【対価を求めた医師】③
私が拳を奮いながらペリアに特攻を仕掛けると...!
「ッ!! 嘘でしょ...」
再び王国中から人が集まってきました。
この人数から見るに100や200じゃ効かない人数が私の前に立ち塞がって彼女を守護する様です。
その様子から察するに、ペリアはこれまで数多くの人々を救ってきたことに間違いはないでしょう。
しかし、それだけになぜ救ってきた人たちをこう言う風に扱えるのかが分からず大声を張り上げる!
「ペリア!!! あんたそれでも医者なの!?」
私の問いに彼女は黙り込みながら刺客を次々に送り込んでくる!!
私は自分自身の身を守る為に次々に殺人を重ねていく。
ただの人であれば手加減もできるのだが、相手はペリアの魔力に当てられて強化された【眷属】だ。
手加減なんてしてたらこちらが殺されてしまいかねない。
拳を奮い、魔力を震わせてどんどん人の命を奪っていく感触が気持ち悪い...。
違う。
違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!!!
私は悪くない!!
そう心に深く叫びながら自我を保っていないと罪悪感で自分の身が引き裂かれそうになる...。
「はぁ...はぁ...はぁ...」
まだ一撃も外傷は受けていないと言うのに疲労感が半端じゃない。
罪も無く命を繋ぐために殺している訳でも無い殺人はやはり後味が悪すぎる。
「くそっ!!」
私は自我を殺しながら心の平均を保ち、なんとか戦っていられるのでした。




