ランクアップは痛い
PCで三河クランを確認すると、大盾Ⅱの大量の注文が入っている。
ギルドは俺が、海外に行っている事を知っていて、注文してきたのかバカなのかと思った。
今では、クラン員からようやく大盾を作れるようになった者がいる。
それも2人で、分担しながらの製作作業になり時間も掛かる。
それでも製作できる事に、凄い成長だとほめてやりたい。
しかし黒鉄の武器は、俺の域には達していない。
そしてまたも、マンション建設をするそうで、俺の土地を貸してくれと連絡が書かれていた。
計画を立ててクラン員募集をすればいいのに、俺は仕方なく了承した。
ユウも土地購入を考えたのだろうが、もう遅すぎるのだ。
今では、トール会社(肉卸し問屋)が近くの土地の多くを購入。
それにならって、幾つかの企業が参入していて、あの地域は土地バブルに沸いている。
そろそろアデブダンジョンへ瞬間転移する。
8階層では、40cm程の光る球とイノスケの攻防が繰り返されていた。
交差する白と黒のスピードは、俺やバイデンでも追いつかないスピードだ。
光球からの電撃をイノスケは、電撃で防いでいた。
互角に近く時間が掛かると感じ、俺はある一角に罠を仕掛けた。
「イノスケ!あそこに誘導しろ」
上手く誘導して、光球を捕獲する事ができた。
その一角に粘着糸を張り巡らして、そこに光球が捕獲され動くに動けなくなっていた。
俺は近づき手で触り奪い取った。少しビリビリしたが糸がアースになって強い電気でない。
もちろん奪った能力は、電撃であり使い勝手が良さそうだ。
光球は、イノスケの角で突き刺され倒された。
素材は、光る液・30cm程の透明な魔石である。
前回の戦闘でコツをつかんだ様で、数秒の戦闘で最後には角で突き刺している。
回を重ねる事でイノスケも成長、体が大きくなるのでなく移動スピードが速くなった。
そして階段も見つけ、未探索を探索し終わると階段に戻り下りた。
9階層には、臭い匂いがただよっていた。
ペチッペチッと複数の音がして、やってきたのが3体の大型の狼で全体が腐敗していた。
俺の直感は、これに手を触れることは絶対にダメだと言っている。
「バイデン・イノスケ!奴らを倒せ」
バイデンの一振りで、胴体を切断されるも這いながら向かってくる。
「頭を狙え」
1体はすでに電撃により、燃え出していた。
俺に向かって来ていた腐敗狼の頭を角で切断していた。
バイデンの方も終わった。
俺はこれを収納する気になれなかった。
錬金術を使い、腐敗から魔石を浮かべてまわりについている物をキレイにしてゆく。
そして収納、すると35cmの透明な魔石である事を確認した。
それにまして、臭さがひどくなってきた。
マスクを二重にして、気休めだが少しはマシになった気分。
そのまま幾度も戦闘を繰り返し、臭い匂いも幾度も嗅ぐはめになった。
階段を最後になんとかたどり着いた。
10階層に静寂と緊張が漂っている。
奥から俺の結界盾より大きな結界盾が、高速回転しながら1枚が向かってきた。
バイデンの大盾で、ギユンを音がしてどうにか防いでいる。
そのスキにイノスケが飛び出し、奥で電撃の光が見た。
その瞬間、結界大盾は消えてしまった。
急ぎバイデンと一緒に奥へ向かうと、イノスケが放電をし続けていた。
それは、大きなカメであのカメより大きいカメだ。
そのまま頭に触り奪い取った。
電気耐性があるのかビリビリとしない、そして頭に放電を放った。
「ガハァ!またあの痛さか、口から吐血する程痛いだろー」
ランク8になったが、あの痛さはドンドン痛さを増している。
終いには、死ぬかもしれない。
奪った能力は、あの結界を強力にした物だ。
試しに出して見ると、直径130cmの丸い盾が厚みを増して淡く光っていた。
そして素材は、デカイ甲羅・カメ肉・骨・65cm程の透明な魔石であった。
目の前の階段を見続けて、悩んだ結果下りる事に決めた。
11階層は異常に暑い、36度は超えているだろう汗が流れ始めた。
やってきたのが炎をまとったトカゲ、そうサラマンダーであった。
奴の能力を奪う事ができたら、この暑さから開放されるかもしれない。
口から炎を吹き出してバイデンを攻撃している。
「バイデン!頭を押さえつけろ」
言われた通り頭を、大盾で押さえ付けた。
ペットボトルの水をぶちまけた後、火傷覚悟で触り奪い取った。
急に痛さはやわらいだが、赤魔石を使って治療をする。
10分後にようやく完治。そして能力は炎を操る能力である。
目の前で炎を操り、色々な形に変え遊んでしまった。
そして素材は、皮・サラマンダーの肉・牙・骨・40cm程の透明な魔石であった。
皮を取り出し、炎であぶってみたが燃える事もなく熱さも感じない。
これだと防具に貼り付ければ、防火機能が付きそうで次回作ってみるのもいいかもしれない。
耐性が付いたせいか、やはり暑さをあまり感じなくなり、あれ程の暑さが嘘のようだ。
そのまま順調に倒して行くが、バイデンとイノスケは暑さを感じていなかった。
今でも元気にサラマンダーを倒し続けている。
もうかれこれ、探索を始めて12時間が経過して無理をしてしまった。
そしてようやく階段を発見、バイデンとイノスケを戻し部屋へ瞬間移動。
少し疲れが溜まっていたようで、ベットに倒れこむように寝てしまった。
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