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オールドサーガ・ファンタジー・オンライン  作者: あまのやぎ
第2章~ゲームスタート~
18/95

最初の強化。

ソーマは導かれた先には?

 街道に戻った俺達は北に向かって歩いていた。


「ごめん、ソーマ。」

「どうした、リン。」

「実はまだ北エリアの情報収集をしてないんだ。」

「ああ。そんな事か。別に気にしてないよ。」

「そう……」

「普通の異世界転生なら、そんな情報は手に入らないからな。」

「そう、よね。それにうちにはソーマが居るし。」

「リン! 散々ディスっておいて、こういう時はちゃっかりご利用か?」

「うん。ソーマって()っているよね。」

「……ピーマン料理追加。」

「ソーマ様、ごめんなさいーーー!」

「全く、リンは……。」

「キャン。」


 北に向かいながら、たまに出て来る、ゴブリンやウルフやオークを倒しながら進む。



「さて、北の森に到着したけど、何かイベントが発生するかな。」


 俺達はイベント発生を期待しながら、北の森を彷徨(うろつ)いたが、特に無くてどうしようかと考えた時、何か、透明人間に袖を引っ張られる様な感覚が有った。


「リン。何か引っ張られるんだけど。」

「それなら、その引っ張る方に行こう。」

「良いのか?」

「うん。」

「分かった。」


 透明人間?に先導された俺達は、如何にもな隠しダンジョンっぽい洞窟を発見した。

 勿論、透明人間?の案内も終了した。


 《シークレットイベント「砕かれた欠片(参)」が発生しました。》


「イベント来たね。しかも、『シークレットイベント「砕かれた欠片(参)」』だって! 『(さん)』という事は、『(いち)』と『()』が何処かに有るって事だよね。」

「……ああ。きっと、ラノベの主人公も今の俺と同じ思いを持ったんだろうなぁ。……ある意味、理不尽だ。」

「分かった分かったから。ソーマ、行きましょうね。」

「キャン!」

「……分かった。行くよ。」


 ……と、言っても。

 特に罠とかも無い1本道で、隠しスイッチもなく、突き当たりの扉に到着した。

 俺達は意を決して扉を開ける。

 中に入ると、闘技場みたいな場所で、それ以外は周りには見当たらなかった。

 そして、闘技場の中央には、堅牢なゴーレムが居た。


【資格を持ちし者よ。(あかし)たる神器を見せよ。】

「リン。神器って何だ?」

「多分、武勲から貰った刀じゃない?」

「そっか。」


 俺は異空間から「鬼神刀」を出す。


(あかし)たる神器を確認した。】


 《岩人形と戦いますか?》

 《はいorいいえ》


 戦闘の有無が俺だけの様で、リンは舞台の袖で待機し、俺は舞台に上がる。


 《戦いの意思表示がされました。》

 《勝利条件、岩人形の破壊》

 《敗北条件、ソーマのHPが残り1割以下に減少》


「さて、頑張りますか。」

「ソーマ。頑張って。」

「ああ。」

「キャン!」


 《岩人形との戦闘開始。》


「行くぜ! はっ!」


 ギィン!


「硬てー!?」

「ソーマ。あの刀を使わないの?」

「……そうだな。」


 俺はリンのアドバイスで、武器を鬼神刀に変えた。

 それでもまだ硬かったが、最後は久しぶりに成功した「兜斬り」で岩人形を破壊した。


 《岩人形が破壊されました。》

 《シークレットイベント「砕かれた欠片(参)」が達成されました。》


 岩人形から光の玉が出て、俺の鬼神刀に当たり消えた。

 俺は、鬼神刀を視る。


「鬼神刀に貫通の効果が追加されている。内容は、5割の確率で、追加ダメージを与えるみたいだな。その時のダメージ量が2倍だ。」

「貫通効果は当たりだよ。ボス戦とかの長引く戦闘では特に影響が強いわ。」

「一応は、他に何もないか調べておこう。」

「分かったわ。」



 ……ちくしょう!

 やっぱり有りやがった!

 岩人形の中にはテニスボール位の黒い宝玉が、奥の如何にもな「神像」が動いて、台座の下に隠し収納的なスペースにはこれまたテニスボール位の赤い宝玉が有りやがったよ!!

 しかも、鑑定したら全て「???」になって何も分からないし。

 他には何も無かったな。

 正体不明なインゴットとか、用途不明な魔道具的な何か。

 ……あと、ヒントな。

 日記帳とか何かのメモ帳とかな。


 ……うん、もう無いな。


「撤収。」

「分かったよ。」

「キャン!」


 さて、武器の入れ替えを済まして、続きをしよう。

 因みに、洞窟は俺達が出た後は出入口が消え、ただの岩肌になって再び入る事が出来なかった。

 とりあえず、休憩を兼ねて街に戻ろう。

 (つい)でに紅牙(こうが)の従魔登録をしよう。

 異世界転生だと、冒険者ギルドかな?


「紅牙は冒険者ギルドに行けば、従魔登録が出来るよ。」

「やっぱりか。」

「それじゃ、出発だー!」


 まあ、紅牙の存在も、後からリンに掲示板が荒れてた事を聞いた。


 俺達は異世界転生あるあるで、門番で軽く揉めて、冒険者ギルドでも揉めて、無事に紅牙を従魔にする事が出来た。


「さあ、吐け! 何処で手に入れたぁ!!」

「そんな言い方されて、誰が教えるか!」

「おい! 貴様を仲間に入れてやるから、教えろ!」

「ごめんだね。」

「お前は召喚士でもテイマーでも無いんだろ? どうやったんだよ?」

「礼儀がなってない奴には教えん!」

「ねえ、坊や。お姉さんには教えて欲しいな。」

「ソーマ、分かっているわよね?」


 リンが笑顔で言ってきた事で、何かを察したお姉さんは離れてくれた。

 それに合わせて静かになったから、ヒントくらいは言おうかな。


「なら、ヒントだけは教えてやる。」

「それは何だ?」

「異世界あるあるだ。」


 聞いても分からない顔をする者と、何かが分かった様な顔をする者とに別れた。

 閑散となったギルドで、俺とリンで今後は何処に行くか話し合った。


「そうね。それなら、南の森に行く?」




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