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オールドサーガ・ファンタジー・オンライン  作者: あまのやぎ
第4章~イベント「宝探し」~
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信じられるか?

すみませんでした。

何も出ませんでした。

突然な難産でした。

 スオウと別れ、山を目指す俺達は、岩と荒野のエリアを抜けると、草原が広がっていて、更に進むと森が広がっていた。

 ここまで全く何も無かったし、何も無いと逆に怪しいと思うのが人間だ。

 しかも、ここは、リアルでは無くゲームで、リアルでは有り得ない事もゲームなら有り得る。

 例えばミステリー系なら、ほぼ毎日殺人事件が起きるし、普通に考えて、普通科高校の敷地内に白骨遺体が7つ隠されていたって信じられるか?

 他にも、とある普通科高校で高校生が芥子を栽培しているって信じられるか?

 それと、芥子を栽培していたというネタを知っているお姉様方、俺とフレンド交換しませんか。

 ……なんか、寒気が!


「ちょっと待て!?」

「何が?」

「何故、俺の首筋に抜いた武器の刃を当てているのかな?」

「……え。何となく、かな?」

「それはちょっと……! 分かった! もう止めるから。」

「分かればよろしい。所で最初は何を考えていたの?」

「ああ。この辺りは、全く何も無いだろ?」

「……確かに、結構広いのに何も無いわね。」

「そうだろう。だから、何か有るのかもしれないと考えていたんだ。」


 2時間後


 ……何も見付からなかったーーー!

 くそ運営めーーー!


「深い心理トラップか孔明の罠か!?」

「……ソーマ。諦めて行きましょう。」

「くっ! 絶対に想定外の事をやって運営を残業に追い込んでやる!」

「はいはい。分かったから行くわよ。」

「分かった。けど、最後に一発な。」

「……どうぞ。」

「サンキュー、リン。」


 俺は、草原に向かって火属性魔法の「火炎球」を、凝縮して直径5cmを維持したまま「溜め」続けた。

 もう、髪の色が白くなるぐらい無茶して溜めた。

 そして、暴発3秒前で、草原中央に向かって放つ。

 俺が放った「ソレ」は、草原の地面に接触した瞬間、「馬鹿馬鹿しい妄想」ですら、考えない程の大爆発が起きた。

 ……あ!?

 古都魅が(こら)えきれずに飛ばされた!

 昼飯までに帰って来いよーって言ったら、古都魅が飛ばされた方角から「薄情者なのじゃー!」と聞こえたが無視した。


 爆発に因る粉塵が収まる頃に古都魅が帰って来た。

 古都魅が泣きながら「ソーマに見捨てられたのじゃあ。」と、言っていたが、完全嗜好品のヨモギ餅(風)をあげたら許して貰えた。

 ふ、チョロいぜ。


 少しスッキリした俺は移動しようと思ったら、メッセージが来た。


 《特殊条件を達成しました。特殊高位火炎系魔法『烈光爆炎覇』を修得しました。》


「……はい!?」

「どうしたの、ソーマ?」

「なんか、笑えない火属性魔法を覚えた。」

「どんな?」


 名称:烈光爆炎覇(れっこうばくえんは)

 属性:火炎系・閃光系

 効果:放たれた後、接触した瞬間に大爆発を起こし、半径30m以内の生物や建造物を破壊して消滅させる。

 馬鹿げた魔力が込められている為、非物理的存在にもダメージを与える。

 修得条件:スキル「魔導」と「無詠唱」の修得と、月読神(つくよみ)(分御魂)のイベント達成。

 通常とは異なる経過で攻撃魔法を放つ。


「……だってさ。」

「……馬鹿げているわ。」


 因みに、俺もリンも月読神のイベントでスキル「無詠唱」を修得していた。


 ……俺とリンは手持ちの魔力回復系アイテムを全て使い切り、攻撃魔法の修得(・・)に励んだ。

 まあ、後ろには森が有るから魔力回復系の素材が有ると思うから大丈夫だろうし、修得して良かったよ、錬金術を。


 手に入れた攻撃魔法


 俺の場合

波紋水刃(はもんすいじん)」:圧縮した水を刃の様にして放つ水属性魔法。

 感想は、威力は鉄や岩をスパッと綺麗に切れる。

裂風瞬弾(れっぷうしゅんだん)」:簡単に言えば、「44マグナム」の様な連射可能と威力が有る。

 感想は、連射6発のクールタイムが5秒。運営の(こだわ)りを感じる。

雷閃轟槍(らいせんごうそう)」:圧縮した雷を槍の形で放つ。

 感想は、接触した瞬間、内部から高圧電流を流し爆発する。


 リンの場合

重力弾(じゅうりょくだん)」:黒い弾を放ち、接触した対象を瞬間的に地球の重力の10倍を掛ける。

 感想は、リアルで見る事が無くて安心した。

重力波(じゅうりょくは)」:対象を中心に直径10mの範囲に地球の重力5倍を掛ける。

 感想は、漫画やアニメでもたまに見る様な感じになる。


 圧縮を念頭に置いて挑戦したら、修得した攻撃魔法で、どれも、序盤で手に入る魔法じゃねえな。

 ふん! 少しは慌てろ、くそ運営!!


 落ち着いた俺達は、草原跡地の状態を敢えて無視して、魔力回復系アイテムを作成する為の素材探しを始めた。


 1時間後、2人で12本の魔力回復系アイテムを作成した俺達は、敢えて無視していた草原跡地の中央を見ると、直径20m、深さ5mのクレーターが有って、その中心には地下に続く階段が見えていた。


「……くそ運営-ーー!」

「くそ運営の悪意しか感じないわ!」

「行くか、リン、紅牙(こうが)、古都魅。」

「ええ。行きましょう。」

「キャン。」

「行くのじゃ。」


 俺達は、地下に入っていった。



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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