最も強大で古き神カティア
まだ女神教のない時代、1人の少女が花を買いに来る。あの娘だった。両親に似て美しく育っているが、奇抜な格好をしている。週に1回程度毎回違う格好で現れ、どれも奇抜だった、ぶつぶつと何かと話している。すっと姿勢よく立っている。
私が話かけても何も返さない。花の匂いを嗅ぎ顔をしかめ、小さな子供のように中を覗き込み。一本の黄色い花を選ぶ。値段は決まっていない。好きな額を払い私を通して教会に寄付される。彼女は世界各地の金貨をわたし、「この国はどのお金を使えばよいのかしら」と首をかしげる。先ほどまで言葉の通じ無かった、この娘と話ができるようになっている。「これが、この辺りの国でしようされる金貨だよ。だけど、金貨は普通はお貴族様や大商人しか使わない。これ1枚で1年分の穀物と交換出来る価値がある。他にお金はないのかい?」とたずねる。彼女は少し考えてから。
「同じのを3枚も持ってるからそれでいいわ、そのかわりカティア様の話を聞かせてくださらない」と答える。これだけの器量だどこかのお金持ちに拾われたのかもしれない。だから受け取っても問題ないと普段ならそんな事は絶対に思わない事を思い「では、話ましょう」と話始める。19人の神々の王は男神12人、女神7人、女神カティアは特に力を持つ5人の神の中の1人、ある神が彼女を喜ばせるために真っ白な花を贈るとカティアは喜び花を植える。それを聞いた神々は皆真っ白な花をカティアに贈るといつしか彼女はあまり喜ばなくなった。
19人の神々の王、6つの世界に9つの種族、神々の王は皆思い思い、いろとりどりの花を贈ると、彼女の花畑は様々な花が咲き乱れる。またカティアは笑顔を取り戻した。そしてカティアは同じように世界を創る事を提案する。神々の王は、それぞれの世界の一部を分け与え、わたし達の世界を作った。
だから私達人間も同じ花でなく自分の好きな花を植えるのだと話聞かせる。
彼女はいまいましげにきいている。暗い話ではないはずだった。何か考えたあと、ようやく笑顔にもどり
「今日は、お話をありがとう。これはあなたのもの」と言って残り2枚の金貨を握らせる。私は返そうとしたが彼女は消えていた。私はその金貨を大切にしまう。以降も彼女は週に1回程度現れてはカティアの話をせがむようになっている。さすがに金貨を持ってくる事はなくなったが相場の倍程度のお金を払う。彼女は彼女として新たな常連となった。
彼女はいつも消えるように帰っていたがある時彼女の帰り際の後ろ姿が見えようになる。彼女の後ろには何か良くないものがついていた。霊やそういう類のもの等見えた事のない私にも分かる悪意の塊、彼女はそれを背負っていた。私は見ただけで1週間の昏睡状態に陥っていた。娘のカティアを憎む気持ちを利用し存在するなにか。彼女はそれに操られている。