6 先へ進んでみる
たぶんアレだな?アイツが弱いんじゃなくてオレが強くなったんだ。
レベル結構上がったし、思えば最初見た時はスケルトン怖かったのに、さっきは別に何ともなかった。
戦った時の手応えの無さ考えると3匹同時も余裕だなきっと。
行けるとこまで一気に行ってみっか!
「うおらああああああああ!!!」
剣を弾くまでもなく、敵の攻撃は華麗に避けて、スケルトンを3匹葬った。
【レベルが上がりました】
「よっしゃー!もうお前らなんか怖くないぞ!」
おっと紫の石はちゃんと拾っていこう。んーー、シャツん中入れとくか。
剣はもういいや。帰りに持てたら持ってかえろ。
少し進むと道が真っ直ぐと右とに分かれてて、スケルトンが5匹固まっていた。
「骨しか出て来ないのか、この道は!」
サクッと処分する。紫石だけ持って帰ることに決めた。
んーーどっち行こうか?
骨を垂直に立てて、倒れた方向に行くことにしよう。
後ろだった。スケさんよ、帰れと言うのか?クソ、もっかいだ。
「よーーし右に決定!」
何かのCMの曲を口ずさみながら気分良く進んでゆく。
骨じゃない敵来なさいよまったくもう。・・お?おおおおおおおおおおお?
「犬だ!!!」
灰色でフカフカしてて、アレなんだべ?雑種かな?
ムムムム・・・・なんかデカくねえか?2Mくらいあるような気が・・・
いや大丈夫だ。かの有名なモツゴロウさんは巨大な虎ですら、わしゃわしゃ言いながら手懐けるという。
「安心しろ!オレは味方だ!わしゃわしゃしゃしゃ」
「ガルルルルルルル!!!」
牙を剥き出しながら凄い速さで走ってきた。おい、ちょっと待て、モツゴロウさん!話しが違う。
なんとか避けるが腕を少し引き裂かれた。クッソいてえ!
「残念だがどうやらお前とはわかり合えないようだ」
こうなったら戦うしかねえな!奴は犬ではない。ただのモンスターよ。
くっ、速い!、、しかし、だ!!
ギリギリで攻撃を躱し、すれ違いざまに剣で首を落とした。
【レベルが上がりました】
【レベルが上がりました】
「ふぃーーー、強かったなーコイツ」
一匹だから良かったけど複数いたらちょっとヤバイぞ。
でも頑張った甲斐はあった!見なさいよこの立派な毛皮!!
よーし、血が止まったら持って帰ろう。ここで作業するのはちょっと落ち着かん。頭は・・・グロいから置いていこう・・・。
大変だったけど、デカイの引き摺りつつ、復活した骨を倒しながらなんとか部屋に帰った。
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―――――【神殿】―――――
「アーーーーッハッハッハッハ!!!ププッ!!アーッハッハッハッハ!!」
女神シャルロットは神殿の中で転げ回っていた。
「ヒイイィィーッ!!ブパッ!!ハヒーッ、、クッッ!」
はぁはぁはぁはぁ・・・
「何なのよあの子・・・クッソおもろいんですけど!!!ぷぷぷぷっハヒ~ハヒ~・・・」
なんとなく気になって、何をしてるのかちょくちょく確認をしていたのだけれども。
「安心しろ!オレは味方だ!わしゃわしゃしゃしゃ」
あの子供と同じポーズを決めてみる。
「アーーッハッハ!おもしろーーー!魔物相手に何やってんのよ!」
ハフーハヒー、、あぁ横っ腹痛くなってきた。ふー、落ち着け落ち着け。
よく考えたらこの部屋の場所って最悪よね。すぐ隣にドラゴンとあのゴブリンとファントムって。
泉の水でファントム倒せるなんて知らなかったわー。私グッジョブじゃない!?
(※偶然です。レベル1でこんなダンジョンに放り込むとか鬼畜です。デビルです)
「とても気に入ったわ。もう勇者じゃないからアリエッタ様の加護はあげられないけど、特別にわたしの加護を授けましょう」
倒した獲物を引き摺り部屋に帰って行く姿を微笑ましく見つめる。
暇な時間が出来たらちょくちょく見守ることにしましょう。
よかったわね?これで魔法が使えるわよ。