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犠牲者達②

「ペリア先生!! いたら返事をしてください!! 王城の医者達ももう手一杯なんです! 貴方がいなかったら誰が私達貧困民に治療を施してくれるというのですか!! お願いです!! 返事をして下さい!! ペリア先生!!」


 苦しそうな表情のまま声を張り上げて町中を走り回る男を見ていた私は思わず顔をしかめてしまう。


「...ッ!」


(...私のせいなのか? 私がここに来なかったらペリアはまだ生きていけたし、もしかしたら【眷属】として目覚めることもなくただの町医者としてその人生を生きていけたのか?)


 考えれば考えるほど私がこの町に来たこと自体がいけなかったとのだと実感して行く...。


 犠牲者達が阿鼻叫喚の声を上げ続けていると、徐々に私の精神を蝕んで行くのが分かる。


(【眷属】を全て殺す...、この旅の目的がもしかしたら間違っているとでも言うのだろうか?)


 少しずつそう言った思考に落ちて行く...。


 ゆっくりだけど確かに...。


 市民の苦しむ姿を見かねた私は、その場を後にするのでした。

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