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26 2階のボス

「登録者って俺になってるのか、もう一度鑑定してくれ」

「あいおー、鑑定!」


[マジックバッグ(中)]

:生物以外何でも入るバッグ。なかなかの容量。評価A

:登録者以外は使用不可

:登録者:キヨミツ・カトウ


「登録者はキヨミツ・カトウになってる。アニキの名前初めて知ったぞ」

「ん?名前言ってなかったか?とにかくちゃんと登録されてるようだな。どういう理由で登録者になるのかよく分からんが・・・、あーもしかして血か?コテツがバッグ手に取ったとき、手に怪我してなかったか?」

「んー、たしかドラゴンの攻撃で少し手切ったぞ」

「ならたぶんそれだ。登録とか契約っつったら血だろやっぱ」

「へー」

「これでようやく、毎回コテツに荷物頼まなくてもよくなったぜ。ゴーレム用の武器作ったらつねに持ち歩けるってわけだ。とはいえ武器制作はコテツ頼りなわけだが」

「おう!ハンマーはまかせろ!」

「頼もしいな。よし、そろそろ先進むぞ」


小部屋から出て敵を倒しながらサクサク進む。2階は結構楽勝だな!



・・・そんなふうに考えていた時期がオレにもありました。

出たよ、奴が。


「ゴブさんだ。黒いゴブさんだ」

「コイツか・・・ゴブリンだっけか。1階のより凶悪そうじゃねえか」

「鑑定!」


名前 :ブラックゴブリン


「ブラックゴブリンだってよ。アニキ」

「ドラゴン並みに強そうなオーラが出てる気がするわけだが」

「しかも棍棒持ってるな」


因縁のある相手だ。やるしかないだろう。


「コイツは2人掛かりで行く必要がある。一応聞くが、やるよな?」

「当然だ!ゴブさんの親戚だろうが容赦はせん」

「よし、じゃあいっせーのーで突撃すんぞ」

「ちょいと待った。鉄球叩き込むから、投げたら特攻で」

「お!いいな。それで行こう」


さてと集中!止まってる相手だ。確実に当てる!

・・・・・よし!行っけ-!

全力で投げた鉄球がゴブさんの頭にクリーンヒット!


「グギャアアアアアアアアア!!!」


「突撃!」


憤慨してるゴブさんにアニキが斬りかかる。

ゴブさんも棍棒で対抗するが、アニキの攻撃の威力が強く少し弾かれる。今だ!


「ファイヤー!」


集中したお陰で威力のあるファイヤーだ!よし特攻!


「ギャアアアア!!!!」


ゴブさんが炎に包まれるが、こんなもんじゃ倒せんわな。

バスタードソードを叩き込む!チッ、棍棒で弾かれた!


「どわああああぁぁ!」

ドガシャーーーーーーン!!


またもやゴブさんパンチをくらっって壁まで吹き飛ばされる。


「コテツ!大丈夫か!?」

「ぐおおぉぉぉーーイッテェ!ぐぎぎ・・・でも大丈夫だ」


さすがゴブさん、もうこれライバルと言ってもいいな。


「おおおらあああああ!!!」


「ギュギャアアアア!!」


アニキのほうがレベル高いってのにゴブさん一歩も引かねえ。いやはやさすが。

だがアニキにばかり頼ってはいかん。突撃イイィィ!


「でええーーい!」


アニキの相手で精一杯らしく、ゴブさんはこちらの攻撃に対処しきれない。

次第に満身創痍になっていく。


「悪いなゴブさん。次は一対一でやろう」


コテツのバスタードソードがゴブさんの体を貫いた。



【レベルが上がりました】



・・・・・



「あーーー、しんど。流石のゴブリンだぁな。」

「ドラゴン並みとか、絶対設定間違ってる」


「お?赤い魔石の(中)だな。トドメ刺したコテツが持ってけ」

「よっしゃー!でもドラゴン並みなのに(中)って損した気分だ」

「コイツとはもうあんまし戦いたくねえなぁ。と言っても3階行ったら、また出て来そうな予感しかしねーが」


出てくるね。間違いないね。運命的なものを感じるし。


「よし、進もうぜ。コテツ棍棒持ってくか?ゴーレム用に丁度良さげだぞ」

「あ、持っていこう。アニキの剣とぶつかり合ってたし頑丈そうだ」



マジックバッグに入れて先に進むと、オレの部屋くらいの大きさの部屋に出た。

ここには女神の泉が無いようだ。


「泉が無いぞ!治療したかったのに」

「そういや2階に泉が一つもねーな?」


でも敵いないし休憩所には使えそうだ。ソファー作ってここに置くのアリだな。

自分の部屋と間取り一緒だし、なんか帰ってきた気分だ。

・・・まてよ?オレの部屋の横にはドラゴンがいたわけだが。

えーと、ここに泉があるとするとその向かいにドラゴンか。・・・どれ、見てみっか。


・・・何かいる。黒い鎧着た恐ろしい奴が。


「アニキー!こっちになんかヤバそうなの居るぞ」

「なんだと?どれ」



「アレ絶対ボスだろ。黒い鎧でしかも首が無いとか。危険な香りがすっぜ」

「鑑定!」


名前 :デュラハン


「デュラハンって名前だ。なんか聞いたことある」

「間違いねえな。アイツ倒さなきゃ3階にゃ行けねーってこった」


うーむ・・・。レジェンド、そう。レジェンドなんだよなー。


「コテツが何を考えてるのかは大体察しが付く。だが今はやめておくべきだろう。2人とも怪我をしていてココには泉も無い。やるなら万全な状態にしてからだ」

「それもそうだなー」

「勝てるかもしれんが、無理をする必要がまったくねえんだよ。今日のところは帰るべ」

「わかったー」



てことで体を癒すために、魔石集めしつつ部屋に帰ったのだった。


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