25話 クラス戦闘2
次の戦闘は
デミロード・アンドレアVSメイル・ソード
昨日結婚した新婚夫婦の戦闘となった
おいおい、結婚して次の日に戦闘とか有りかよ
「まさかこうなるとはね・・・デミロード」
「・・・正直に言うと乗り気ではないんだが・・・仕方ないか。やろうか、メイル」
お互い剣を抜く
「剣聖として君を倒そう」
「それを阻止させてもらおうか」
戦闘開始
開始早々2人は動き、剣同士で衝突する
純粋なる剣技での戦闘
お互いが譲らないほど緊張した空気の中でミスをせず、体に当たらないように集中してぶつかり合う
大事な人だから傷をつけたくないってところもあるが2人が見る目は敵として認識をしているように鋭い目つきで睨み合っていた
それはまさに敵として戦闘をしているように・・・
2人はこのクラス戦闘ー順位決定戦を本当の殺し合いのようにやっていた
全然体に当たらないがそれほど2人の強さはほぼ互角であること
剣聖として力を得ているメイルを相手に剣技でやり合っているデミロードの技量は恐ろしい
並の剣士を超えた達人と呼べるほどの技量が彼にはあった
過去の剣聖よりも強いと昨日、メイルが発言していた
『まあ、分からなくないよ。でも、君は私が知っている過去の剣聖の記録として残っている範囲だけど何人かの過去の剣聖をすでに超えている。僕、メイル・ソードがソード子爵の後継者として証言するわ』
それを証明するごとく、現在は互角に戦闘をしていた
過去の剣聖を含めて歴代の剣聖の中で強いと言われているメイル・ソード、次期剣聖としての技量は並の冒険者では話にならないほど高く、魔物を相手に簡単に両断することはできる
冒険者である俺の判断である
そんなメイルを相手に剣聖でもないデミロードは互角にやりあえるほどの強さを持っている
これは異常だ
剣聖というのは剣士の中で最強であり、王国の騎士団ですら話にならないほどの強さを持っていると言われている
生まれながらの剣の才能で剣聖の力を発揮にして使いこなす
メイルの一族は初代剣聖時代からエルドラ王国を支えてきた
その強さは国民が認め、国を脅かす悪鬼を倒す英雄
そんな伝説がある一族の中で上位の強さを持っているメイルをデミロードが互角でやり合えているのがどれほどすごいことなのか分かるだろう
「少し怖いですね・・・」
「むにゃむにや・・・もう食べきれない・・・」
「なあ、ユア、ミナス。こいつ起こしていいか?幸せそうな顔をして寝ているぞ」
2人が剣技で戦闘をしている中、先程の戦闘でキョウに敗北して気絶したアーサーは幸せそうな顔をして寝ていた
「疲れているから放置してやれ」
「こんなにムカつくような幸せな顔をしているのに?キョウ、お前からなんか言ってやれよ。勝者の権利を実行したよ」
「そんな権利が俺にあるのか?放置するのでいいだろう。次の戦闘まで寝かせておけ、聖剣の力を使用した代償みたいなものだと思って放置しればいい」
そんな代償が聖剣になるのか?と思うがあったとして放置しろと言うことか
「恐ろしい力を持ってますね。デミロードさんは・・・」
「剣聖とやり合える剣士は過去にはいたがここまでの強さを持っているのはなかなかいない。剣聖が剣士に敗北した事例はあるが・・・メイルほどの実力者を相手に勝利できる者なんて過去を含めても少ないだろう。いるとしてもそれは英雄クラスの実力者」
「そうだね〜僕でもあそこまでの剣術を持っている敵に出会ったら苦戦するかもね。まあ、負けはしないけど」
先生まで会話に混じってきた
「負け惜しみか?」
「負けてはいないよ。僕も剣を使う人間だからね。簡単に若い子に負けたりはしない。でも、この世界は一つの分野で恐ろしく才能が生まれることはあるんだ。魔法の才能が高い子とか政治分野の才能が高い子とか様々いる。環境によってはそれらの才能を発揮できないけど彼女の場合は逆、発揮することができる環境に生まれた。剣聖と才能を開花して今いるということが証明されているだろう?」
「・・・・・・」
「環境によっては発揮できないけどここにいる人は発揮できる環境に生まれたということ。才能があっても開花できなければ意味がない。宝の持ち腐れ、才能を開花して努力してもいざという時に発揮できないこともある。今の2人は大事な人であろうと勝つという意志を見せている。元の木阿弥にならない結果を見せてくれるだろうね」
そう願うばかりだ
2人は昨日結婚したばかりだから加減しても無理もないが戦士としてしっかりやるべき場を果たしている
恐ろしい精神力だよ
俺がミナスと対峙した場合、間違いなく、加減をする
うん、大事な人を傷つけるようなことは俺にはできないからね
2人は俺には持っていない心がある、意思がある
さて、どうなるのやら
「はあ!」
「ふん!」
戦闘開始して10分過ぎた頃、メイルの剣がデミロードの剣に弾き飛ばれる
「我の方だ」
剣聖に勝利した
その瞬間を目撃するとは・・・
「ははは、僕の負けか。デミロードに負けたのになんか嬉しい気持ちになるね」
「・・・そうだな」
戦闘は終わり
勝者は
「ただいまの結果からメイル・ソード敗北、勝者デミロード・アンドレア」
剣聖に勝利
デミロードは剣聖に勝った男として王都で有名になることになる
この後、今の戦闘の結果が王都に広まり、彼が知ったのは次の日だった
次回26話 2月20日15時投稿予定




