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オールドサーガ・ファンタジー・オンライン  作者: あまのやぎ
第3章~魔法、解禁~
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夫人の憂鬱は解消出来るのか?

弓矢ってロマン有るよね。

「最初のは緑色の意匠が付いた弓か。鑑定。」


 名称:深緑の弓

 効果:自身の魔力を矢にする事が出来る。

 ATK+40 AGI+30 DEX+25 耐久値150


 へぇ。

 消耗品の矢が必要ないのか。

 数値も悪く無いな。


「次はこの赤い弓だな。多分……鑑定。」


 名称:真紅眼の弓

 効果:自身の魔力を矢にする事が出来る。

 放つ矢に火属性を付与する事が出来る。

 ATK+50 AGI+30 DFX+40 耐久値150


「やっぱり、レッドアイか。」

「そうです。大事に使ってやってください。」

「分かった。それじゃ、また。」

「ええ。何時でもお待ちしていますよ。」



 ログハウスを後にした俺達は、街に戻りカリサさん宅に到着した。


 カリサさんから話を聞くともう直ぐ夫である騎士団長が帰って来るらしいので待つ事にしたが、庭を使う許可も貰う。

 カリサさんとお嬢さんと雑談していると、呼び鈴がなった。


「……いま。」


 確かに怪しいよな。

 仮にも騎士団長に就く者とは思えない状態だ。

 カリサさんの主導で騎士団長は武装解除して貰い庭に移動した後は、カリサさんとお嬢さんは家の中に待機して貰う。


「騎士団長さん。最近調子が悪いと聞きましたので、薬を用意したので使いますね。」


 俺は「調伏の霊水」を取り出し騎士団長に振り掛ける。

 少し経つと次第に黒い煙が上がり出し、身体から赤黒い石が出現する。

 その瞬間に紅牙(こうが)が騎士団長を咥えて避難させた事で、騎士団長が再び取り込まれる心配は無くなったな。


 ……赤黒い石は生物の心臓の様に脈動を始めた。

 モンスター化させるかと動こうとしたが動けなかった。

 え~!?

 コレって、運営からの「只今、演出中です。邪魔する様な不粋はお止めください。」ってヤツかー!


 赤黒い石の脈動はどんどん早く、強くなっていき、遂に石から心臓に変わり、心臓を包む形で身体が出来ていった。


 ……外見は、二足歩行の悪魔系で角は耳上と額の合計3本で顔はライオンがベースかな。

 身体はマッチョで心臓部より下が鱗に包まれている。

 爪は「ジャキン!」って効果音が付きそうなくらい立派で鋭そうだな。

 オンラインでも、「グサッ!」って刺されたくないな、痛そうだ。

 後は、コウモリの羽が生えている。

 折角だし、真紅眼の弓を様子見を兼ねて使ってみるかな。


 《呪いの悪鬼『バルバロト』の戦闘を開始します。》

 《勝利条件は、『バルバロト』の討伐。》

 《敗北条件は、ソーマの死亡です。》


「グオオオーーー!」


 俺は、真紅眼の弓……通称「真紅眼」に命名。

 俺は、真紅眼を構え、バルバロトに一定の距離を保ちつつ、火属性を付与した魔力の矢を放つ。

 狙った所に命中するお陰か、結構楽しいな。

 同時に魔法攻撃も併用しながらダメージを与えていく。


 大分、ダメージを与えたと思ったら、二次に進化した。

 コウモリの羽がマントに変わり、魔法攻撃や矢をマントで弾き、耳上に生えていた角が根元から剥がれ、落ちながら、角が偃月刀になり地面に刺さる。

 額の角はより禍々しくなっていた。

 俺は、真紅眼を仕舞い、足止めの氷の矢をバルバロトの足下に放つと同時に神霊召喚する。

 古都魅はカラスになってバルバロトの周りを飛び、ヘイトを自分に向ける様にして時間を稼ぐ。



「封印の扉を開けし舞姫よ。刹那の夢幻を支配せし者よ。

 その艶やかな舞で魅了せよ。神霊召喚!天字受売女(アメノウズメ)!」


 舞姫は踊り、藤の花びらは舞い散り、この身に神を降ろす。



「さあ。第2ラウンドだ!」


 異空間(イベントリ)から「鬼神刀」を取り出すが、一刀流と二刀流は単純に攻撃手段が2倍になったからキツいが、腕は力任せのポンコツだから大した事は無いな。

 バルバロトの攻撃を基本は躱しながら、合間には雷の矢を「ズドドド!」と魔法を叩き込みながら戦っていく。


「止めだ、喰らえ! 龍閃刃!!」

「ガアアアーーー……」


 バルバロトの身体は消滅した。


 《呪いの悪鬼『バルバロト』の討伐は達成されました。》

 《ソーマの旅袋に報酬が贈られます。》

 《スキル『閻鬼(えんき)』を修得しました。》


「……封神。ふう。」

「キャン。」

「カァー。」

「助かったよ、紅牙。それに古都魅。」


 家からカリサさんとお嬢さんが飛び出して来た。

 正解にはお嬢さんが飛び出して、それを止める為にカリサさんも飛び出した、だな。


「凄い格好良かったー!」

「ぐっ、……そうかい。」


 飛び出したお嬢さんはその勢いのままに、俺の腹に向かってロケットダイブしてきた。

 追い付いたカリサさんがお嬢さんを捕獲した後、お礼の言葉を言った。


「ありがとうございます。これで夫は正常になります。更には、夫に憑いていた呪いも対処して頂いてありがとうございます。」

「成り行きですから気にしないでください。」

「そういう訳にはいきませんわ。大したお礼は出来ませんがお受け取りください。」


 《ソーマはカリサから『翡翠の十字架』を受け取った。》


 え、強制!?

 後で確かめよう。


「ありがとうございます。大切にします。」

「此方こそ、感謝しています。これで以前の夫に戻りますから。」


 カリサさんと話していると、避難させていた騎士団長が起き上がり、静かに歩き、俺を見据えながら近付いて来た。



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