班決め
パッとしない状態で前回終わったのでもう1話作ります。
神藤命輝の能力は3話か4話くらいには明かしたいと思います。
「まさかお前みたいなイレギュラーが入学するだなんてね」
そう命輝に問いかけてきたのは担任の先生だ。
「なんの事ですか?」
「とぼけるな…お前の能力はあらゆる常識が通用しない。その上で強さが使用者次第で最強にも最弱にもなり得る」
「過大評価しすぎですよ。俺はそんなたいそうなもんじゃない」
「まぁこちらに敵意はないようだし、私としては楽しみだよ」
ニヤっと笑う担任の教師は命輝を弄んでいるようだった。
「何がだよ」
「教師に対してその態度…昨日の一件で能力を教師には使えないと知ったのに、まるで使おうと思えば使えると言ってるみたいだな」
「じゃあ口には気をつけろ。俺は平穏な学校生活を送りたいんだ。俺をイライラさせないでくれ」
「わかってるさ。元よりそにつもりだよ」
「ならいい…ただ忘れるなよ、俺がその気になればこの学校一つ消すことなんざァ問題じゃねェーんだ」
「わかってるよ。最強くん」
「チッ」
それを聞いて命輝は平穏な日常に戻る。
「おはよーーーー!」
騒がしい声が聞こえる。が、命輝には関係ないので
「…」
「おはよーーーー!」
(おい、誰だよ反応してあげなよ。)
「無視しないでよ!?」
ドンっと命輝の肩を叩く
そこにいたのは金髪のいかにもギャルって感じの見た目をしている身長160cmくらいの女の子だ。
「今疲れてるんだよ。そのテンションはやめてくれ」
「あぁごめん…」
(おい、本気で謝んな俺が悪人にしか見えないぞ?)
そのせいか周りからはクズを見る目で見られてる気がする命輝だった。
「本気で謝んなよ。取り敢えずなんの用?」
「いや特に何も?」
「…」
さっきはわざと黙ったが今回はマジで黙ってしまった。
(ギャルってわかんねぇ…)
命輝が対応に困ってるときだった。
「あ!きみ!」
「あ?」
振り返るとそこには昨日命輝が教室に入った時に話しかけてくれた女の子だった。
「ごめんね。イズミちゃんが迷惑かけて。」
どうやらこの金髪ギャルはイズミという名前らしい。
「この子初対面でもグイグイ行くからなんか変なことされなかった?」
すこし不安そうに訪ねてくる。ここで相手を心配させる程命輝も腐ってはいない。
「いや、何もなかったよ。大丈夫だ。」
これぞ大人の対応!大人の余裕!かは知らないが、取り敢えず相手に不安を感じさせない返答をする。
「ちょっとー!私が悪者みたいじゃん!」
そう金髪ギャルがもう1人の女の子に抱きつく。それを引き離しギャルを遠くに追いやる。
(結構適当だな。)
「顔怖いよ?どうしたの?」
なんでもない。そう言おうかと思ったが逆に怪しまれると思ったので
「いや昨日ゲームをつけっぱなしで寝たせいでそれまでの成果がパーになってた」
そんな適当な嘘をつく。
「夜遅くまでゲームするからだよ」
ガラガラガラ
ドアが開く。
時計を見ればショートホームルームの時間だ。
「おはよう。昨日は災難だったな。だが休んでる暇はないぞ?ここの授業には能力を使って戦闘やサバイバル。時には味方で時には敵となる奴らとこの先一緒に戦わなければならない命懸けのカリキュラムが導入されている。
今日はまず来週にある入学最初のイベントサバイバルゲームの班決めや、準備をする」
「もう始まるの?早くない?」
「だから言っただろう?休んでる暇はないと」
(めんどくせぇ〜マジかよ)
「取り敢えず班を決めろ。1班3人チームだ」
(おい待て!?それ友達いない奴は…)
周りを見るともう班を作り始めている。
(マズイ!)
周りをキョロキョロしていると
「良かったら一緒の班にならない?」
そう声をかけてくれたのは、昨日俺に声をかけてくれた女の子だ
「そういえばまだ自己紹介してなかったね」
「私は小鳥遊有紗。よろしく!
「俺は神藤命輝だ。よろしくな」
奇跡だ…そんな事あるんだ。まるで小説だ…
そんな事思っていたので気づくのが遅れたが、有紗の後ろに誰かいる。
「そいつは?」
小動物の様な見た目をした少女
「この子も同じ班の新藤綾音」
俺と同じ名字か?
「漢字は新しいの新に君と同じ藤だよ」
「あの!…」
そう勢いよく声を出すがその先が出てこない。
「なに?」
「ヒッ」
「怯えちゃってるじゃない!もうちょっと優しい顔しないと!」
えぇ…傷つくな…
「命輝君は目つきが獣みたいだからもっと優しい表情しないと」
(そうだったの?)
結構ガチでショックを受けつつ今度は優しい声をかける。
「なんだよ」
「ヒッ」
おいさっきも見たぞこれ。
「ちょっと!怯えちゃってるじゃない!」
無限ループかな?
「何ですか?」
敬語で言った。
(流石にこれなら怖がれないだろう)
「あの…その…私と友達になってください!」
(友達になってくださいって言う人いるんだ)
普通は自然とできてるもんだろ?とか思いつつ自分ができてないので撤回しつつ、そんな悲しい気持ちになりつつ
「まあ俺はまだ友達いないからなってくれるなら嬉しいよ」
パアっとさっきまでが嘘だったかの様に笑顔になる綾音。その表情が結構良く写真撮っておきたいくらいだ。
「私友達じゃなかったの?」
不貞腐れながらそう言うのは有紗だ。
「逆に友達だったの?」
バンッと銃弾でも喰らったかの様に衝撃を受けていた有紗は
「じゃあ今から友達!いいね?」
「まあいいけど」
(強引だなぁ)
「これから楽しくなりそうだね!」
楽しそうな綾音を見るとそんな感じがする。
「そうだな」
根拠もないことを言ってしまった。
ただ得体の知れない確信だけが確かにあった。
取り敢えず2話作りました。
これから先は評価次第です。
ただ1人でもこの小説を愛読してくれるなら続きを書こうかなとは思ってます。