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175 アニキは何でも知っている

女の子達が風呂へ行くというので、ルナに使い方を教えながらシャンプーとリンスを貸してあげた。

そして部屋に戻って歯を磨いてから着ぐるみに着替え、うつらうつらしてると突然女の子達が部屋に飛び込んできた。


「ダーリン!このシャンプーとリンスってやつ凄いよ!」

「コテツくんコレは何なの!?髪の毛がツヤツヤでしっとりなのよ!」

「見て見て!この美しい髪を」


「ぬおっ!何事だ!?」


ああ!そういやルナにシャンプーとリンスを貸したんだっけ。

さては使っているところをみんなに見られて興味を引いてしまったな?

女の子達を見ると、明らかに髪の滑らかさと艶が違っている。


「んーまあ、髪の毛だけを洗うためのモノだ。気持ち良さが桁違いだろ?」


「もう全っっっ然違うの!これどこで手に入れたの?」

「私も欲しいわ!コレを知ってしまったらもう石鹸に戻れないよ」

「うんうん!」


気持ちはすげーわかるぜ。オレも今更石鹸に戻るの厳しいもんな。


「たぶんそれどこにも売ってないぞ。ならなぜそこに在るのかと言うと、ガチャでゲットしたからなのだ」

「ガチャ?」

「ああ、それってシャルロット様の神殿のやつよね」

「ガチャってこんな物まで出るの??」


「出るんだが、正直ゲット出来る確率は厳しいと言わざるを得ない。いや待てよ?地上のガチャからは出ない可能性すらあるな」

「えーーーーーーー!?」

「じゃ、じゃあこれを使い切ってしまったらもうおしまいなの?」

「そんなあ~」


なんとなくだけど地上ガチャはこの世界専用の物が出る気がするんだよな。

この世界の人がタイヤなんかを出したって絶対使い方わかんないじゃん?乗り物が馬車しかないんだから。

なのであのダンジョンのガチャって特別製な気がしてる。オレらに合わせて作られた試作タイプなんじゃなかろうか?実際の所どうなのか確認せんとわからんけどね。


「しかしアニキなら作り方を知ってる可能性がある」

「ホント!?」

「なぜこんな時に彼はいないのよ!?」

「キヨミツって一体何者なの・・・」

「オレですら何者なんだと思うことが良くある。すげー物知りなんだ」


とりあえずシャンプーとリンスは大事な時にだけ節約して使うように言って、女の子達にそのまま持たせた。気安く貸したのは失敗だったかもなー。明日アニキに聞いて手作りするしかあるまい。






************************************************************






朝、いつものように清々しく目が覚める。


ふにょん


「・・・・・・」


ふにょふにょ



よし落ち着け。大丈夫だ、これは一度経験している。狼狽えるほどの事ではない。反対側から脱出すればいいだけの話しよ。


ふにょん


ふにょふにょ


「あんっ」


「ちょっと待てーい!なぜこっちにもあるのだ!?」


毛布をめくると女の裸体が二つに増えていた。


「いやん!エッチな旦那様ね」

「のわああああ!!今度はイヌ耳がついてないぞ!その胸は、いや違う!その顔はたしかパトリシアだ」

「あーもう、ダーリン朝からうるさい」

「こっちはやっぱりルナか!この国の女って積極的すぎるだろ!」

「旦那様、昨夜は激しかったわね」

「激しかった、だと!?オレは一体何をしたんだ・・・、って着ぐるみ着てるから何も出来ないじゃん!」

「あははははっ」


なんで朝からツッコミ星人になってんだよ?ここに来てから何かがおかしいぞ。

っていうかまたオレは鍵を掛け忘れたのか・・・。

次こそはしっかり鍵を掛けなきゃな。いや、でも朝おっぱいもなかなか・・・。

いや、ダメだダメだ!このままじゃなし崩し的に結婚させられてしまうぞ。


「えーい、とにかくアニキを迎えに行かなきゃだし着替えるか」


女の着替えを待ってるほど暇じゃないのだ。

着ぐるみを脱いで黒衣に着替える。突き刺さる視線を感じるが無視だ無視。


「やっぱりダーリンっていい体してるよねー」

「う、うん」


くっ、無視だ無視。


顔を洗って歯を磨いてるうちに二人は着替え終わっていた。


「今日も学校に来るんでしょ?」

「あー、そういや校長先生に呼ばれてるんだっけか」

「んじゃ私達は食事して学校行くから」

「おう!授業頑張れよー」


二人が部屋から出て行った。オレもアニキのお迎え行こう。




「よっと!おっ?アニキ起きてたのか」

「お?来たか。トランプ完成したんで回収してた所だ」

「女の子達がアニキいないから寂しがってたぞ」

「ハハッ!まあ仲良くなるためのトランプだしな。しゃーない」


「ああ、そうそう!なんかオレら二人が校長先生に呼ばれてるらしい」

「校長に?城のことだろか?」

「そうだと思うぞ。てかそれ以外で呼ばれる理由が思いつかんし」

「なら宿屋でメシ食ったら学校行ってみっか」

「なんかここ来てからオレら学校しか行ってねーな」

「まあな。でも土魔法の話しを聞けたのは収穫だったわ」

「オレも時空魔法のこと誰かに教えてもらいてえぞ」

「そいつは厳しいだろなあ。レアすぎて保持者がまず存在しないだろう」



やっぱ自分で発明するしか無さそうだよな。今度必死に考察してみっかね。


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