表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/19

第3話 課金ガチャ

 ギルドから出た俺は、メルツさんがお勧めしてくれた宿屋で部屋を借りた。冒険初心者は一週間宿代無料だとか。ほんとサービスいいな、ごはん代まで出るとは。さて、ギルドから頂いたものを整理するか――


 そういえば、この小さい革袋はなんだろう。この世界に入ったときからベルトにくくりつけてあったけど。一応調べてみるか。

 革袋を開けると、大きく袋の口が広がる。中は宇宙のような空間が広がっていた。


「なんだこれは……もしかしてこの中にアイテムを入れられる?」


 ためしにショートソードを入れてよう。問題なく入っていった。ただ取り出せなければ意味がない。意を決し袋の中に手を突っ込む。すると、頭の中へ袋の中に入っているアイテムと思われる情報が流れ込んできた。


 ショートソード

 ワールドビジョンストーン

 ゴールド ∞


 ゴールド無限かよ! この世界なら一生遊んで暮らせるわけか……。変わった名前のアイテムが入っているな。んー、それは置いておいて、とりあえずはショートソードを取り出してみようかな。

 ショートソードと強く念じてみる。何かが手に触れる。それを握り、引っ張り出すとショートソードがあらわれる。よしよし順調順調。次はワールドビジョンストーン(長いから以下、ワビ石)をっと。


 同じ要領でアイテムを取り出す。ボタンの数が少ないがテレビのリモコンのようなアイテムがあらわれた。

 一体これはなんだろう? ボタンの数は三つ、手で上下に伸ばすことができる。一番上のボタンから押してみよう。ポチッと。


 ワビ石の右側から光が発せられ、画面があらわれる。そこに映し出されていたのはエターナルチャージのゲーム画面だった。

 真ん中のボタンを押すと空間に固定され、手を放したまま操作可能となる。一番下のボタンはブラウザ版への切り替え。スマートフォンの機能はなく、このゲームしか操作できない。ゲーム内通貨、ゴールド無限。ギルドカードはこれのことかな?


 俺はベッドに座り、休憩しながら先ほどの魔方陣の扉を思い出す。おなかが空いてきた、夕飯を食べたら、もう一度行ってみよう。


「今日だけだからね!」


 宿屋のおかみさんが、気合が入った豪勢な夕ご飯を出してくれた。正直量が多かったが、残すのは礼儀に反すると思い全部食べる。


 部屋に戻りおなかをさすりながら、魔方陣の扉の前にたどり着く。ドアノブがない。この魔方陣によって封印されているのかな。

 魔方陣に触れてみると、光を放ち扉が開く。なんだ、簡単に開いたな。んじゃ入るとするか。


 部屋の中には魔方陣が地面に描かれ、隣にはスロットマシーンが設置されていた。

 壁に張り紙がしてあり『初心者歓迎! 今なら5000ポイントでSSRが必ず当たる! さらにレベルアップ塩パスタが3つゲットできる!! お一人様一回まで』と書かれている。


「ここはいわゆる課金召喚ができる場所かな?」


 塩パスタはレベル50のまで上がるアイテムだ。ぜひ欲しい。レベル1で冒険を始めて、いきなり強い敵とあたったりしたらマズイからな。


 スロットマシーンへ向かってみる。液晶画面には一回、十回、初心者と表示されている。初心者の画面に触れると、ポイントを購入してくださいと画面に表示される。スロットレバーの隣にカードを差し込む場所があった。手持ちのカードはギルドカードしかないからとりあえず入れてみる。


 もう一度初心者の画面に触れると今度は召喚しますか? と表示される。はいを選択するとスロットレバーを下げてくださいと出た。

 両手でレバー先端を掴み下げる。魔方陣が光りだし召喚が始まった。


 魔方陣の外周10か所から浮かび上がった球体から光が放たれる。10個のうち一つが虹色に輝いていた。その虹色は――


極炎竜皇(ブレイズタイラント)


 被ったか。まあ同零獣を合成するとレベル上限が上がるからいいんだけどね。武器も同じ武器を合成させるとレベル上限が上がる。カードをスロットから取り出す。塩パスタ、武器と零獣石をアイテム袋に入れる。


 ギルドカードに表示された∞は、ポイントのことだろう。永久に召喚し放題か……。いや、もし現世に戻ったとき請求される可能性も考えるとある程度抑えないと危険か。


「よし、軽く1000回召喚する程度にしておこう」


 大量の召喚石と武器を見ながら、合成できるかな、とワビ石の画面を触っていたところ、アイテム袋に入れワビ石の操作画面から零獣、武器の合成強化を行なえることがわかる。


 零獣はマナに分解され強化対象に吸収させることで強化する。武器は取り付けられた宝石の記憶を強化対象が吸収、素材となった武器は消滅する。と、ゲーム内の説明に書いてあったな。


 1000回召喚し終えて、次にクラスのことを考える。

 英雄は全クラスのスキルを習得可能。レベルアップ塩パスタが手に入り3クラス分は50キャップまで上げられる。3つのクラスを50まで上げようかな? いや、万一の時のがあるかもしれないし、一つは残しておこう。ということで2クラスを50かな。


 戦闘は殺られる前に殺れ、という方針かな。特に今は俺一人だからヒーラー、守備系クラスでは少しのダメージしか与えられず、じり貧になるかもしれない。攻撃力重視のクラスを選ぶとしよう。


 一つ目竜源魔導士(ドラゴンソーサー)。竜族が使う魔法を扱う魔導士。攻撃力特化の魔法使いだ。

 二つ目は魔法付与士(マジックライザー)。攻撃魔法の威力を上げる魔法等が使える。

 おなかがいっぱいだが、塩パスタは別腹。ワビ石の主人公クラス変更画面を操作しながら、二つのクラスを問題なく50まで上げた。


 メルツさんが説明してくれた、スキルは4つまでという言葉を思い出す。ゲームの英雄はスキルを6つまで装着出来たな、確か。スキル設定画面を確認すると6つ装備できる。この世界の英雄はゲームと少し違うのだろうか。

 そういえばメルツさんから武器強化の話もなかったな。この世界の人たちは知らないかもしれない。


 さてと、これだけ揃えておけばしばらく大丈夫だろう。今日は帰って寝るか。宿屋の部屋に戻る。あたりは暗く窓から顔を出し上を見上げると奇麗な星空が広がっていた。


 俺は今日のことを思い出しながらベッドに潜り込むとそのまま眠りについた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ