神々の世界
帝国誕生の前後からだろうか6つあると言われる神々の世界に渡る者が現れ始める。
噂は噂ではなくなる。不死身の肉体を持ち世界中の軍を相手にしても戦う事の出来る我々でも渡ることは難しい地。その存在は知っている。女神教の指導者となった我々ならば3人に1人はたどりつけるだろう。そして3人1人は引き返す。残りの3人に1人は不死身の肉体を持っていても死んでしまう。
誰が死んでもおかしくはない。
入り口は太古の昔から知られていた。渡った者も少なからずいた事だろう。歴史上何度か福音がもたらされたとおぼしき人類の飛躍が確認もされている。それでも渡れずに引き返す、あるいは死ぬ者が多かった。
世界屈指の実力者でも3人に1人が死ぬ地に誰が行くのだろうか。
しかし私はふと思う。人類がまだ洞穴に潜み住んでいた時代、3人に1人よりも更に危険な旅に出た者が居たのではないか。人が増えれば一箇所にとどまり続ける事はできない。
人より強い獣があふれ、似ているという事を頼りに知らぬ食物を口にする。そして知らぬ人類もいるかもしれない。それでもたびだたなければ生き残れなかった。彼等の道しるべ、そうして進むための心の原動力は何だったのだろう。
神に決まっているではないか。
どういう呼び方をしたかの違いに過ぎなかったのだ。
女神教等なく、19人の神々の王もいなく、ひょっとすれば神を表す言葉が存在しない頃から、神は居たのだ。そしてこの平和な時代には、危険にかりたてる過去の神は邪魔になったのか?神は導いてくれているというのに。
19人の神々の王が本当にいることがわかり、女神教は更に力を失う。女神教の女神像は例え信徒でなくとも世界宗教であり誰もがその姿をしっている。我々の女神は19人の神々の王で最も力をもつカティアではなかった。その他の18人でさえ無かった。19人の王にあった者は、既に知られたカティアを含め仮の名しか教えられず。その姿を心にのみ押し止めるよう言い含めた。我々は女神像を作り神の力を落としたのだ。
カティアの像はカティアそのものかと思える姿であった。
女神正教は我等の女神は19人の神々の王より力をもつと言ったが。
我々女神教は力の強さに触れずに、人々に実際に手を差し伸べた事を説いた。手を差し伸べられた我々が手を差し伸べられていない皆にそう説いたのだ。
女神教と女神正教は少しだけ女神教が長続きした後ともに滅びた。
1人の不死者となった私に同じく1人の不死者となった帝国の悪魔は労うように肩を叩いた。300人の友とは疎遠になったものは多いが、帝国の悪魔は私に手を差し伸べた。そしてそれだけではなく・・・。




