21.失踪?
「何してるんだ!その魔物から離れろ」
突然、部屋に入って来た男の子が叫んだ。リンと遊んでいる子供たちより大きく大体10歳ぐらいだ
「コラン兄ちゃん何言ってるの?」
リンと遊んでいる子供の一人が入ってきた男の子に声をかけた。コランくんは
「冒険者の人に魔物は怖いものって教わっただろ。スライムだって魔物なんだぞ」
「でも、兄ちゃん。この子は、そこにいるお姉ちゃんの獣魔で安全なんだって」
「でも、さっき食べようとしていたじゃないか!」
「それはね。人間の体の形状が知りたかったんだって。あと、私たちの体を洗ってくれたんだよ」
「そうなの。私たち肌すべすべになったんだよ」
リン形状をとるためにそんなことしてたんだ。あと、肌がすべすべになるなら私もやってもらおうかな~
私がそんなことを考えてる間にも
「お前たちは、まだ小さいから騙されてるんだ」
「そんなことないよ」
「そうだよ~兄さん何言ってるの?」
小さい子達からの意見を聞いたコランくんは顔を赤くして
「なんか、魔法をかけられてるんだな。俺がその魔物から助けてやるからな」
そう言ってコランくんはリンに攻撃を仕掛けた。持っていた棒で殴って倒そうと思っているらしい。リンは動かず伸びをしている。そして、自分に向かって棒が振り下ろされた時
「なっ!」
リンは体の一部を手の形にして棒を受け止めた。体の形状を変化させることが出来るのは昨日の見せて貰った。そして、そのまま棒を体内に取り込んで溶かしてしまった。美味しくなかったらしく、体を震わせている。棒を取り上げられたコランくんは呆然としている。リンはコランくんに向かって
『まだやる?』
「うっ、やってやる」
コランくんは一瞬躊躇ったが何か決心したようにリンに向かって行こうと……出来なかった。なぜなら
「コラン!何やってるの?」
コランくんが入ってきたのと同じ入口からコランくんと同い年ぐらいの女の子が入ってきた
「ネル!この魔物が……(ゴッ)痛った。何すんだよ!」
ネルちゃんは本気でコランくんの頭を叩いた
「そのスライムさんはシーア姉様のお友達なんだよ。そんな魔物に手を出していいと思ってるの?」
「そうなのか?」
「さっき、あんたが話の最初だけ聞いて、駆け出して言ったあとにシーア姉様から聞いたからほんとよ」
「そうなのか………」
「全く何してるのよ」
ネルちゃんはリンを撫でて
「コランがごめんなさい」
『大丈夫大丈夫』
「怪我ないですか?」
『ないよ』
「私、ネルって言います」
『リン、よろしく』
「よろしくお願いします」
リンとネルちゃんはそのまま何かを話し始めた。さてと私は完全に固まっているコランくんの所に行ってリンのことを教えて上げよう
「コランくん?」
「はっ!あんたは?」
「私はセリシール。リンの飼い主でシーアの友達だよ」
「す、すみませんでした。リンさんに攻撃しちゃって」
コランくんは頭を下げてくれた。なかなか素直な子なんだな。さっきは小さい子達が心配だったんだろうな
「大丈夫大丈夫。リンは簡単にダメージを受けないし」
多分、ステータスがまた上がってるんだろうな。抱いて寝たから
私がリンの方をみると
「リンがいない?」
リンが居なくなっていた。私は驚いて周りに居た子達に聞くと
「ネル姉と一緒に外に行ったよ」
「外のどこ?」
「森だって」
リンとネルちゃんアグレッシブすぎるでしょ。探しに行かないと。院長先生に探しに行くことを伝えて、私はシーアちゃんとイリスちゃんに
「ネルちゃんとリンが森に行っちゃったから追いかけてくるね」
と声をかけた。すると
「セシルさん!追いかけるのはいいんですけど森どこか分かってますか?」
「あっ」
「それなら、私がついて行きます」
「シーアちゃんが?」
「イリスには掃除とかしておいて欲しいので」
「わかった。なんかあったら私が守ればいいか」
「セシルさん、シーアをお願いします」
「了解」
私とシーアちゃんはイリスちゃんに見送られながら孤児院を後にした
次回の投稿は3/21 17時です
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