徒だしね・・・でも、めんどくさいから、痴話喧嘩とかやめてね」


 そこか!!お前が気にするのは、そこなのか!!めんどくさがりめっっ!!!


「機嫌取りはしてもイチャついたり痴話喧嘩したりしないって!」


 まぁ、多少はするかも、しれないけどな。


「しかし、あのドSをよくオトせたよなぁ・・・お前って、ドMなの?」


 いつも小町さんに突っかかってドSを発動させている留次(るいじ)には言われたくないんだが。


「ドMなのは留次の方だろ?しょっちゅう小町さんにいぢられてるじゃないか」


「アレは不・可・抗・力だ!!」


「まぁ、それは措いとくとして」


「措いとくなよ!!!」


 ああ、小町さんの気持ちが少しだけわかった。留次はからかうと面白い。・・・む?ドSがうつったか?


「とにかく、小町さんには手ぇ出すなよ!?こういうのは早い者勝ちなんだからな!・・・それに、あの人の可愛い所は俺だけ知ってれば良い」


「あまっ・・・つか、らしくねぇ。別人か?」


 ボソッと最後に付け足した言葉に基紀が反応する。・・・悪気はないと知っているが、その反応はないだろ・・・。


 とかなんとかやってるうちにHRの時間になって、小町さんがやってくる。


「おはよー!ホラ、席につけ~」


 入るなり生徒達から向けられる興味津々な視線に、一瞬困ったような様子を見せたが、すぐにキリリとした表情に戻る。


 そして、俺の方へと恨めしげに視線を向けてくるので、軽く頷いてからニッコリと笑顔をうかべ、口パクで昨夜メールで最後に打った言葉を口にする。


 反応に困ってか昨日は返信が来ず、どんな顔をしたのか見たかったっていうのもあるし、ちょっとだけクラスメイトにも小町さんの可愛い所を見せてやってもいい、と思ったからだ。


「        」


「~~~~っ!!」


「あ、先生、顔真っ赤・・・」


 智宏、ナイスアシスト!!自覚無しだろうけどな!!!


「が、凱君~~~!!」


「凱君だって」


「この前まで日根君だったのに」


「うわぁ、ショック・・・マジでオトされてる・・・」


 小町さんの叫びに悲喜交々な反応があった。うん、墓穴掘ってるぞー、小町さん。


「凱、小町先生に何やったの?」


 あ、やっぱ気付いてたか。さすが智宏。


「ん?・・・ご想像にお任せします」


「うわぁ、良い笑顔・・・でもまぁ、深山先生もまんざらじゃなさそうだし、良いかぁ・・・」


 よし。生徒会長のお墨付きも貰ったことだし。このままのスタンスで卒業までに完璧にオトしてみせる。


 そう。俺と小町さんの恋物語は、始まったばかりなのである。



 FIN

小町「くそぅ!凱君!!後で生徒指導室に来なさい!!!」


凱「そんな・・・2人きりになりたいなんて、大胆ですね、小町さん」


小町「ちっが~~う!!!」


智宏「(・・・先生、凱に良いように扱われてるなぁ・・・)」

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