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ショタ神の説明するのも面倒臭い  作者: ネオ・ブリザード
第一章 第四節『福余暇子』篇
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第十三話

 

 身体を捻りながら宙を舞うげんちゃん。そのまま後ろの本棚に頭をぶつけると、重力に逆らうこと無く床に倒れてしまう。



「きゃあああぁぁぁ!!! 言ちゃあああぁぁぁん!!!」



 想像以上の出来事に、すっかり気が動転してしまった私は、足元に倒れている言ちゃんのお腹に股がって襟元を掴み、無理やり上体を起こす。



「言ちゃん! しっかり! 目を覚まして!!」



 しばらく身体を揺さぶっても目を覚まさない言ちゃん。私は、最悪の状況を考え、焦り出してしまう。



「……言……ちゃん……?」



 私は、過呼吸の様に息をつきながら、何とか気を落ち着つかせようと、脚の短いテーブルに座る。



「待って……そんなはずない……落ち着いて……」



 そうだ……落ち着くんだ……そう! まず、言ちゃんをどこに埋めるか考えないと……



「って、ちがーーう!!」



 何を恐ろしい事考えてるの!? 私!! そうじゃないでしょ!? そうよ! そう! まず最初にやるべき事は……



「救急車! 救急車呼ばないと!!」



 私は、119番に電話する為、急いで自分の鞄からスマホ取り出す。



「119番って、何番だったっけーーー!?」



 おおおおお落ち着けぇ! 私いぃ!! 全神経を脳に集中させれば簡単に思い出せる!! やれ! やるんだ!! ふく余暇子よかこぉ!!



「うおおおぉぉぉ!!!」



 そうだ! 117だ! 119番は、117番だ! やればできるじゃねぇか!! 福余暇子!!



「1……1……7……と……」



 待っててね! 言ちゃん! 今、救急車を呼んであげるからね!!



『ポーン』


「あ! 救急車ですか!? 病院をお願いしたいんですが!!」



『午後5時、36分、20秒をお伝えします』



 だあぁーー!! 119じゃねえええぇぇぇ!!!

 何故だぁ!? 117を押したのに、どうして119じゃあねえんだぁ!?



 あまりの慌てっぷりに、冷静な判断力を失っている事に気付かないまま、私は、言ちゃんの体に抱きついて泣き出してしまう。



「……言ちゃあん……言ちゃあぁん……!!」



 もうどうすれば良いの? どうしたら良いの? もう言ちゃんはこのまま目覚めることはないの……?



 その時だった。何処からか、ふわりとした……でもなんか投げやりのような、そんな声が聞こえてきたのは。







    『……リア充……爆発しろ……』


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[一言] 余暇子ちゃん良いキャラですねwww
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