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オールドサーガ・ファンタジー・オンライン  作者: あまのやぎ
第4章~イベント「宝探し」~
74/95

古都魅、紅牙、白帝、Go!

あのシュッって消えるヤツはなんか良いですよね。

 俺達は村長からの情報を頼りに、森の中を歩く。


「何か、モンスターが居ない様な気がしないか?」

「確かにそうよね。普通のイベント系なら、逆にエンカウントが上がっている筈だわ。」

「別に居ないのなら楽に行けるのじゃ。」

「まあ、そうだけどな。」

「ゲーム的には、何か有るかもしれないし。」

「それに、あのくそ運営なら、何かやらかすと思うからな。」

「ややこしいのじゃ。」

「キャン。」

「ニャア。」

「ありがとうなのじゃ、紅牙(こうが)白帝(はくてい)。」


 くそ運営の悪口をたまに言いながら森の中を進むと、(ひら)けた場所が見えて来た。

 森と開けた場所の(さかい)の木の影に隠れて観察すると、内側から(いきどお)りを感じていた。

 ……昔読んだ、「古典」みたいな漫画に出てくる「牙城」に似ているのだけど!?


「ねえ、ソーマ。昔読んだ漫画に似た様な景色が視界の中に収まっているのだけど?」

「多分、そのまま『熊』を使う訳にはいかず『虎』を使ったんだろうな。」

「やっぱりそうよね。」

「リン。律儀に真っ正面から攻めるか?」

「まさか!」

「だよな。」


 俺達は開けた場所に踏み出した。


 《大牙虎(だいがこ)の領域に侵入しました。大牙虎を討伐するか、プレイヤーが全滅しないとこの領域からは出られません。》


「それじゃあ、派手に行くぜ!」

「私もよ!」


 俺達はゲームにありがちな、ある一定以上近寄らないと向こうは動けない事を利用して、範囲外からの攻撃魔法を放った。


「重力波!」


 牙城から幾つもの悲痛な獣の叫び声と何かが折れる音を多数聞こえながら俺も放つ。


「烈光爆炎覇!」


 俺の烈光爆炎覇が牙城に当たる瞬間に、皆が隠れる土壁を出した。

 皆でその土壁に隠れた瞬間に、激しい爆発が起き収まった後には、牙城その物が無くて古傷の片目が潰れた大牙虎が瀕死の状態で居た。


「古都魅、紅牙、白帝、Go!」


 俺の意図を察した紅牙が先ずは向かって一撃を。

 意味を察した古都魅と白帝が一撃を入れた所で、反撃が出来ぬ程のダメージを受けていた大牙虎の前に到着した俺は、居合で大牙虎の首級を斬った。


 《大牙虎の討伐が達成されました。》

 《討伐報酬がプレイヤーに贈られました。》


「やったぜ!」

「やったわね!」

「やったのじゃ!」

「キャン!」

「ニャア!」


 とりあえずは、ステータスを確認してと、お楽しみの討伐報酬だ!


 共通の報酬の内容


「大牙虎の牙」「大牙虎の爪」「大牙虎の皮」「大牙虎の骨」

「大牙虎の肉10kg」


 最後の一撃報酬


「大牙虎の討伐の証」「大牙虎の魔石」


「まあ、普通ね。」

「そうだな。……ちょっと待て! 『大牙虎の肉』が有るぞ!」

「まさか、『アレ』かな?」

「きっと『アレ』だ!」

「それなら、準備よ!」

「良し! 紅牙……って、何処に行った?」

「あれ? ソーマ。足下に枯れ木が有るわよ。」


 木を(くわ)えた紅牙が枯れ木に咥えた木を置く。

 そして、直ぐに森に消えた。


「紅牙に負ける訳にはいかないな。俺達も集めるぞ。」

「了解よ。」

「分かったのじゃ。」



 1時間後、満たされた表情でのんびり歩く冒険者パーティーが居た。

 まあ、俺達だけどな。

 薪を集めた俺達は焼き肉パーティーをして、肉5kgも食べてしまった。

 食事に因る特典はATKとVITとAGIがそれぞれ2%上がると書かれていた。


 のんびり歩いていたけど、到着して村長に報告に行った。


「えらく早く帰って来られたが、何か不都合がございましたか?」

「いや、違う。」

「それでは、ど……まさか!?」

「ああ! 大牙虎を討伐して来た。」

「あ、ありがとうございますのじゃ!」

「コレが討伐の証だ。」


 俺は討伐の証を村長に見せる。


「おお~。ありがとうございますのじゃ。」


 俺は討伐の証を仕舞う。


「それでは、村からの討伐報酬の金貨3枚ですのじゃ。」

「確かに金貨3枚頂いた。」

「それと、これを。」


 村長が出したのは記念硬貨(銀)2枚と、銀色の水晶が2個だった。

 とりあえず、記念硬貨(銀)2枚は俺の異空間収納に入れる。

 さて、銀色の水晶を鑑定してみる。


 名称:魔銀水晶

 効果:使用者にスキル「銀石の流星」が付与される。

 使用後、消滅する。


 名称:銀石の流星

 効果:着地までに2m以上、もしくは、2秒以上掛かる状態で飛び降りる時に魔力を2%使用して、着地時に消えた様に再び上空に飛ぶ。

 上空の到達点は飛び降りる時と同じ高さで、1レベルに付き2m、任意に移動出来る。

 尚、着地する場所は地面の様な、ある一定以上の固さが必要とする。


 つまり、例えば、ビルと隣りのビルの距離が18m有った場合で、走り幅跳びみたいにジャンプしても届かなくても、このスキルがレベル10なら、一旦スキルを使って飛び降りたら、再び上空に飛んだ時にこの18mの距離が埋まり、隣りのビルに行けるという事だな。

 くそ運営の悪戯スキルだ。

 でも、ありがとうございます。

 あの漫画(初代限定)は好きだったので。


「この銀色の水晶は我が村の宝ですのじゃ。」

「良いのですか? そんな物を通りすがりの冒険者に渡して?」

「はい。コレは村を救った者に与える為に代々受け継がれて来た物ですのじゃ。どうか、受け取って欲しいのじゃ。」

「分かった。有り難く受け取るよ。」


 《イベント『大牙虎の討伐』は達成しました。》


 村長と別れ、分かっていて再び、古都魅には高い高いをした。




暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。



ソーマ組

金4枚、銀14枚


セリカ組

金0枚、銀6枚


カルラ

金0枚、銀18枚

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