マイクのスイッチが入ってますよー。
途中経過は必要だと思いますよね。
「ピンポーン。」
「何の効果音だ?」
「パンパカパーーーン! ドルンドルンドルルルーーー!
キーーー! グワシャ!」
「山田君。何故、途中からコントに?」
「え!? あの時、主任が言ってたじゃないですか!」
「はい!?」
「まさか、主任。会議中にまた寝ていたんじゃあないですよね?」
「え、あの、な。」
「やっぱり寝ていたんですね!」
……運営さーん。
マイクのスイッチが入ってますよー。
「主任も山田先輩もいい加減にしてください。
本番中ですよ。」
「すまない、北島君。」
「ごめん。アヤちゃん。」
ポクポクポク、チーン。
惜しい!
一字違い。
主任と呼ばれた人は開会宣言をした人で、山田は、個性の無いサラリーマンのスーツで、北島は、何処かの天女を連想させる衣装だな。
「えー。こほん。経過報告だ。ただ、プレイヤー名は明かすとつまないから隠しておく。」
ソロ部門
1位:銀18枚
2位:銀6枚
3位:銀5枚
4位:銀3枚
5位:銀1枚
2人以上、6人未満
1位:金4枚、銀14枚
2位:金1枚、銀8枚
3位:銀9枚
4位:銀8枚
5位:銀7枚
6人以上
1位:銀40枚
2位:銀20枚
3位:銀11枚
4位:銀9枚
5位:銀4枚
「えー。これが現在の、各1位から5位の成績ですね。」
「主任。何か、一部が集計ミスみたいなのがありますね?」
「そういえば、そうですね。」
「僕も信じられないが事実だ。」
「「うわ~。」」
……我慢出来ない。
「1つ、質問は良いか?」
「ああ、どうぞ。」
「そちらの女性の衣装は誰が決めたの?」
「似合っていませんか? 主任を始め、ほぼ全員からの推薦だったのですが。」
「いえ。運営スタッフの慧眼に称賛を贈ります。」
「良かった。似合ってたんだ。」
「俺からの質問は以上だ。」
「そうかい。他に質問はないかな?」
暫く、質問タイムが続き、30分くらいで終了した。
後、運営からの告知で、パーティーメンバー集合するに辺り、リアル時間の3日目の午前7時に目印付きの現在地が分かるマップが表示されるらしいが、マップには、自分と目印しか表示されない様になっていた。
そして、目印は全プレイヤー共通らしいから、注意が必要だな。
ばか正直に目印に向かうと記念硬貨狙いのPKに会いそうだな。
運営もソレが狙いだろうな。
そして、主任が「サラバじゃー。」と言いながら消えた。
さて。まあ、カルラなら気付くと思うけど、一応はメッセージを送った。
お、メッセージが帰って来た。
「当日、集合場所を検討しましょう。」か。
……了解っと。
「リン。移動を再開するぞー。」
「ひゃい!」
「どうした、リン?」
「な、何でも無いわ!」
「それなら良いけどな。それなら、行くぞ。」
「分かったわ。」
ちょっぴり、リンside
カルラからのメッセージで、「少しは進展有りましたか?」と、入っていて、読み終わった時に、ソーマに声を掛けられてびっくりした。
お陰で、変な発音の返事になっちゃったわ。
再びソーマ視点
古都魅の高い高いのお陰で、湖が見えたから、俺達はそこに向かった。
たま~に出て来るゴブリンを魔法で瞬殺しながら湖に向かう途中に、またそこそこの開けた場所と真ん中に木が1本生えていた。
ただ、妙に木の枝が横に広がっていた。
怪しい。
実に怪しい。
……が、前例を知っている俺達に無視という選択肢が無かった事が悔やまれる。
……仕方ないよな。
ゲシッ!
ちゃりーん
記念硬貨(銀)を1枚ゲットだぜ。
《罠が発動しました。》
《勝利条件は、モンスターの全滅。》
《敗北条件は、パーティーの全滅。》
「掛かって来いや!」
そう言った瞬間、かなり気合いの入った完成度の高い芳ばしい薫りがする、徘徊する腐乱死体が10体が木から落ちた。
ゆっくり立ち上がり、俺達を視認した瞬間、笑顔になった様に見えた。
「あ~……」
「う~……」
向き合った瞬間、俺達はパニックになった。
「φμκαΡΨβΜΩΨΙαγΥηα!?」
「γιθοφψψГβΩΩιηυνψ!?」
俺は初めて、「我」を忘れて速さ優先の火の矢を撃ち続けた。
リンも、同じだった様で、闇の矢を撃ち続けた。
後、残り2体という所で、今度は地面から、ボコンボコンと出て来た。
10分後にやっと徘徊する腐乱死体が出なくなった。
「ハア、ハア、ハア……」
「フゥー、フゥー、フゥー……」
「「くそ運営がぁーーー!!!」」
精神的疲労が激しく、2時間の休憩に俺達は入った。
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




