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オールドサーガ・ファンタジー・オンライン  作者: あまのやぎ
第3章~魔法、解禁~
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セリカが聞くんかい!

ゲームは何時始めるかは本人の自由。

「実は、ね。この子を強くする為に来たの。ほら、挨拶して。」

「は、初めましゅっ、……初めまして。ボクの名前は『レイ』と言います。騎士希望です。」

(噛んだ。)(噛んだよ。)(キャン。)(噛んだのじゃ。)(噛んだわ。)(噛んだわね。)

「初めまして。ソーマだ。」

「初めまして。リンよ。」

「敢えて聞くけどな、中性的な美貌だけど、どっち?」

「……どっち?」

「セリカが聞くんかい!」

「えっと、ご想像にお任せします。」


 レイ、極上の営業スマイルで迎撃準備を完了していた。

 ……まあ、水着回で分かるだろう。

 因みに外見は身長160cmくらいで、金髪碧眼の髪の長さはショートヘアよりやや長いくらい。

 顔は童顔だ。

 胸部装甲の内容は、リアルでもゲームでも禁句だし、真実は男女兼用の鎧で分からん。

 レイが男性なら、お姉様方が虎になり。

 レイが女性なら、紳士が襟を正す。

 騎士希望も、中身が男性なら、「お姫様を守る騎士は格好良い」だし。

 中身が女性なら、「王子様を守る女性騎士は凛々しい」となる。

 ……本当にどっち?



「……それで、どういう経緯(いきさつ)で出会ったんだ?」

「それはね……」


 内容はありふれたモノだった。

 冒険者ギルドに行くと、男性プレイヤー3人に囲まれて勧誘を受けていた所を、「止めなさいよ!」と、セリカが乱入して、セリカが男性プレイヤーを黙らせて、セリカ自身も本人確認もせず、勢いでパーティー加入をした。

 ラビの冷たいツッコミでセリカは我に返り、謝罪したら、レイが「これからよろしくお願いします。」と、言ってくれた事でメンバーになった。

 親交を深める意味でも、この南の森に来たらしい。

 因みに、レイは今日が初のログインで、今日になった理由は、βテスターをやっていた友人から、貰ったのは良いが、諸々(もろもろ)の事情で今日になったらしい。

 勿論、その「諸々の事情」は聞いていない。

 こういうゲームにプライベートは基本的にはご法度です。

 後、その友人も本起動から「諸々の事情」でログインが出来ないらしい。

 ……本番から参加出来ないとは不憫な奴。


「なるほどな。」

「そういう訳よ。」

「レイに聞くけど、本当にセリカのパーティーで良いのか?」

「はい。セリカさんとラビさんと、同じパーティーに居たいです。」

「もう、レイ。『さん』は要らないって言ったでしょ。」

「私もです。」

「レイ。俺も要らないからな。」

「私もよ。」

「はい。分かりました。セリカ、ラビ、ソーマ、リン。これからよろしくお願いします。」

「まだ固いが、それは追い追いだな。」

「それで、南の森に来たのは良いのだけど、モンスターが居ないので、此処まで来たら……」

「俺達が『無双ゲーム』をしていたという訳か。」

「そういう事よ。」

「もう少しで、新しいモンスターがホップするから、そこからだな。なんなら、手伝おうか?」

「本当!?」

「ああ。リンも良いよな?」

「勿論だよ。」

「ありがとうございます!」


 結果だけみれば、レイの成長に手を貸す形になった。

 ……スパルタで。

 たまには、こういう日も「有り」かと思い、レイは広場に待機させ、俺達が「釣り」でモンスターを持って来て、レイに戦わせた。

 疲れて来たと思ったら、「回復疲労丸」で強制的に回復して、続行させて、先ずは単独で行ける様にした。

 騎士希望という事は、将来は「タンク」希望となるだろうから、本人確認でも首を縦に振った。

 レイが単独で行ける様になった後は、「タンク」を目指した戦い方に変更した。

 時間一杯に協力した後は解散となり、レイには、笑顔でお礼を言われたけど、本当にどっち?


 そうして、イベント開催日前日

 リンの都合で俺は紅牙(こうが)と古都魅だけでいる。

 目的もなく、街の中を散策していると、女性プレイヤーらしき人がおろおろしていた。


「どうかされました?」

「え? はい。そのぅ……」

「とりあえず、適当な店に入って落ち着きませんか?」

「はい。分かりました。」


 甘味処に入り、お互いにジュースを頼む。

 彼女が落ち着いた所で何が有ったのか訪ねてみた。


「何が有ったのですか?」

「はい。実は私としては普通に話していたつもりなのですが、いつの間にか、イベントが発生して、どうして良いか分からなくなったんです。」

「……あの、もしかして?」

「はい?」

「このゲームを始められた日は?」

「はい。今日ですが。」

「何故、今日からなのかは聞きませんが、これも何かの縁という事でお手伝いしますよ。」

「本当ですか! ありがとうございます。」

「そういえば、自己紹介がまだでしたね。俺の名前はソーマと言います。そして、紅牙(こうが)と古都魅です。」

「キャン。」

「カァー。」

「テイマーの方だったんですか?」

「違いますよ。テイマーやサモナー以外でも、こうやって仲間にする方法が有るんです。」

「そうなのですか。私の名前は『カルラ』です。」


 こうして、俺はカルラに協力する事にした。

 とりあえず、冒険者ギルドに行って、冒険者登録を済ませ、一時的なパーティーを組む。

 イベント内容を聞き出して、移動を始めた。

 移動しながら、このゲームの事でリンから教えて貰った事や、俺が知っている事を伝えた。

 イベント内容は、あるあるな、「指定薬草の採取」だった。

 ……うん。所持金を全てを回復魔法水にすればギリギリ行ける難易度だな。

 カルラ本人は、運動神経が無いとか言って、職業を魔法使いにして、スキル選びも、かなり時間を掛けたみたいで、メニューを混乱しながら弄っていたら、称号の所に「優柔不断第3位」と「居候時間第2位」と、「準備万端第8位」というのが有ったらしい。

 俺は気になって、説明をきちんとして、カルラが理解して貰った上で、スキルや称号を見せて貰った。


「え!?」



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