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新しい通信




土海(つちうみ)ダンジョン5階層で、魔術士(亜空間魔法)が揃って発掘をしている。


クラン員A「師匠、どうですか品質は」


「どれどれ、うーんビー球程の石が取れたぞ」


クラン員A「もう一度やり直します」


「頑張れよー」


クラン員B「お願いします」


「なる程、まあまあの出来だな」


今、クラン員の発掘熟練度を見ている。

魔術士も30名程になり、発掘熟練度のバラツキが目立っていた。

例の3人組のカズトは、探索チームで中心的な1人として頑張っていた。

リンカとアオイは発掘チームを引張る。チーム長的な存在になっていた。



よその探索クラン員が、6階層に行く途中で俺達の所により話しかけて来た。


よそのクラン員「なあ、俺達のクランに入らないか報酬は2倍払うぜ」


リンカ「またあなた達ですか、本当にギルドに言い付けるよ」


よそのクラン員「恐い怖い・・・」



立ち去る姿を見ながら、アオイが寄ってきた。


アオイ「[ジュピター]のクラン員です。何時もああして話しかけるんです。困ったものです」


「[ジュピター]は、結構ここに探索しているのか」


アオイ「そうですね、3日前から来てます」


俺が武器と防具を売ってから、来ているみたいだ。

俺とのコンタクトを取りたいみたいだが、ギルドを通して抗議するか?結構面倒そうなクランマスターに思えてならない。



クラン員の大方の発掘熟練度が理解できたので、皆を引き連れて例の黒鋼が取れるポイントに連れて行った。


「ここで取れる黒鉄は、従来の黒鉄と違って非常に硬い。なので俺が黒鋼と呼んでいる」


黒鋼と黒鋼鉄刀(くろこうてつとう)を取り出し、皆に見せてやった。

リンカとアオイはもちろん、皆は驚きながら手に取って見ている。

そんな驚いているクラン員に向かって、


「今から発掘するから見ていろ」


ごそっと発掘すると、50キロの黒鋼を地面の上に出現させた。


「今から黒鋼鉄刀を作るから見ておけ」


黒鋼と下級黒鉄を使って、1本の黒鋼鉄刀を作り上げた。

ある者は、目を皿の様にして見ていた。別の者は、スマホで撮影している。


「そうだな、一度に10キロ取り出せたら上級者と認めよう」


アオイ「本当ですか、わたしが最初にやって見ます」


手をかざし、額に汗を流したが結局4キロの黒鋼しか取れなかった。

リンカも続いて挑戦したが、3キロがやっとであった。

2~3人のクラン員がようやく1キロ弱を取り出した。

それ以外は、取り出すことが出来なかった。やはり発掘熟練度が大いに関係していたのだ。


「心配するな!俺でも5年間以上掛かったのだから、お前達は優秀だ」


クラン員は、黒鋼の柱に向かって四方から発掘を再開するのであった。

しばらく発掘をしたが、夕刻になったので地上に戻る事にした。

その時には、ギルドにも黒鋼についての話を通した。

あらたな情報に、ギルド受付人も驚き上司に報告をしている。

またも別室に案内され、あれこれ聞かれる事になった。



その話は、世界を駆け巡ったが俺のクラン員以外で発掘できたと言う報告は聞かなかった。

それ程黒鉄の評価が低かったのが原因で、品質にこだわった発掘をしてない事も原因であった。



電話のベルで起こされながら受話器を取ると、


「はい・・・え!もう来てるの・・・分かった向かうから待たせて」


三河本部の一室で、太陽電気の開発部長と研究長と研究主任の3人が待っていた。


俺はソファーに座ると、


「試験結果はどうでしたか」


研究主任「最初は苦労しましたが、三河さんの言う通り結果が出ました」


「そうですか、思った通りでしたか」


研究主任「これは、最大の発見になりますよ」


「それで、黒魔石で幾つ取れますか」


研究主任「今ですと1万です。余り小さくすると使用期間に不安があるので」


「そうですか、それで進めて下さい」


開発部長「それで前回の話で決まった比率で良かったら、ここにサインをお願いします」


受取った書類を目を通し、那須さんに渡した。

那須さんはじっくり確認すると、OKサインをしたので受取るとサインをして渡した。


サインされた書類を大事にケースに仕舞い。

お辞儀をして出て行ってしまった。


那須「本当にあの契約で良かったんですか」


「ああ、金目的でないので良いんだよ」


今回の黒魔石の利用方法は、通信関係の利用であった。

黒魔石を切り分けて、その切り分けた黒魔石結晶版に固有番号をインプットする。

その番号同士で微弱な電気での通信が可能になったのだ。

地球の反対側からでも、タイムラグなしで通信が出来るのであった。

電波や光通信に変わる、新しい通信方法の誕生である。


太陽電気は幾つかの企業で連合して、受信機のOS自体を新しく開発中であった。

その後PCに接続して、新しいウエブを構築をしようと企んでいる。



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