次のステップやないんかい!
今回は説明文に近いです。
3月27日(日)午前8時の日間ランキング第13位
応援ありがとうございます。
これからも頑張ります。
騎士団長の家を後にした俺達は、ハスナさんの所に向かっている。
そろそろ見えてくる頃だと思うけど……、見えた!
運良く、ハスナさんが外に出ている。
「ハスナさん。」
「お、おお。どうだったかい?」
「カリサさんの悩み事は解消しましたよ。」
俺は証拠代わりに、「騎士団長の信頼の証」を見せた。
「確かに、本物だね。コレを誰かに渡せる様なら心配ないさね。」
「じゃあ、依頼達成だな。」
「ああ。そうさね。依頼達成の報酬はコレさ。」
《ソーマは『図書館利用証(銅)』を手に入れた。》
「この『図書館利用証(銅)』が無いと図書館に行っても入る事すら出来ないよ。」
「分かった。それで、この(銅)というのは?」
「閲覧出来る階級みたいなもんさね。下から『銅』から始まり、知っている限りでは6階級有るらしい。」
「つまり、『銅』、『銀』、『金』かな。」
「正解だよ。まあ、『金』より先はどんなかは知らないけどね。」
「そうか。まあ、知識は大切だからな。」
「貴重な物をやったんだ。しっかり使うんだよ。」
「分かっている。それじゃ。」
「ああ。」
早速、図書館に行ってみる事にする。
《チュートリアル『図書館まで。』が発生しました。》
なんか、チュートリアルが発生して、「矢印」が行き先を強調している。
俺達は矢印に従い、進むと5階建てくらいの高さが有る屋敷に到着した。
《チュートリアル『図書館まで。』が終了しました。》
……ちょっと待てや!
普通は、次のステップやないんかい!
つまり、後は自分でヤれ、と。
しゃーない。
行ってみるか。
「止まれ。此所は許可無き者に入る事は禁ずる。」
「はい。」
俺は「図書館利用証(銅)」を見せる。
「どうぞ。お入りください。」
「紅牙と古都魅は?」
「中の者にお尋ねください。」
「分かった。」
中に入ると、冒険者ギルドの様な間取りだった。
それなら、正面の受付嬢が居る窓口に行けば良いな。
「ようこそ。図書館へ。今日が初めてですか?」
「ああ。そうだ。」
「では、先ずはお連れの方をあちらの者にお預けください。」
「分かった。」
言われた通りに行ってみると、従魔預かり所だった。
ひと通りの説明を受けると、古都魅が人型になり、俺に付いていくと主張したが、罰が酷い為に紅牙と残る事にしたみたいだ。
因みに古都魅が罰を受ける場合の内容だが……
苦いお茶と苦いお菓子を食べさせられて、子供が絶対に泣く怖い話5編を周辺の環境を整えてから、「朗読」をするらしい。
うん。
俺でも嫌だ。
俺は紅牙と古都魅を預け、先程の受付嬢に戻る。
「それでは、図書館を利用するに辺り、注意事項等をお話します。」
聞いてみると、一般的な内容だった。
1回の利用料金は銀貨2枚で、問題が無く退場する時に銀貨1枚返金される。
蔵書を破損したり破壊した場合はその蔵書の価値で弁償金が変わるらしい。
因みに最安値が銀貨1枚だと。
利用するに辺り、時間制限は無いが、利用時間は開館から閉館までで、開館時間は、夜明けから2時間後からで、閉館は閉館呼び掛けが午後2時で、閉館が午後3時。なんらかの事情が有る場合は延長料金払いで午後4時まで。
これを過ぎると幾ら払おうとも、午後4時になった時点で問答無用で放り出される。
俺の図書館利用証(銅)では、1階のみ利用可能。
何処に何が有るか等の質問は職員に聞けば良いらしい。
後、必ず俺と一緒ならもう1人利用しても良いそうだ。
勿論、料金は2人分だけどな。
まあ、これでリンと一緒に入れるな。
後は分からない時は、誰でも良いから職員に聞けば良いらしい。
さて、レッツ読書だ。
「え~と、『精霊学』や『魔法学』、後、『神話』だな。特に『神話』には期待しているんだよな。このゲームのタイトルがソレ系だしな。」
……
………………
………………………………
……う~ん。
メッセージが何も来ないな。
読んだ本の組み合わせか、それとも修得したスキルのレベル不足かな?
最初に読んだ「精霊学」は、そのまんま「精霊」についての内容だった。
次の「魔法学」は、初級魔法についての、説明と魔法その物の論文モドキ。
最後の「神話」は、物語風になっていたから、要点を大雑把に纏めると。
創造神が世界を創り、光の神、闇の神、大地の神を創り、管理を任せ、創造神は眠りについた。
その後は、この三柱が中心となり、必要に応じて神々を増やし、管理していたが、闇の神が反乱を興し、光の神が中心となって闇の神を封印した。
闇の神に賛同した者達は醜い姿のモンスターとなり、地上の生きる者達に襲う様になった。
光の神の呼び掛けに目覚めた創造神は地上に生きる者達の嘆きに応え、異世界より強き者達を召喚して、再び眠りについた。
強き者達は光の神の願いを聞き届け、モンスターからの脅威に抗い地上の生きる者達を護り助けた。
この強き者達は、創造神に因って次元の壁を渡る事から、それ以降「渡り人」と呼ばれる様になった。
そして、ある時、モンスターの中から異常な強さと知性を持つ者が現れ、自我が目覚め自らを「魔王」と宣言した。
魔王は闇の神同様に地上の脅威となり、幾度めかの召喚された「渡り人」に因って封印された。
そして、闇の神か魔王の封印が少しずつ弱まっているのか、どれ程狩ってもモンスターが地上から居なくなる事がなかった。
それ以降、光の神は定期的に渡り人を召喚した。
と、読んだ本にはこんな内容が書いてあった。
次の読む本を探すか。
無料じゃない以上は、恐らく何か有る筈だ。
何か1つくらいスキルを修得しないと割に合わないからな。
こうして、図書館の背表紙のタイトルを確認しながら、何かに引っ掛かる本を探して読んだ。
そして、遂にスキルを修得した。
「このスキルは!?」
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