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打ち上げ




13階層では、キメラが居た。

1つの生物で、複数の生き物が混在した生物。

頭部がライオンで、尻尾の蛇が俺を睨んでいる。

大きさは、山羊程の大きさでヒヅメを鳴らしながら突っ込んできた。

バイデンが上手く大盾で押さえ込み、俺が蛇の頭を切り落とすと消えてしまった。


「あれ?なんで消えたんだ」


俺の亜空間を確認すると、キメラの素材が入っていた。

皮・牙・キメラ肉・黒魔石の4つ素材を確認。

あの蛇の頭が本体の頭で有ったようで弱点でも有った。


能力は奪えなかったが、次のキメラから奪えば良いので歩き出した。


早速、出てきたキメラをイノスケが電撃で失神させると俺は奪い取った。

ヒドラと同じ再生能力。


クロスには食事として5体程キメラを飲み込ませた。

それ以降食べたそうな素振りを見せないので、今日の1日分の食事は終わりのようである。

小さくなりポケットの中で、スヤスヤと寝込んでいる。


13階層は、ほぼ攻略できたようであった。

14階層への、階段位置も確認済み。




部屋に戻って、PCで検索していると太陽電気の事が賑わっていた。

自衛隊と政府関係が、例の通信を[黒通信]と正式名称で発表。

そして順次、重要とされる通信は黒通信に切り替えて行く事も発表。

そしてテスト通信として、ダンジョンからの黒通信がされている。

今までダンジョン内からの通信は、有線ケーブルのみ可能であったが黒通信も可能になった。

目の前の画面に、魔物と戦っている探索者が映し出されている。

アナウンサーは、刻々と変わる戦闘内容を実況していた。


「あれは確か、[神の楯]メンバーの男神健介(おがみけんすけ)・・・」


戦闘が終わり、別ダンジョンの戦闘が映し出された。



そんな賑わいと違う話題が、今盛り上がっている。

広いスペースに、賑わいながら見学する人々。

それに伴ない、人工衛星の打ち上げが開始された。


カウントダウンが「6、5、4、3、2、1、発射」


ゆっくりと人工衛星の形をした物が浮き出した。

打ち上げにかかわらず、爆音も無く見学する人々の拍手と歓声だけが響いていた。

人工衛星の名は、[夜桜]6月6日(日曜日)午後1時00分に打ち上げ。



俺が国立研究開発法人・宇宙航空研究開発機構(JAXA)へ、重力制御の部品提供をしたのが切っ掛けだ。

電気消費で電気がなくなった魔石に、俺の重力制御の力を吹き込むと魔石が重力制御の力を得たのだ。

その重力魔石に電気を流すと、重力魔石の周りに重力低減が発生して浮き上がらせた。


最初は本当におもちゃのような物だったが、試行錯誤した結果。

単純な上下の動きから左右が追加され、前進後進も追加された。

それも簡単な作りの重力制御で、安く短期間で作られた試作品で今でも軌道上からデータを送っている。


高性能カメラや観測機器も、重さを気にしないで宇宙に打ち上げられた。

通信衛星がメインで打ち上げられると、

偵察衛星、放送衛星、地球観測衛星、航行衛星、気象衛星と次々に打ち上げられた。

故障や改良する為、再度地球に戻すのも簡単であった。


打ち上げの時も、ゆっくりと上昇して決められた軌道上に確実に停止する。

戻る時もゆっくりと降りてくるので、大気圏の問題で熱の壁による空力加熱(断熱圧縮)が発生しない。

メンテさえしていれば、再利用ができる人工衛星になっている。


今では、宇宙ゴミを回収するスペースシャトルが軌道上を掃除している。

地球の周りにはスペースデブリ(宇宙ゴミ)が漂い、衛星と衝突し故障を引き起こす原因にもなっている。

宇宙ゴミが危険であると認識されていたが、除去するには莫大なコストが掛かる事は分かっていた。

今回の件で、安く除去できるとJAXAも動き出したのだ。


今では、アポロ計画のような計画が立ち上がろうとしている。

それは、火星探査へと夢が繋がる兆しでもあった。



この重力制御は、新たな乗り物や輸送にも使われようとしている。

試作品がテストコースを走り回っている。


事例として、飛行機タイプは廃止。

代わって列車タイプが、垂直に上昇して決められた東京から大阪コースの空を飛び回っている。

今は移動時間1時間程で、安全速度でのデータを取っているがもっと速くできる予定である。


それに伴ない、貨物列車も大型になりコンテナの自動積み替えも導入される見込み。

AIが導入され、迅速にPC上の出来事のように正確に速く積み替えが行なわれ。

物量の要になるだろう。それは世界の物流を見据えた開発でもあった。



そして自衛隊も、重力制御の成果を見て新型潜水艦の発注をした。

潜水艦の動力に重力制御を使い。スクリュー音をなくし水中速度のアップが狙いだ。

多分60ノット(時速111km)は、軽く出せるだろう。

動力源の設置空間も、大幅に減らせるだろうし潜行時間も大幅アップが見込まれる。

それに小回りもきく潜水艦になり下手すれば、真横移動も可能かもしれない。

どれを取っても潜水艦としても、メリットしかない状態である。


それに魚雷にも重力制御を使って、水中速度のアップを計ろうとしている。

もし実現できたなら、決して逃れられない魚雷の誕生になるだろう。


▼潜水艦の概要

基準排水量は2950トン、寸法は全長84.0×全幅9.1×深さ10.3mを改良して運用。

動力機関を重力制御に変更。魚雷発射管一式も、重力制御の魚雷発射管一式に変更。

推定水中速度60ノット。



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