赤い花遠く想い焦がれ
掲載日:2025/11/27
花が散って
血が吹き上がった
踝の傷がまだ癒えていなかった
靴の浸水性が良すぎて
どんどん液体が染みてくる
そのため顔をなくしたキツツキが笑う
赤い道を這ったまるで赤子のように
わたしは宴の準備をした
東洋の神秘です
そう言い張って丼を出した
俯きながら食べた丼は塩辛い味がした
踝の傷がまだ癒えていなかった
痒くて何度も何度も何度も何度も何度も
掻いた
辛い感情を流したくて骨が見えるまで
花が散ったから
彼岸花が悲しんだ
悲痛な叫び声を上げた傍観者は今日も何も出来ず
花弁を踏みつけながら這ったまるで赤子のように
靴の中の液体がぐるぐる廻って
広い世界を見たいと叫んだ
足元にある広大なこの世界には気づかない
余りに当たり前すぎて
頭の天辺から足の爪先まで
午後の午睡を楽したい
宇宙に揺蕩うゴミみたく悠久の時を刻んで
猫の額に花が咲いた
散った花弁を集めた
とても良く晴れた日でした
そして花は枯れました
花弁を日光に溶かして吸ったまるで赤子のように
一面の花々が笑っている
山の雪景色が笑っている
すっかり葉を亡くした木々が笑っている
笑っている笑っている笑っている
せめて遠くに思う幸いが美しくみえるよう
血と液体と花弁で窓辺を彩った




