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金持ちの娯楽編 不動産投資について聞きに行った話

作者: マツモト

転売を始める前、私は不動産投資に興味を持ちました。


ありきたりではありますが、今の会社以外にも収入が欲しいと思ったことがきっかけです。


不労所得という言葉になんとなく惹かれてたというのもあります。




まずは、大型書店に行って不動産投資に関する本を見てみました。


思っていたよりも充実しており、とりあえず、自分の感覚に合ったものを数冊購入。


一通り読んだ後に、気になった著者に連絡を取ってお会いする約束をしました。




著者に連絡をして会うことなんてできるの?


と思う人もいるかもしれませんが、不動産投資に関しては、自分の連絡先を書いている人が多いのです。


※大抵の場合は、バックエンドのためですが。




結果的に、二人の著者とお会いする約束をしました。




最初の著者にお会いしたのは、巨大なビルの一室でした。




待ち合わせより早く着いたので、オフィスがある建物の周辺をくるりと回ってみたのですが、とてもきれいなビルなことが印象的です。




頭の片隅で「不動産投資というのは儲かるのか」と考えました。




待ち合わせ時間になると著者の方は普通に現れ、オフィスへ案内していただきました。




小会議室なようなところに案内され、手土産のお菓子を渡して少し世間話。




「本を読んでいただき、ありがとうございました。どのあたりが面白かったですか?」




「サブリースの辺りが興味深かったです。家賃保証といっても良いことばかりでなく、契約によってはいきなり家賃を下げられてしまうのですね」




どこを言えば嬉しいかな?と会う前は少し考えましたが、不動産投資の本は初めて読んだので、素直に思ったことを伝えました。




「あれは上手く仕掛けてくるところがあるんですよ」




と色々教えてくれたので、どうやら力を入れていた箇所だったみたいです。




そのあとは本の話をもう少し続けて、自分の仕事や年収、資金状況について一通り伝えてみました。




すると、少し考えこんだあとにこう言いました。




「それだと少し難しいかもしれないです。結局、不動産というのは資金力がモノを言う世界なんです。融資を引くにしても、1000万円くらいから勝負できる感じですかね」




とのことでした。




当然、そんなお金があるわけもなく落ち込みました。


というより、1000万円を用意するなんて現実的ではなくイマイチぴんと来ませんでした。




けれど、そのあとは不動産投資について簡単に教えていただき、「融資」という単語さえ怪しかった自分にとってはとても勉強になりました。




2時間くらいお話をして時間になりました。


入口まで見送っていただき、別れ際に




「1000万円くらい貯まったら、また連絡してください。力になれるかもしれないです」




と冗談なのか本気なのか分からないことを言われました。


ただ、特に変な案内をされなかったのは運がよかったです。




「また本を出す予定だから、良かったら見てください」




という本の宣伝くらいだったので、読者の生の声を聞きたかっただけなのかもしれません。


お土産に本を一冊いただき、なぜかサインもしていただきました。


芸能人のようなサインだったので、かなり練習したような雰囲気でした。




帰りながら1000万円をどうやって貯めたらいいのかを計算しました。




一か月に3万円貯金して、一年で36万円になる。


そう考えると、1000万円貯めるのに、約28年……。




あの人には当分お世話になることはないだろうなと考え、次に会う人はどんな感じなんだろうと思いながら、家に帰りました。




——


振り返ってみると、変なことに巻き込まれなくて良かったなと心底思います。


不動産投資こそ、あの手この手を使って素人から大金を搾取してくる人が多いと今では分かります。


自分があまりにもお金がなかったので、カモにすらならないと思ったのかもしれません。




あの時にお会いできたのは、読者からの感想を生の声で聞いてみたかったのかなと思います。


不動産投資に関する書籍はかなり世に出回っています。


なので、みんなこぞって良い本を出そうと力を入れており競争が激しい印象です。


書店の不動産投資の新刊コーナーは一ヶ月でかなり入れ替わっている感じでした。


そういった競争が激しい不動産投資の本で売れるというのは、大家さんにとってはとても嬉しいことなのかもしれません。


今回お会いした人は自分のサインを作っているくらい本の出版に力を入れていました。


なので、不動産投資に興味がある人は、連絡を取りたい人の本をよく読んでからお会いすると、とても喜んでもらえるかなと思います。

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