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現代恋物語  作者: taku
4/11

あれ、今日はそっけない?

昼休み。いつものカフェテリア。

美咲は席にトレーを置いて、周囲をきょろきょろ見渡した。


(あれ、翔太くん…いない?)


昨日、ちょっとだけ“過剰なノリ”だったことを思い出して、笑いそうになる。

けど、彼の顔が見えないことに、ほんの少し胸の中がもぞもぞした。


それでも10分後、翔太は現れた。

けれど――今日の翔太は、いつもと違った。


「こんにちは。……隣、いいですか?」


「うん、もちろん。」


何か変だ。視線も会話も、どこか一歩引いている。

昨日までは笑顔で絡んできていたのに、今日は必要最低限のやりとりしかしない。


「…どうしたの?なんか、元気ない?」


「いえ。ちょっと仕事がバタついてて。あと、迷惑だったかなと思って。」


「迷惑?私、そんなこと言ったっけ?」


「いえ。ただ、昨日のがちょっと“わざとらしい”って言われたんで、反省中です。」


そう言って、翔太は穏やかに笑った。いつもの調子。でも、どこか他人行儀。


美咲は言葉に詰まった。

(…あれ、なんでだろ。別に毎日絡んでくれなくてもいいはずなのに。なんか、ちょっと……さみしい?)


翔太は食事を終えると、先に立ち上がった。


「先に戻りますね。じゃあ、お疲れさまです。」


「あっ……お疲れさま。」


美咲は自分でも驚くくらい、反射的に声を出していた。

けれど翔太は、いつものように振り返ってはくれなかった。


その背中を、目で追ってしまっている自分に、ふっと気づく。


(……あれ?私、なにしてんだろ。)

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