To hideout and solve
廃鉱山・十字路
「ステラさーん
どこですか~?」
俺は1人で廃鉱山の入り口から入る
わざとバカっぽく誰かを探してる観光客を装うことになっている
「暗いよぉ~」
こっちは本音だな
ステラさんの魔術と違って市販の明かりが弱いせいでめっちゃ前が見にくい
「っ!!
これは」
十字路の奥側の道に続く箇所にいくつか足跡がある
やはりここで正解だったらしいな
暗くても進むしかない
「ここが最奥ってところか」
左側に別の入り口への道がある
だが誰もいない
妙だ
そんなはずは
ドッ!!!
「誰だ!?」
「私よ」
「ステラさん?」
「そっちはいなかったの?」
「そうですね 足跡はいくつかありましたけど」
「―――こっちは間違い
いいえ
ちょっと遅かったってところかしら」
「どういうことですか」
「ロック・フェルズの変異種を倒した時に連中に見られてたんでしょうね
それで私達を警戒して拠点を変えた」
「そんな―――」
「それに人質を取った連中は大した実力者じゃないみたいね
あの時はほとんど楽郎が戦ってたし
それを見て退く程度 大したことはないわ」
「ぐっ」
「ステラさん さり気なく彼氏下げるのやめな」
「彼氏じゃなくて婚約者よ
あと楽郎の魅力は戦闘力じゃなくて」
「ノロケ話はいいわ」
「それはともかく奴等の移動先の拠点を突き止めないとですね」
「・・・・」
完全に行き詰まったな
「まずはここの痕跡を探してみましょう」
「そうね」
いくつか人がいた痕跡はあった
足跡 食べかす いくつかの魔術記号を地面に描いたもの
どれも居場所を示す痕跡はなかった
「根拠から突き止めるのは時間的に無理か」
「もう正午が近いわ
タイムリミットはあと5時間」
だがようやく分かった
彼らの居場所のヒントが
「ヘスさんを人質にして何をしたかったんでしょう」
「それは身代金要求だって」
「いえ 到底払えない金額なのは分かっているはず」
「人質をわざわざ取った事自体に意味が」
ステラさんは気づいたみたいだな
「人質をかつての俺と同じように国外に奴隷として輸出するのが目的だったら」
「それなら街の外に運んでおいて馬車かなにかに載せて
もしかして既に別の街に」
「いえ 流石に日の出ている間では人目があります
実際 廃鉱山では俺とステラさんに間一髪のところまで近づかれている」
「とすると街の中ね
それに街には2階建て以上の建物は制限されてるから地下」
「地下がある建物でかつ 空き物件を探す」
「多いけど見つかるかしら
あと5時間よ」
「いや1つだけ考えがあります
俺の考えに賭けてみませんか」
ゲニルマニラカンパニー傘下 人材派遣事務所
「すいません 仕事の斡旋をしてもらいに来ました」
俺は1人で事務所に入る
「申し訳ございません
残念ながら本日は休業日となっておりまして」
「おかしいですね 定休日は明日のはずでは」
「はい 急に上司から本日は休みだと」
「困りましたね」
「先程から連絡がつかず」
「話は変わりますが
この建物って地下ありますか?」
「ありますけど
先日から工事らしくて封鎖と通達がありまして」
これはほぼビンゴだな
「そうですか 失礼します」
店舗から出た時点で店舗の裏口へと歩く
「楽郎 どう?」
「ほぼ黒ですね 受付の人は何も知らなかったっぽいですが」
「あの時の男ね ゲニルマニラカンパニーの社員とかって言ってたけど
下請けの会社を脅して拠点を作ってたのね
ほんとろくでもない」
「多分見取り図からして ここの真下ぐらいです」
「人命第一 派手に行くわ」
「―――あの人質いるの分かってます?」
「大丈夫よ 楽郎もヴィスターブを用意して
アリスラさんもいいですか?」
「もちろん ぶっ飛ばす!」
アリスラさんは本気で怒ってるな
「ステラさん お願いします!」
「七星の輝きよ」
ドゴンッ!!!!!
ステラさんの7つの星が地面を完全にぶち抜く
「なぁっ!!」
「げえっ!」
地下にいた男達をステラさんの残りの星がぶっ飛ばす
「あっけないものね」
ほんとにあっけなかったな
俺とアリスラさんめっちゃ備えてたのに
「ヘスは」
地下に飛び降りてヘスを俺とアリスラさんが探す
「ヘス!」
「アリっさん!」
手足は縛られてるいが無事みたいだな
「良かった 無事で
職人たるもの毎日鍛えろって言ってるでしょ」
「ごめん ごべんなさいっ
もっと筋トレしてれば良かっだぁ
ちゃんと毎日鍛えまずぅ」
え そういう問題なのか
確かにステラさんはすげぇ身体能力高いけど
まぁ 師弟の感動の再開にツッコむほど野暮じゃないけどな
タタアァン!!
「何だ!?」
「困りますよ
我ら治安維持軍抜きで勝手なことしちゃあ」
男が地上から地下を覗き込んでいる
おそらく軍人
明らかに目が違う
人を殺したことがある人間だ
「あんたらが犯罪者を野放しにしてるのが悪いじゃないの
こいつらは全員気絶してるからさっさと拘束してちょうだい」
「はいはい まさか惑星魔術のステラまでいるとはね
ガキと職人だけならまとめてこいつらと勾留してもいいんだけどな」
「ふざけるな ふざけるなよぉっ!!
俺はゲニルマニラカンパニーの社員だぞ
貴様ら下賤な」
「死にたいか」
男が銃口を誘拐犯の1人に向ける
「ひぃいいっ」
男が銃の引き金を絞る
ドンッ!
「やめろ!!!」
キィンッと俺のヴィスターブと男の撃った銃弾が火花を上げてぶつかり
弾いた銃弾が地下室の壁を突き刺さる
「加速した弾を弾きやがったのか
おめぇ 何者だ」
「俺は楽郎だ
こいつはもう戦意を失ってる
殺すことはないだろう」
あと銃弾弾いたのはほんとにたまたまだ
こちとら背中に汗すんごいかいてんだよ
「お前の腕に免じて殺さずに拘束してやるよ」
男が飛び降りると男達を縛り上げていく
流石に手際がいいな
「もう二度と会うことはねぇだろうが 名乗っとくぜ
治安維持軍 独立遊撃部隊のウェリドムだ」




