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微笑みの星座と、風のカプリブルー

作者: 逢乃 雫

色鮮やかに


音色を鳴らす風鈴の



やさしい響きに


耳を澄ませながら



遥かに吹きゆく


風はカプリブルー



広がる雲の


白さがまるで



かき氷のように


空の青へと溶けていく



八月の太陽を


真っ直ぐ見つめる



向日葵(ひまわり)の姿は


ひたむきなまなざし



風にそよぐ笑草(えみぐさ)


葉の翠にこぼれる


サフィニアの花たちは



まるで咲きたての


笑顔のように




時の渚へと


打ち寄せる季節の



波間にそっと


耳を澄ませて

 


夕さりの風に


そよめく夏草の波音



舞いゆく夏茜を


秋茜が追いかけながら



遠花火に映りゆく


巡る季節に


想いを馳せて




星の渚へと


寄せては返す波のように



夏を駆ける


アルタイルが羽ばたく



夏の大三角から


溢れくる


星の波打ち際で



浮かぶやぎ座は


微笑みの星座




星の渚へと


寄せては返す波のように



オレンジに瞬く


瞳の星はアルゲディ



白銀のナシラは


移りゆく季節を



見守るように微笑みと


幸せを光にこめて




向日葵のように


真っ直ぐに



今日の太陽を


明日へ向かう星の光を


見つめていけたら



時に風が吹きすさび


時に強い陽射しの日も


あるけれど



ひたむきさを忘れない


あの花のように



心に描くもの


追いかけるものが



誰かの笑顔に


つながるように



そして


笑顔と笑顔が


つながり環となって



微笑みの星座のように


やさしく


煌めくと信じて




夕さりの風に


そよめく夏草の波音



遥かに吹きゆく


カプリブルーの風の中で



微笑みの星座を


明日の心の


宙へと、浮かべて




 


















黄道十二星座の一つ、やぎ座は、8月下旬頃から夏の大三角の下の南の夜空に浮かび、微笑む口元のような形をしています。


星座の西にはオレンジ色のアルゲディ(アラビア語で「仔山羊」)、東に白銀のナシラ(アラビア語で「夏の終わりの守り星」「幸せを運ぶもの」)がやさしく輝きます。


向日葵ひまわりには、「憧れ」「光輝」のほか「未来を見つめて」の花言葉があります。笑草えみぐさは、牡丹蔓ぼたんづるの別名です。暑さに強く、波のように咲くサフィニアの花言葉は、「咲きたての笑顔」です。


季節の星や花をモチーフに詩を描かせていただきました。お読みいただき、ありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 「かき氷のように」や「遠花火」といった、さり気なく出てくるワードの一つ一つが良いですね。 爽やかな夏の色がキラキラと輝いて見えました。 (それはそうと、私もカプリブルーを知らなかったので…
[良い点] 心に染み込む詩ですね。 読んでいてとても気持ちが穏やかになりました。 [一言] 雫様の詩は本当に癒されます。 また機会を作って読みに伺いますね!
[良い点] >夕さりの風に そよめく夏草の波音 遥かに吹きゆく カプリブルーの風の中で 微笑みの星座を 明日の心の 宙へと、浮かべて この表現で締められていて、 ブルーのかき氷をたべた清涼感に 満…
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