チーターだけど、ちゃうねん。
神の恩恵とは?
俺はステータスを見ると、スキルのメインとサブに別れている筈なのに、その境界が無くなって全てがメイン扱いになっている。
「こんなん、チーターやん。」
《《GQ『軍神の決闘』が達成されました。》》
「え、何!? GQ!? 『軍神の決闘』って大地の武勲の事だよな? ………………うん。その他大勢には黙っておこう。」
とりあえず、装備品を交換してと、ステータスチェックの続きをしようか。
え~と、スキルはと……
スキル「集中」: 意識を集める事で必要とする事柄のステータスに+3%加算される。
スキル「縮地」: 指定された距離を刹那に移動する。その距離はスキルレベルが上がる毎に1メートル増える。
スキル「見切り」: 相手の攻撃を視認した時、スキルレベル分だけ最小限の動きで躱す事が出来る。但し、相手のAGIを上まっている時に限る。
スキル「刀術」: 武器「刀」系を使用した時、STR、AGI、DEXの数値に5%加算される。
後は、スキル「異空間収納」のLv2に、スキル「体術」がLv5に、スキル「身体強化」がLv2に、スキル「鑑定」がLv3になっているな。
……それと、称号に「武勲の加護」が付いている。
効果付きか。
称号「武勲の加護」:戦闘時にSTR、VIT、AGIに8%加算される。
……いや、俺は魔法が使いたいねん。リアルで散々、脳筋人生歩いているねん。
………………、職業が「魔法使い」から「決闘士」になっているー!?
くっ!
俺は諦めないぞ。
必ず、魔法使いに返り咲いてみせる。
因みに俺自身のレベルは18になっていました。
……とりあえず、街に帰るか……、あ、リンからのメールだ。
「ソーマ、アナウンス聞いた?」
「聞いた。」
「それにしても初めて聞いたよ。GQって、どういう意味だろうね。βテスターの時には無かったよ。」
「そうなのか?」
「そうだよ。後、どう、成果は?」
「初心者にしては上出来だと思うよ。」
「ほほう。街の噴水の所で待っている。」
「分かった。」
俺は街に戻り、リンと合流して、後のログアウトを視野に入れて、防音効果付きの宿屋に2人部屋を取る。
「リンに相談したい事が有るから、リンからどうぞ。」
「分かったわ。私は、自身のレベルは12になって、ユニークスキルはLv2になって、後、他のスキルも全てLv5になったわ。」
「おお~。凄い!」
「えっへん! それでソーマはどうなの?」
「ステータスを見せた方が早いから見てみ。」
「どれど……!? 何!? これ!? ソーマ自身のレベルが18で職業が『魔法使い』から『決闘士』に変わっているし、スキルがメインとサブに別れていない!? うわっ!? スキル自体も増えている!? ……え!? 何、この称号の『武勲の加護』って!?」
「え~と……」
「GQ、……『軍神の決闘』、……『武勲の加護』……、ソーマ!!」
「……はい。俺がGQの『軍神の決闘』の達成者です。……多分。」
「多分じゃない。置いてけぼりは嫌だ! 私もソーマと同じようにする!」
……と、いう訳で宿屋の部屋はキープしたまま、目指してみた。
しかし、2人で行っても何も無かった。
そこで、今度はリンだけで行ってみた。
辿り着いたが何も起きなかった。
そうするとリンが、「ソーマと全く同じ事をしないと駄目かも。」と言うから、細かい所まで思い出して教えた。
俺の金貨1枚も渡して、リンの成功を祈った。
俺は終わった時の転移先で待っていると、1時間後にリンが転移して現れた。
「転移したという事は一応は達成したという事だよな?」
「うん。だけど、クエスト的には、アレは、『ソロ』で『初回』限定だと思うよ。」
「……そうだよな。誰かが達成したという事は、次が現れるという事だもんな。」
「そうね。因みに私の対戦相手は薙刀を使う巫女さんで、私への特典は持っているLv付きのユニークスキル以外の全てのスキルが、1つ上がっていたわ。」
その後、試しに俺1人で行っても、リン1人で行っても、何も無かった。
どうやら、アレは、1人に付き1回までのイベントだと結論がついた。
俺達は一旦ログアウトして食事済ませ、4時間後に再びログインした。
実はちょっと危なかった。
というのも、1回のプレイ時間はリアル時間で4時間という制限が掛かっていて、リンは残り10分、俺は残り30分だった。この制限時間を過ぎると強制ログアウトされ、リアル時間で24時間過ぎないとログイン出来ない様になっている。
後、プレイとプレイの間は必ず1時間以上を開けないとログイン出来ない様にもなっている。
部屋で待っているとリンがログインした。
「お待たせ。」
「この後はどうする?」
「パーティーを組んでギルドランクを上げよう。」
「分かった。」
俺とリンは、パーティーを組んでギルドの依頼を受けまくったお陰で、2人共Eランクになった。
「結構、早く成れたな。」
「そうだね。」
「次はどうする?」
「ギルドランクも上げたし、お金も有るから次は装備を更新しよう。」
「何処に行けば良いんだ?」
「知り合いに生産職の人が居るからそっちに行ってみよう。」
「分かった。因みにどんな人だ?」
「……腕は確かよ。」
「引っ掛かる言い方だな。大丈夫か?」
「……大丈夫よ。」
「今の『間』は何だ?」
「とりあえず、着いてからのお楽しみ~。」
「おい。待て、リン!」
俺はリンに付いて行き、到着した店の扉を開けると……
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