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3階建ての工場




3階建ての工場は、一週間で見事にきれいになっていた。

俺が無理を言ってさせたのだが、その分金額も高くなってしまった。


「師匠、これは何ですか」


「俺達の、生産拠点だ。まずは風呂に入るか」


「じゃあ、わたしはその後に入ります」


「小さい風呂なら、3階の風呂に入ってもいいぞ」


「師匠は、何処の風呂に入るのですか」


「もちろん、屋上のでかい風呂に入るさ」



屋上について来たユウは、あっちこっち走り回り。


「なんですか、露天風呂もありますよ」


「待ってろ、このボタンかポチッ」


お湯が自動的に出てきた、ここの風呂は循環式になっている。


「師匠、これはもしかしてジェットバスですか」


「何をする、まだ半分しか入ってないだろ。噴出したお湯がここまで来たぞ」


「すいません、師匠」


「もう勝手な事をするなよ、ほれ下に行って風呂に入ってろ」


「いやですよ、後でここに入ります」


「俺は長風呂だぞ、2時間は出てこないな。これを見ろ、防水のタブレットだ」


「師匠、それは可笑しいですよ」


「露天風呂の1つには、低温で長く入れるようにしているからな」


「分かりました、それまで我慢してます。しかし師匠凄いですね、あれはサウナですよね、するとこの小さな風呂はあ!冷たい」



俺が風呂から上がり、3階へいくとユウはソファーで寝息をたてていた。

口からよだれを垂らしている、俺が揺り起こすと。


「わたし、もう食べられません」


「何を寝ぼけている、しっかりしろ」


「師匠、わたし変な事言いましたか」


「さっさと風呂に行け」


「ダダダダ・・」


凄い勢いで走っていってしまった。

業者がセットしたPCで、タブレットで見ていた記事の詳しい情報を見る。

【明けの明星】が魔術士(亜空間魔法)の家族から、訴えられた情報。


それは一週間前の事だった、前回の20階層行きが失敗に終わってしまい。

再度挑戦が行なわれ無理をしたらしく、引くタイミングを誤り魔術士を死なしてしまった。普通であれば訴えられる事はなかったが、魔術士(亜空間魔法)を死なせた場合パーティー内でも複数の死者が出ていない点が問題となった。


亜空間魔術士は攻撃魔法も守る術もない存在、パーティーが全力で守らないといけない。

それは、クランでは暗黙のルールであった。

記事には【明けの明星】は終わったと書かれていた。


仁志(ひとし)の爺ちゃんが、生きていたらこんな事にはならなかった。

その爺ちゃんは、武道の達人でもあり魔術士(亜空間魔法)でもあった。

孫の為にクランでも頑張っていたが、1ヶ月前に脳梗塞で他界してしまった。



気分を切り替えて、他の情報を探すと。

大盾の記事があった。【大盾大活躍】と書かれ、魔法攻撃を防ぎ30階層に到達。


その記事は国際記事として、世界の注目を集めていた。

なんでも、25階層以降から魔物達が魔法攻撃をしてくるらしい。

初回の攻撃を防ぐ事で、パーティーの攻撃につながる為大盾が必要だった。

そのような記事が書かれていた。


又ある記事には、錬金術師達は金儲けに走り過ぎていると批判の意見があった。

防具を作る錬金術師の割合が10%なのに対して、武器のそれは90%になっている。

それは、少ない金属で作れて高く売れるからで。


それに対して、防具はそれなりの金属が必要で高く売れない。

金属を少なくすると防具としての品質がよくなく、防具力を上げると金属が多く使われ重たくなる。

その為、探索者の必要としている軽くて防御力が高い防具。矛盾した製作をしなければならない。

だから必然的に武器に偏ってしまう。


しかし今回、俺の大盾が登場した事でオークションであるが、最高金額になった。

これで、少しは状況が変わるかもしれない。

金属に頼らない、魔物の素材で製作する事で、軽く防御力の高い防具。


これは、防具作りでも革新的な物になっていた。



ちなみに、上級黒鉄で作った剣がオークションで1億円で落札さた。

ギルド職人の話だと、日本でなく国際オークションに出品していればもっと高くなったと思われる。

2億円は、越えていたのではと言っていたがいまさらの話である。


クモの糸で作った服は、1着500万円での買取りになった。

何でも、魔術士が買って行き。すぐに売り切れになってしまった。

できたら、定期的に買取をしたいと言われたが、色々する事があるので約束できないと断った。



ドアが「ドン」と開き、俺の所までくると。


「師匠、わたしの部屋は何処ですか」


「2階に部屋があっただろ」


「えー!あそこは、事務所ですよ。ここに部屋が沢山ありますよねー」


「仕方ないなー、玄関近くの部屋でいいか」


そして、ユウの荷物を取り出して置くと。


「ありがとう御座います」


荷物を取ってすぐ部屋へ行ってしまった。


「うるさい奴だな、まあ1人だとすぐ寝ていただろう。そろそろあれを作るか」



ネット上で[弓の作り方]を検索、俺は弓を製作した事がないから調べるしかない。

黒鉄とクモの糸で作る予定だ、印刷された図面を見ながら作る。


黒鉄には、固い中級を芯にして。弾力のある下級で挟み込んで。

魔力を流し込みながら、包み込み成型していく。自分でも上手くできたと思う。

しなりを確認すると中々いいしなり具合だ。


次はクモの糸を、よって太くしていく。何度かしていくと良い太さの(げん)が出来上がった。

弓に弦を張ると、弓らしくなっている。



1階に下りると、木材を立てかけ市販の矢をつがえて引き絞る。

狙い定めて放つと、凄い勢いで飛んでいき木材に大きな穴を開けていた。


矢は、その姿も無く砕け散っていた。

矢も作らないといけなさそうだ。




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[気になる点] 総金属の弓なんて引ける物か?
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