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けむりの家  作者: 三毛猫
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第40話 めざめ

 翌朝、幸助は5時過ぎたころに目が覚めた。彼は昨日の祖母の様子を思うと心配で早いうちに目が覚めたのだ。そしてすぐに、祖母の様子を見にいった。

 幸助の予感はその通りの様相を呈した。祖母は階段の前でうつ伏せになっていた。

「何、なにどうしたの?」

「おトイレがね。おトイレが――」

 下着を脱がせて触ると湿っていた。それから祖母を支えながら起こして話した。

「どうしたの、何があったの?」

「おトイレに行こうとしたんだけどね。転んじゃったのよ」

何処どこで転んだの?」

「畳の部屋よ。――起きれないからね。這っておトイレまで来たんだけどね。どうしても起きられなかったのよ」

「ずっとここで寝てたの?」

「そうよ――」

 幸助は唖然とした。血の気が引いた。祖母を寝室へ連れて行きベッドに手をつかせて立たせたままにした。それから祖母の寝間着を全部脱がせて、また箪笥から下着と部屋着を取り出した。それを出してから幸助は気がついて、洗面所へ行き、祖母の下着を桶に入れて、タオルを湯で濡らした。その濡れタオルで祖母の股から下を拭いて着替えさせ、起きていられてもかなわないので、もう一度寝かせた。

 ベットに寝かせた後、明かりを消してキッチンへ行き、朝食の準備をして、また様子を見に行くと、祖母は眠りについていた。昨晩はどのくらい眠れたのだろうか。と、考えると、祖母を寝かしつけてから、幸助が就寝するまでは4時間以上も時間がたっていたはずなので、4時間は確実に寝ているだろうと思った。

 幸助は祖母の寝顔を確認して少し安心した。そのまま食卓へ行き準備した食事をゆっくり食べた。

 幸助は伯母を待ってから朝のことを話して家を後にし、大学へ向かった。

 ――これで一世代が終わる。

 彼は祖母の死が来るのをそう感じていた――。

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