14話 入学式終えて
はい、入学式が終わりました
え?入学式したのって?
面倒だからスキップしたよ
話として新入生代表としての挨拶は辞退した
というより、数年前からなくてもいい話だった
それを近くにいた職員というか入学式の受付の方から聞いた
っで辞退したから入学式はどうなったのかと言うと学園長の話とか入学おめでとうの話とか国王様からのお言葉を貰った
それでもまあ、あんまり聞いてなかった
え?どうしてかって?
そりゃ、ミナスがまだ固まっていたからだよ
今は大丈夫だけど気絶していたし
無理もないよね
奥さんのことを心配するのは夫の役目だろう?
俺のせいでこうなってしまったのだからさ
しっかり責任ってもんを取らないといけない
ってことで
「むう〜・・・旦那様。突然抱きつくのはやめてください。私でも耐えられないことはありますので」
ほっぺを膨らませているミナス
可愛い
「ごめんなさい。つい、嬉しくてさ」
前世じゃ、小学生、中学生友達数人と一度も一緒になれなかった過去があったから心配していたんだ
高校で別だったけど・・・そういや、一緒になったことがある友人はいたな
面白い奴だったけど
まあ、あいつのせいで少しトラウマというかマジかよお前って過去があったから・・・今は関係ないからいいか
「そうですか・・・また抱きついてくれますか?」
何を言っているんだこの子
当たり前だろ
やらない方がおかしいと思いますよ
「やる以外に何か違う選択はありますか?ないでしょう?」
「ふふっ・・・そうですね」
可愛い俺の奥さんと話していると後ろから声をかけられる
「可愛い奥さんとの会話をしているようで」
「・・・文句かな?」
後ろを見るといたのは銀色の髪を持つ男性
アルビノのように白色の肌を持つ男
誰だろうな
このクラスの人なのは分かっているが
「いや、イチャイチャしているようで・・・まあ、気持ちは分からんでもないからなんとも言えねえけど。おっと、失礼、名前を名乗っていなかったな。俺はレン・バレンタイン。今日からこのクラスで2人のクラスメイトととしている男だと思ってくれ」
レン・バレンタイン
バレンタインと言えば吸血鬼が・・・いや、どちらかと言うとバレンタインというイベントのほうが印象が強いな
どこかの貴族なんだろうと思うが・・・いや、聞いたことがあるな、確か・・・
「あら、バレンタイン公爵家の当主様ですね。お久しぶりでしょうか?」
ん?知り合い?
ミナスはどうやら彼と会ったことがあるらしい
「オルトバルト嬢さんも・・・いや、ミナス嬢でも言おうか。結婚して旦那さんがいるようで・・・結婚してまだ数ヶ月ですがまだまだ新婚さんですね・・・ゴホンッ失礼なことを言いました。」
知り合いだな
俺が知らない人と仲良くなっているのは少し嫉妬しちゃうけど
「知り合いなんだな・・・」
「はい、バレンタイン公爵家当主様とは何度か会っていますので」
バレンタイン公爵家
確か、この国でかなり権力を持っている公爵家の一つだった記憶がある
王国の中で権力が高いのは
・オルトバルト公爵家
・バレンタイン公爵家
・ルーン大公爵家
日本で言えば御三家みたいなところだ
国に大きく影響力を持つと言われている
俺も最初聞いた時は驚いた
そうかそうか思い出した思い出した
「ああ・・・って言ってもそんな話をしていねえよ。ユアって名前だったな?安心しろ、彼女とはそういう仲でもないし、友人というか知り合いみたいなもんだ。俺は婚約者ーいや、既婚者なのでな、浮気をするような馬鹿なことをしないから安心しろ」
そう言われると安心できるけど
「そこまで俺のことを信用していないのか?」
流石に心外だ
俺はそんな嫉妬心を見せるような男ではない
彼女の友人だからと嫉妬・・・さっき嫉妬してしまうなと思っていたから反論できないよな普通
「一応ってことだ。ミナス嬢がここまで懐く人なんて初めて見たからな。クール系というか愛され系というか・・・まあええわ、お前が末長く幸せに願っておくぜ。あと、これ」
封筒を出して俺達に渡す
なんだからと見ると大量のお金が入っていた
?????
どうしてお金?
「今更で笑いが結婚祝い金だ。ざっと金貨200枚くらいは言っているから文句言うなよ?」
「多すぎるだろ」
流石貴族と言ったところか
金貨1枚で日本で言えば1万円くらい
銅貨、銀貨、金貨とあり、銅貨1枚で百円くらい
銀貨は千円くらい
とまあ、10枚ごとに価値が上がっていくって感じだ
この男は金貨200枚、ざっと日本円で200万をこの場に出したってことだ
何を考えている?と思ったけどこれが国の御三家、バレンタイン公爵家の金銭感覚なんだろう
庶民であった俺とは比べ物にならない世界ってところだ
「受け取れ受け取れ。お前らの結婚式に行くつもりだったが行けなかったからな。その金で飯でも食いにいけよ」
「金貨200枚を使い切れるなんて高級品くらいだろ」
「おいおい・・・食べ物にも金を使えよ。カフェとかクレープ屋とかよ。甘いもん・・・糖分とブドウ糖の補給は大事だぞ」
ブドウ糖とかこの世界に存在するんだな
知らんかったわ
知っていても損もないけど
「まあ、ありがとうございます」
「いいんだよ、さて、そろそろ先生が来るだろ。まだ席についてねえ奴がいるな放っておけよ」
興味ないね
今はミナスを見ないといけないのが俺がやる役目だからよ
「ミナスを見る時間があればいいだけさ」
「新婚夫婦が・・・人のこと言えないか」
「・・・旦那様・・・はっきり言い過ぎですよ」
キメ顔で決める俺、呆れた顔をするレン、顔を赤くするミナス
さて、先生はいつ来るかな?
次回 2月14日21時投稿予定