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57 ちょっと呪文長すぎだろ

「すなわち息苦しいから、結界に3cmのスペース開けてあるわけだよな?」

「うん。ピッタリにするとたぶん窒息死する」


朝ごはんを食べながらさっそく結界の研究中。


「そこをあえてピッタリにして、鼻の穴んとこだけ穴開けるのはどうだ?」

「出来ると思うけど、それだとしゃべれないんじゃ?」

「ぬぬぬ、口まで開けると防御力に不安あるな・・・、よし、一度実験しよう。結界を体ピッタリで、いや動けなかったら困るから体から1mmの結界で、鼻の穴だけ空気穴開けてくれ。口は開けないでいい」


「えーと、1mm結界で鼻の穴だけ開けると。んじゃ行くよ?宇宙人結界マークⅢ!」


透明で見えんけど成功してるはずだ。



『いkg@~lskhnいgdmdんkr』


「プハッ!何しゃべってるのかさっぱりわかんないぞ!声がこもってて宇宙人語になってる」


『いk@itmtkr』


「たぶん一回やめい言ってる気がするから、宇宙人結界キャンセル!」


「ぷはーーーーーーっ!こりゃ口も開けなきゃダメダメだな。ふーっ、鼻から息は出来たが、会話出来ないんじゃボス戦で意思の疎通が図れない」

「フムフム、でも口の周り開けるとさ、雷くらった時タラコ唇にならん?」

「バフッ!くくっ、変なこと言うな!想像しちまったぞ。・・・でも確かに鼻の穴と口の中大惨事になりかねんな」


敵の正面側に穴があると、やっぱ魔法くらった時ダメな気がするんよね。あー、でも後ろもダメかもしんない。逃げてる最中にくらったらそこからビリビリだし、上からドーンって雷来たときも後ろの穴から魔法入ってきて怪我するかもしれん。


「そうだ、コテツよ、シーツ被ったようなお化けってわかるか?」

「白いお化けか?絵本でそんなの見たことあるから知ってるぞ」

「そーそー、あの形なら呼吸可能に出来そうだぞ。前面と背後と真上をガード出来れば十分だと思うわけよ。なので下側をスカートみたいな感じにして、地面のほうには結界を張らずに全部空気穴だ」

「んー、なんとなく言いたいことはわかるような気はするけど」

「あーちと紙に絵描いて説明するわ」


アニキが紙にシーツお化けの絵を描いていく。絵が上手いわけじゃないけどまあわかる。


「んでよ、腕だけは1㎜結界でこうピッタリにするわけだ。これだと地面側が開いてて防御甘いんだけど、魔法が来たらこう、少ししゃがむとシーツが地面にピッタリくっついて、完璧ガードって寸法だ」


なるほど・・・、絵で見るとイメージしやすいな。


「イメージ出来た!やってみるぞ!」

「バッチ来い!」


「お化け結界!」


シーツ被ったアニキお化けが誕生した。


「おーい、今度は白くて何も見えんぞー!そういや結構な至近距離なのに、なんでこれ自分で色わかるんだ?普通はシーツ被ったら真っ暗になりそうなもんだが」


しまった!お化けのイメージ強すぎて真っ白にしてしまった。そういやなんで本人に色見えるんだろ??結界だからだろか。


「お化けキャンセル!えーと、んじゃあ」

「ストーーーーーップ!透明だと今度は結界が見えんってパターンだぞ。それ」

「なるほど、たしかにその通りだ」

「視界良好で、外からみると薄っすら白いってくらいでやってくれ」

「オッケー!んじゃアニキにお化け結界マークⅡ!」


お?これは良い感じじゃね?微妙に白くて、どことなく神秘的なお化けだ。


「よし!視界良好!呼吸も出来る!んで、魔剣装着」


ビュオン!


「どう?」


「動きも阻害されないし、剣握った時の違和感もない。そっちから見てどうだ?」


「薄いお化けだぞ!たぶん完成だな。オレもお化けになってみる。お化けマークⅡ!」


んで、と。ミスリルソード装着!

握った感触も問題なし。振った感じも素晴らしいな。


「コテツに残念なお知らせだ」

「なぬっ!」

「白くてほとんどコテツお化けが見えん。こっちが白でそっちも白なせいだろう」


なるほど・・・、アニキを見るとたしかに白くて剣しか見えん。


「お化けキャンセル!えーと、んじゃこっちはやっぱ青にしよう。お化け結界マークⅡ青!」


よし、今度こそ成功だろ!


「んとよ、呪文っつーの?ぶっちゃけ長くね?」


言われてみるとたしかに長い名前だな。ボス戦だとしゃべってる間に攻撃食らいそうだ。


「たしかに長かった!次やるとき短くする」


マークⅡとかもういらんか。お化け青!とかでいいな。

んでもって視界は良好。アニキも一応見える。そこだけ水色になってるけど。


「アニキが水色になってるけど見えるぞ」

「こっちからも水色だな。まあこれなら仲間同士でぶつかることも無いだろう」


ミスリルソードを振ってみたり鉄球を握って壁に投げてみたけど、ほとんどいつも通りに動けると言っても良かろう。


「そういやMPはどうだ?」

「ああ、忘れてた。んーとね、全然余裕あるぞ!やっぱ昨日はスライムがデカすぎてMP消費したんだ」

「そうか。んじゃ次は魔法や剣の攻撃くらった時の耐久テストだ」



あーーーー!耐久力の事とかまったくもって忘れてたわ!実験も大変だなホント。


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