俺が叩き斬る!
すみませんでした。
ちょっとゴタゴタして投稿が出来ませんでした。
次の話は1時間後の午後9時に投稿予定です。
「さあて、行くか、リン。」
「ええ、ソーマ。」
俺達は闘技場に上がって少し経つと、何かの拍子も切っ掛けも無く戦いは始まった。
鬼武者オーガ2体は大きく振り上げて突っ込んで来た!
……結構速い。
「疾っ!」
「覇っ!」
俺とリンは鬼武者オーガの大鉈の一撃を避け、お互いに同時に横腹に攻撃を仕掛け、離脱しながら、俺は雷の槍を、リンは闇の槍を撃ち続ける。
意外と速い動きと外見通りの攻撃力から、俺達は一撃離脱しながらの攻撃魔法を連発を繰り返していく。
もし、体力メーターが有れば、残り1本まで削ったと思っていると、鬼武者オーガの大鉈が皹が入り砕けた。
「リン! 特殊攻撃や爆上げしたステータスに物言わせた物理攻撃が来るぞ!」
「分かっているわ!」
鬼武者オーガは左右対称の構えを取り、ちょうど鬼武者オーガ2体の間に入る様に動いて向かって来た。
……
………………
……!
まさか!
「リン! 何が有っても間に入るな!」
「わ、分かったわ!」
俺達は少々無理して、鬼武者オーガ2体の間から逃げた。
「ソーマ、どういう事?」
「多分、さっきと同じ攻撃をしてくる筈だ。」
「攻撃と言っても、魔法攻撃でも無いし、何も持って無かったわよ?」
「だから、また同じ事されたら、避ける際に闇の霧を出してくれ、自分が居た場所に。」
「……分かったわ。」
そして、鬼武者オーガはまた左右対称になって、構えて突っ込んで来た。
俺達が間に入る様に。
そして、俺達は避けて逃げる。
しっかり、リンは俺の指示に従い、自分の居た場所に闇の霧を放つ。
「リン、見ろ!」
「え!?」
リンが居た場所には、闇の霧を何かで切った跡が横線に10本出来ていた。
「くそ運営がーーー!」
「どういう事? だって、何も持って無いじゃない!」
「見えない鋼刃だよ。」
「!?」
「古典に入る様な漫画の中で使われた技で、双子がお互いの指に見えない鋼刃を繋げ、間に入った敵を輪切りにする技だよ。」
「くそ運営の陰険な初見殺しね。」
「……ああ。リン!」
「何、ソーマ。」
「俺が叩き斬る!」
「分かったわ。」
鬼武者オーガは再び構え突っ込んで来たが、俺は武器を鬼神刀に変え、大きく振り上げて真っ直ぐに振り下ろす。
ギッ、ギャリン!
見えない何かを斬った感触を残し、頬から一筋の赤い線と滴が生まれると鬼武者オーガは体勢を崩した。
「リン! 一気に畳み掛けるぞ!」
「ええ!」
そこから、俺達は全力で攻撃を続ける。
「止めよ! 重力波からの影刃連撃六連!」
「ガアアアーーー……」
「こっちもだ! 氷刃乱舞!」
「ガアアアーーー!」
「……からの、喰らえ! 双龍閃!」
「ガアアアー……」
そして、俺達は同時に鬼武者オーガに背を向ける、決め顔とポーズをキメて。
何故か、鬼武者オーガが爆発した。
《鬼武者オーガ『阿吽』が討伐されました。》
《討伐報酬がプレイヤーに贈られました。》
お!
レベルとスキルレベルが上がった。
「ソーマ。」
「何、リン?」
「ドキドキするし、コレはクセになるわね!」
「そうだろう。絶対に運営に特撮ファンが混じっているな。」
「そうだと思うわ!」
説明しよう!
実は、居たりする。
運営のイベントボスモンスター担当が、遊び心と拘りから、イベントボスが敗北確定でまだ身体が残っている時に、プレイヤーが背を向けるとボスが爆発する様にプログラミングしていた。
運営陣も大なり小なり好きなので、隠れ仕様としての演出用になっていた。
「さて。討伐報酬は?」
共通の報酬内容
「鬼武者オーガの鎧」「鬼武者オーガの籠手」「鬼武者オーガの足甲」「鬼武者オーガの大鉈」「鬼武者オーガの魔石」「記念硬貨(銀)」
「う~ん。2体居たから最後の一撃報酬は無しか。」
「勝ったのじゃ!」
「キャン!」
「ニャア!」
「お待たせ、古都魅、紅牙。」
「お待たせ、白帝。」
「……」
「ん? どうした、古都魅。」
「当然、この後は、この場所に何も無いかを調べるのじゃろう?」
「そうだな。」
「妾にはどうも、あの爺さんの石像が気になるのじゃ!」
「分かった。」
俺達は、爺さんの石像以外を全て調べた後で、最後に爺さんの石像を調べた。
……特に何も無いが、こういう時の古都魅の勘は当たる。
元ネタ、双子、輪切り……!?
まさか!
俺は鬼神刀を大上段に構え、石灯籠斬りで真っ二つにすると、2つに別れた爺さんの石像がポンっと煙になったかと思えば、乾いた音で「チリーン」と2回鳴った。
そこには、記念硬貨(金)が2枚有った。
「やったのじゃー!」
「ぐっ。古都魅のお手柄だな。」
……古都魅が俺に腹タックルを決めた。
「古都魅、やったわ!」
「妾のお手柄なのじゃ! やったのじゃー!」
「古都魅。甘味処で値段を気にせずに食べて良いからな。」
「やったのじゃーーー!!」
俺達は帰還の魔法陣に入ると、ダンジョンの入り口近くに居た。
「よし! 古都魅、高い高いだ。」
「ソーマ。もう古都魅は飛んでいるわよ。」
古都魅が何かを発見したのか、笑顔で降りてくると、古都魅が居た場所に矢が通過した。
「古都魅!」
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今回のネタはたまにソレ系の特集で出ます。




