30話 クラス戦闘6ー3
「・・・『感染』」
規格外なスピードで侵食していく毒
喰らえば剣聖でも魔導王ですら抵抗ができない危険すぎる力
「・・・はあ・・・なるほどな」
感染して黒く侵食されているレン
放置したら間違いなく、命を落とす
動こうもキョウの力は恐ろしく、動けない皆を守るために俺は大結界を張っていて動けない
『感染』から守る結界を張るのは初めてだから成功するのか怪しいところであるが今は問題ない
問題なのはこいつは本気を出していないこと
世界を滅ぼすことができる権能を使用していながらまだ切り札を残しているような気がする
これは勘であり、俺の直感みたいなものであるが間違ってはいないだろう
多分
「お前の感染の弱点は侵食よりも早い回復速度があれば対抗できること・・・だが、それで問題は解決出来るわけではない。『感染』の対象は生物、魔物でも魔王でも侵食の対象となる。観戦が早いのは風、風によって運ばれるウイルス？毒が生物のみならず、植物までも対象ってことか」
何それチートじゃん
植物まで対象なら人間勝てないだろ
「やばいだろあいつ」
「・・・植物まで対象なのはわかっていたがこうも聞くと恐ろしいな」
使用した時に植物が侵食されて無に帰っていた
「このIQ80の俺が出した答えは『感染』は無に帰ることをできるなら、微生物に近い力ってところか」
死んだ生物を微生物が分解する
それに近いことをできると言うこと
「お前IQ80か。普通だな」
普通か
平均90から100だから平均以下だが70以下ってわけではないから大丈夫なんだろう多分
「普通か・・・」
「旦那様が普通？？」
どんな目で見ているの？ミナス
俺がまるで普通の人間じゃねえみたいなことを言っているもんだぞ
地頭はいい方じゃねえんだ
底辺だよ底辺
偏差値40後半の俺に期待しないでくれ
「お前普通じゃないだろと思われてんぞ」
「酷いな。偏差値40後半だぞ俺」
「勉強して努力をしないから低いだけだろ」
グハッ・・・痛いことを言わないでくれ
図星どころのレベルじゃねえんだわ
勉強嫌い？
勉強嫌いですね
特に英語は恐怖
日本語と英語では日本語が難しいと言われているけど日本語で育った俺からしたら英語は無理
日本語との共通点が全然ないからだ
文章なんて私〜とかから始まるが日本語は別に私とかの始まる文が無くても伝わる
そう言うのは嫌いだ
意味が分からないし
日本語の漢字って複数の意味があるのに対して英語は一つ一つの意味が違う単語としてあるから日本語と全然違いから英語できるなんて俺なは無理
そんなことはいい
底辺の俺の人生のくそみたいな話は今世ですることではない
「それがどうした？いくらお前が俺の力の権能を理解したところで何もできない。人間が生きるのに必要な酸素を作ってくれる植物までもが俺の権能に影響する。酸素がない世界で生きられるとは思えないな」
それがチートなんだよ
俺でも生き残れないわ
いくら強くても呼吸する人間だからな
生物は呼吸をする
その呼吸をできなくできるキョウの力は生物の天敵のような力だ
仮にワクチンを作るとしてもこいつの権能は肉体を無に帰る微生物のような力
微生物を殺す物があろうと微生物とは違って未知なる力によってできているもの
対抗しようとしても無理と言うだろう
どうする？俺が出れば解決できるか？
「俺も使用するとしようか」
レンは立ち上がる
「！」
『感染』によって侵食されていたはずのレンの体が侵食が消えて黒い箇所が小さくなり、やがて消えてしまった
何をしたのか
「僕がレンに勝てないのはこれだね。
あらゆる権能の発動を強制解除する権能
これがレンの力だよ」
勇者である先生はそう言った
あらゆる権能を解除
それは能力がある漫画で言う天敵と呼べるほどの害悪な力
解除条件を強制的に自分の意思で解除できる
それを他人が介入するってことだから恐ろしいってこと
「ってことは俺のロボが破壊されるってこと！？」
「いや、王子、あんたのロボは権能で作ったとしてももう存在しているモノとしてあるから対象外なんじゃないか？」
「・・・存在している者は対象外？創造して編み出したモノは解除されて消えると言うことはないってこと？」
「魔法で創造したならまだしも権能による創造は違うんじゃないですか？例えばりんごを創造したとして食べたところで解除されたら腹の中にあるりんごが消えるとします。ですが、魔力を帯びたから消えるわけで魔力を帯びていない・・・としたら・・・分かりやすく言えば目に見えないものは解除されますが見える物は解除の対象にならないとかじゃないですか？ずっと使用して魔力を消費するなら解除されますが一度作ったら独立して魔力がずっと使用せずとも存在できる物は解除をするとしても消えない」
うん、分からん
高校生の中で底辺である俺では理解できないわ
まあ、分かるところは
魔力を消費して発動するのはどちらも同じであること
魔力を何度も使用した権能を発動させるタイプは解除される対象となる
魔力を消費して創造した物は魔力で作ったとしても存在している物として判定されるので解除されない
世界が認めるか認めないかで解除？う〜ん、分からん！違うだろうな
権能解除は物は消えるけど風のような概念とか自然系は干渉して操作しているので解除することができる？
どう言うこと？
「難しい話だよ」
「風を操作する天候とか属性系の力は解除対象だが物の創造は解除対象外ってことだろ」
簡潔に言えばそうなるか
「旦那様、もう少し勉強をしないといけませんね。ふふっ・・・今日は私の部屋で勉強会をしましょうか」
え？嫌ですよ
「俺・・・勉強嫌いなの知っているだろ？」
「勉強好きなんていませんよ。いるとしてもそれしか取り柄がないと言うことになりますね」
息をするように毒を吐くな・・・
怖いよミナス
笑っているけど目は笑っていないし・・・捕食者みたいな目で俺を見るし
まさか、俺食べられるの？
サウナで焼かれて食われるとか？
ないない、それはないだろ
「力を解除させるとはな。やはり、生範囲では勝てないか」
「んじゃ行くとしようか」
お互い睨み合う
2人の戦闘はまだ続く
長いなおい
次回 2月23日15時投稿予定
