2日目:ひにちじょう
あんなことがあった日の翌日は惰眠をオフトゥンで貪るのが一番とそれらしい理由をつけて俺は昼間近くまでダラダラしていた
しかし俺も人間尿意と空腹には耐えられない、しょうがなくトイレに向かう
トイレを終わらせた後はラーメンでも食べにいくかとどうでも良いことを考えながらスウェットを下ろして便座に座った
違和感がある、それは「あるべきものがそこにない」という違和感…しかし出るものは出るらしい
ゾッとする気持ちを抑えながら近くにある鏡を恐る恐る見てみるとそこには…
見たこともない美少女が同じ表情で対面していた
俺はとりあえずブツブツ言いながら同じ場所をぐるぐる回っていた
「俺…?じゃなくてこの体は…?能力?あいつの能力か…?」
正直自分の声に慣れない声で更に意味がわからなくなる
そうだ!!デバイスで調べればなんとかなるかもしれない!
そう思い立ち自分のデバイスを目の前に開く
そこで色々調べてみるが何も該当するものがないらしい、一応性転換手術はあるのだが今の技術では最速で3日程度はかかるらしいのだ
しかもこれほどの美形に変わるなら相当な金額もかかるとのことで特にゴリラみたいな厳つい顔つきな俺が変わるなら一生掛かっても稼げない金が必要だろう
となると…昨日の能力者の力か…?
考えれば考えると思考が絡まってくる、とふとメールが届いていることに気がついた
タップして確認するとバイト先の所長からだった
RE:今日以降のバイトについて
やあ、昨日はご苦労さん
突然だが昨日事務所付近で事件があったらしい
昨日君が帰った後に起こったみたいだから無事だったかね?
ここにも聞き込みに来てね…無事であれば返信をして欲しい
それと一度事務所に顔を出してくれれば嬉しいね
では、返信待ってるよ。
俺は頭を抱えた、返信ならまだ良い…対面はマズイ
明らかに事件に巻き込まれたことがバレる
とりあえず大丈夫です、ありがとうございますと返信してデバイスを閉じた
はぁ、明日顔を出さざるおえないなコリャ…
俺は適当に飯を食べて再び横になって寝た。
おまけ 〜お風呂編〜
「さあ、来ましたよお風呂」
オレは意を決して今着てる服を脱いだ、まあ下着はパンツ一丁だけどなぜかいい匂いがするような気がした
なるべく体を見ないようにシャワーを浴びる、明らかに俺の体じゃない感覚に戸惑いを覚える
元の体より伸びた髪の毛に苦戦しながら綺麗に洗う、今思えば何故伸びた髪に気づかなかったのだろう
それだけあの時は必死だったのだろう…能力者と対峙した恐怖が今頃思い出される
まあそれを打ち消すような、その、胸がね、感触がイイワケデスヨ
俺は急いで体と髪を拭いてスウェットを着るとすぐに布団に潜った




