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ある日の帰り道

作者: 久遠白夜

今年の春から大学生の私は、

大阪で一人暮らしを始めて3ヶ月が経った。


ある日の帰り、

最寄り駅のすぐ近くに気になるところが

あったから寄ってみた。


自転車止めて見てみると、

地下に続く短いエスカレーター。

その脇には、たこ焼き、焼きそば、ソフトクリームが売っている出店。向かいには飲食店。


一旦、エスカレーターには乗らずに奥に進むと、

店が何軒かあった。

もう夜だからかシャッターは閉まっているが、

ポスターを見ると、そのうちの一軒は洋服屋らしい。

シャッターの中に一軒開いている店があった。

小さな100円ショップだった。

特に立ち寄ることもなく引き返し、

エスカレーターに乗った。


すると、気になっていた答えはすぐに分かった。


見えてきたのは、野菜たち。


あっ、スーパーか。


スーパーがあるとは思いもよらなかったが、

穴場みたいで少しワクワクした。


見て回ると、冷凍食品3割引 、お菓子各種108円など。


ここは安いスーパーなのか、いいとこ見つけた?!


張り紙を見てみると、

月曜日 アイスクリーム半額!

火曜日 定休日前セール!

水曜日 定休日

土曜日 LIME友だちセール!

日曜日 LIME友だちセール!


すぐにスマホを取りだし、QRコードを読み込んだ。

とりあえずスーパーの公式LIMEを追加し、

また見て回った。


店内を一周した後、

さっき目に止まった唐揚げを買い物カゴに入れた。

そして、冷凍食品3割引のポスターに惹かれ、

冷凍食品のエビピラフをカゴに追加。

お菓子も安かったからスナック菓子も。

カゴの中の色が茶色だったので、

野菜の紙パックジュースも入れた。


レジに持っていくと、店員が会計をし始めた。

すべての商品がスキャンし終わった。

「カードでお願いします」

私がそう言うと店員は

「申し訳ございません。現金のみとなっておりまして…」と言った。


うわー現金のみかー、くそー。


私は心の中でそう思った。

仕方なくキャッシュカードを財布にしまい、

千円札を店員に渡そうとした。


すると今度は、

「あ、自動精算機になっておりまして、こちらに現金の投入をお願いします」

店員は手のひらを向けて差しながらそう言った。


おいおい、自動精算機やのになんで現金のみやねん。

カード入れるとこ、作れよ。


心の中でちょっとしたツッコミを入れた。

商品をカバンに詰め、そのスーパーを出る。


エスカレーターに乗りながら、

私はスーパーの公式LINEを削除した。

時代が時代ですもんね(笑)

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