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未来を探しに
AM11;00
いつもと変わらない清清しい朝。
カリンはアニメキャラのボイスで目を覚ます。
「おはよう僕のお姫様。今日も一日頑張ろうね。」
携帯のアラームを消して、枕の下を見る。
「今日も王子様がいる世界に行けなかったかぁ・・・」
枕の下に入れておいたアニメの写真を取り出して
机の上においた。
(サッサとバイトの準備をせねば・・・)
小さい頃から必ず二次元にいけると思って、
現実の男を振ってきた。
それでいいと思ってたけど周りの皆が家庭を持ち
仕事を充実させているのを見てると
なんだかやるせない気持ちになる。
(このまま二次元に行けなかったら・・)
恐怖に身を震わせながら支度をし始めた。