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山部下ダンジョン




10階層を踏破して、自分なりに思う所があった。

風呂場から3階へいき、自分用のPCに向かってある記事を詳しく見ている。

土海(つちうみ)ダンジョンと同じユニークダンジョンの情報。

それは、北海道にあり。山深くに存在している山部下(やまぶか)ダンジョン。


2週間前に偶然に見つかったダンジョンであり、周りには人は住んでいない。

しかし、ギルド支部は存在している。2日で建てられたプレハブの山部下支部。

みすぼらしくプレハブ画像が映され、ダンジョンの出入り口も映されている。


切り開かれた中に、ぽっかりと口を開けたダンジョン。

ここの土海支部に、しばらく山部下ダンジョンへ行くと連絡。

瑞希(みずき)さんから、根掘り葉掘り聞かれたが適当に答えて切った。




飛行機で旭川空港に降り立ち、レンタカーを借りて2時間走り続け山のふもとにたどり着いた。

山へ向かって細く曲がりくねった1本道を、1時間かけて目的地に到着。

プレハブ支部に入ると、2人の職員が暇そうに話をしている。

俺を見て驚き、そしてあたふたと(あわ)てだす。


「ダンジョンに入りたいですが、ここで受付手続きをするのですか」


「はい、探索カードを見せて下さい」


カードを受取ると、顔確認をしてカードに書かれた番号をノートパソコンに打ち込んでいる。


「いつまで潜る予定ですか」


「一週間を予定してます」


カードが返される。


「その細い道を進んで、山を登るとダンジョンがあります。夜は真っ暗です、照明類は持ってますか」


「はい、大丈夫です」


進んでゆくと、矢印の看板が立っている。そこから急斜面な階段が長く続いていた。

一段一段の高さが違い、急ごしらえ感が漂っている。

しばらくしてダンジョンの出入り口に到着。




5階層までは、代わり映えのない魔物がいたので無視をして進む。

地図通りに階段があったので、階段を下りてゆく。

しばらくしてゆくと、5匹の成犬程のネズミが目を光らせて(にら)んでいる。


俺は早速結界盾を4枚、守るように出現させる。

ランクが2つ上がった事で、4枚を出せるようになった。

それを合図に、大ネズミが襲ってきた。


1枚が2匹を跳ね返し、もう1枚がその無防備な大ネズミ2匹斬りつける。

残り3匹は、一旦止まり、すぐさま壁づたいに駆け上がり飛び掛るが、

すでに3枚の結界盾により、斬り裂かれていた。

亡骸(なきがら)を収納してゆく。


ここ6階層は、ギルド職員による探索がなされた時に1人が足をわずかに噛まれ、

足が腐敗(ふはい)して切断する事になった。魔石治療も効果なく、現代医療も効果がなかった。

大ネズミの素材は、ネズミの肉であるがこの肉は絶対食べられない。

あとは、硬い歯があるくらいで特に使えそうな物はない。

ここも広いフロアがあるのか、期待しながら探索してゆく。


1時間を経過した時に、フロアを発見。

そこには、小さなネズミの大群が待ち構えて居た。

4枚の結界盾で、防ぎながら斬り刻んでゆくそれでも()(くぐ)るネズミは黒刀で斬る。

30分間の攻防でようやく終わりを告げた。


やはり宝箱があり、開いてスクロールを取り出して開くと、

いつものイメージが入ってくる。

どうやら腐敗を、自由に操れる腐敗魔法のようだ。

これも付与する能力が備わっている。



再度、探索を始めて階段にたどり着いた。階段を下りてゆく。

しばらく進むが魔物はいない、しかし暗黒騎士の勘が危険だと感じ取っている。

魔眼を発動、すると空間にわずかな()らぎが見えた。

俺の結界盾が左右から、その揺らぎに攻撃を加える。


「ギャーァー」


そこには人型で、のっぺりとした白い者が3つに切断されていた。

不思議な能力で、見えなくしていたのだろう。

攻撃手段は分からないが、恐ろしい奴だ。

魔眼を発動したまま進む、慎重に進まないと見逃してしまうので。

探索時間が遅くなっている、他の階層より魔物の数も少なく感じる。


そして広いフロアを見つけた、ここの魔物も見えないのだろう。

入口で見ていても、全然見えない消える事に特化している。

なので先程獲得した腐敗魔法を使っている。

見えない微細な物が、フロアに広がってゆく。


「お!あそこに居たのか」


それは3mもある人型で、(もだ)え苦しんでいる。

力尽きて倒れた。近づくもピクリとも動かない。

そのまま収納する。


そして宝箱を開けて、スクロールを開くと、

イメージが2つ、頭の中に入ってくる。

1つは、体を消す能力で付与の能力も備わっている。

これは結構、妄想が駆け巡る能力。


もう1つが気配を消す能力、つまり音も匂いも魔力も感じさせない能力。

これには、付与の能力は備わっていなかった。

そろそろ眠くなってきた。瞬間移動で5階層へ移動をする。


案外緊張していたのか、疲れが襲ってきたのでそのまま寝てしまう。



眼が覚めると、疲れはなくなり晴れやかな気分だ。

取得して間もない、消す能力を以前作っておいた指輪に試す。

手をかざし魔力を流し込んでゆく。出来た指輪をはめて魔力を流すと、失敗であった。

はめた手だけが消えた気持ち悪い手になっている。

体全体が消えないと駄目だ。


「あ!そうか、布に付与して体全体を隠せばいいのか」


1枚のクモの布を出し、かぶってみて大きさを確認。


「この布が、良さそうだ」


その布に付与してみる。布全体に付与が染み込んでゆく。

完成した布に魔力を流すと、消えている。

肩から掛けて、消えた部分と消えていない部分ですぐ分かる。

そのまま歩くと、上手い具合に消えている。

しかし、速い動きだとカクカクとして分かってしまう。

それでも、使える性能である。




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― 新着の感想 ―
[一言] 腐敗魔法 発酵に使えたらええのに
[気になる点] 毎回思うが寝てる間、無防備すぎない?絶対魔物通りがかってるでしょ
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